自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
哲学・ビジネス・雑記・洒落物など等

セイジ 陸の魚

2013-08-17 00:10:47 | 映画

救済とかそういう大きな話にしなくてもとてもいい映画だと思いました。

ドライブイン HOUSE 475。オーナーは裕木奈江、雇われ店長が西島秀俊=セイジ

そのドライブインにたどり着いたのが大学生で内定ももらっていたロードで旅していた森山未来。house475の営業を手伝うようになる。

あるときhouse475にもよくあそびにきていた女の子りっちゃんの家族に悲劇が襲う。家にいきなり通り魔の男が侵入し、りっちゃんは目の前で両親が殺され、りっちゃんじしんも片腕を切り落とされる重傷を負うが命は助かる。ただ、その後、生きているのか、死んでいるのか表情を変えない、死んだ表情のまま凍りついたようになってしまう。

周囲も苦悩する。怒りの矛先が見つからない。女の子りっちゃんは何のために生まれてきたのかと。

セイジは、驚くべき行動をとり、そして女の子をこちら側に引き戻す。

りっちゃんの眼の見えないおじいちゃんが薪割に使っていた斧をセイジは手に取り、ぽつんと表情なく座るりっちゃんの眼前の畳に自身の腕をおいて、血しぶきが顔にかかるほどの近くでセイジその自身の腕を思いっきり叩き切る。

この荒療治により、りっちゃんの眼には精気が戻り始める。セイジは仲間に抱えられて救急車に運ばれる。

すごい映画に出会えた。これだから映画が好きだ。西島はすごい。演技に対して実直だ。

 女の子は、翳りがない大人へと成長する。

女の子の目の見えないおじいちゃんはあの事件以来神様を恨んでいると言う。腕に義手を付けたミッション系の短大に通う女の子は、「君は信じているの?神様を」という問いに対してこう答える。

「・・・・だって、私、神様を目の前で見たんですもの」