高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

「餌ふご」その後2

2007年12月10日 10時16分38秒 | 作品紹介

121_016_a この単純な高さ20センチほどの篭が、これほど英知に満ちた篭とは誰も思うまい。私どもが心配したのは、ご注文くださったお客様に、「果たしてこの篭を作るのにどれほど手間が掛かるか?」「どれほどの特殊技術がいるのか?また、特別なノミまで設えたのか?何度、試行錯誤して失敗したのか?」  そんな部分が代金に掛かってくるのだが、果たして納得してくれるのか?少し心配であった。

しかし、作品を送って見て頂くと「素晴らしい、完璧です!考えていた以上です。」と納得していただいた。お値段の事も、「そんなに安くて良いのですか?」と逆に心配して下さった。と言うのも、いろんな業者さんに頼んだのだが、誰も出来なかったそうだ。明治以降、この篭を作った人はいないそうだ。あちら、こちらに職人さんに合うと、お願いしてみたが作ることが出来ないシンプルであるが、非常に高度な技術がいる事を知っておられたのだ。

物の価値を判ってくれる人の所に行くことになり、本当に良かった。後は実際に使って頂いて、もし、使い勝手など不都合がある時は何時でも手直ししましょう。と言うことでお買い上げ頂いた。

こんな、作品に挑戦する機会を頂いた事を感謝いたします。ありがとうございました。

竹工房オンセ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジェトロの取材 | トップ | ミラノ通信 その後1 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

作品紹介」カテゴリの最新記事