特に業務システムについて。
カスタマイズ対応する場合や、初期のシステム導入について
工数ベースでの見積を作成するところがほとんどだ。
ここがシステムインテグレーション(SIerシステムインテグレーター)業界
の大きな問題だ。ここにお客様側の業務効率の視点が入っていない。
ここに焦点を当ててつつ、工数も加味しつつ見積・提案することは難しいのだろうか?
システム化による効率化とは、突き詰めると2つしかない。自動処理と情報共有である。
①自動化
マスターセットアップによるデータ転記から始まり、
例えば伝票入力時、見積や受注伝票ならば得意先コードを入れると、
関連情報がほとんど初期値としてマスターから自動複写される。
そのワンエントリーが、受注への複写、出荷情報(物流)、売上、請求、入金、
最終的な仕訳伝票へ伝達される。
(データが、インプットされると転記→分類→集計→計算→伝達)
されていく。
統合システムだとこれがなおのこと効果を発揮するわけだ。
できた仕訳からさかのぼって、元伝票情報を照合していくこともできるようになる。
試算表→元帳→仕訳→入金→請求書→売上(あるいは仕入)
さらに貿易機能まで統合されていると同じようにデータがリアルタイムで、
転記→分類→集計→計算→伝達され、会計までつながる。
②情報共有
タイムリーに各業務担当者がそれぞれの職務分掌内で
伝票入力を行えば、システムが転記→分類→集計→計算→伝達を
してくれるので、各業務部門の上長・意思決定者は、在庫状況、売上状況、粗利状況、
資金繰り状況が即時に把握できるようになる。
①②の結果、③意思決定のスピードアップにもつながることになる。
もっと、お客様の満足度の視点があっていいと思うのだ。
上記内容と下記の書籍の関連性は特にない。私も業界に身を
おいていることから感じた現時点での結論である。結果的に下記のようなタイトルの
結果になりかねないが。
著者名:斎藤昌義
書名:システムインテグレーション崩壊
出版年:2015年(3刷) 第1刷は2014年
出版社:技術評論社 総ページ数 210ページ
システムを使った業務改革については、また別に記載するが、
マッキンゼーアンソロジーシリーズ
横浜信一他『マッキンゼー ITの本質』(ダイヤモンド社刊)の
ファーストリテイリング社ユニクロのCIOインタビュー記事が秀逸でとても参考になる。