硝子戸の外へ。

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介護という仕事についての散文 その4

2019-01-07 21:09:06 | 日記
ふと思った。社会的弱者である他者の生活を支えるという、介護の仕事は、他者の事を考えることが前提になる。

他者は基本「理解することが出来ない」わけだから、上手くいくときもあれば、大外れするときもある。

しかし、それは、数値化されないし、対価としての損失もない。上手くいっても、極めて自己満足の範囲に留まってしまう。したがって、他者の事を考えなくても、タイムカードを押して、やるべき最低限の事さえやっていれば、仕事として成り立ってしまうのである。

田村耕太郎さんは、著書の中で「過去の延長に未来はない」と、おっしゃっている。それが、正しいとすれば、考えなくてもいい仕事に未来はないということになる。

これも、正解ではないと思うけれども、利用者も職員も死に向かって歩んでいるのは事実なのだから、現在の状態を維持し続けて行くことは不可能なのである。