和紙を作る家に嫁いだ嫁のブログ

親子五代に渡り受け継がれた和紙作りの伝統を守るべく今日も奮闘する『和紙を作る家』に嫁いだ嫁のブログ

今さらながら気がつきました(;^_^A

2014-03-08 22:50:00 | 仕事風景

某放送局さんの取材撮影が

この週末 3日間かけてありました



今回の撮影は、


うちの文化財修復用の和紙を、長年 お使い頂き、お世話になっている表具師さんから依頼のあったもので、


来年のお正月に放送される番組の為のものでした。



紙漉き場の中には、カメラ用のレールまで敷かれ、

今まで見たこともない撮影風景に、

小心者の私は、またまた緊張しまくりの3日間でした










撮影の事は、さておき…


実は私、この3日間のうちで、ハッとして気づいた事があります


いや、そんなたいした事ではないんですけどね(;^_^A

撮影の合間の出来事です。

照明さんが、その辺りにあった脚のグラついた丸イスの上にあがり、高い所の作業をされていたんです。

危ないなぁ…と思った私は、

「脚立を取ってきましょうか?」と言いました。

照明さん「これで大丈夫ですよ。お母さん…」


「そうですか?大丈夫ですか?」と私。


ええっ?でも、ちょっと待って…

お母さんって…?

わ、私のこと?Σ(゚д゚;)


……そりゃ、そうですよね。

もう46歳のオバチャンですもん。

息子より歳の少し大きいくらいの照明のお兄さんからしたら、そりゃ、私はお母さんですよね。


うーん、
なんなんでしょ?


一般の家と違って、仕事場と家庭が一緒でしょ。

義父も義母も職人、
主人も職人…

あとからお嫁に来た私は、必然的に一番下っぱ…

弟子のようなもんですから、いくら年月を経たって弟子が師匠を追い越すようなことはないんです。

職人の世界って、そんなもんなんです



それプラス、ビミョーな嫁姑の上下関係もあったりして、

今現在も、自分のなかでは23年前にお嫁に来た時の

若嫁の意識のままなんです(;^_^A




アハハ…

「何言ってんの?みゆきさん、立派なオバサンのくせして…」

って言われそうですよね(´゚艸゚)∴ブッ


はい、立派なオバサンで、お母さんに間違えありません

意識をあらためます。



ブログの説明のところにも、

「…奮闘する嫁のブログ」と書いてましたので、

「…奮闘するのブログ…」

と訂正いたしました(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン



若嫁から脱皮し、

これからは、オバチャンの貫禄あふれる人格形成を目指して、

日々精進していきたいと思います。



失敗を重ねて得た物。

2014-03-01 19:10:00 | 仕事風景
忙しさにかまけて、ブログの更新を怠っているうちに、はや3月ですか~


月日の経つのは本当に早いです。



昨日、ようやく漆こしの紙の乾燥が終わりました。


極薄の紙と闘う毎日


気を抜くと、破れたり引っついたりしてしまうので、


目を凝らして、息を殺して、身体をガッチガチにしての作業


この3週間ほど、神経使いまくりで もうゲッソリ痩せました(ウソです


はじめの頃は、主人が頑張って漉いた紙の半分以上をボツにしてしまう日もあり、


落ち込みの連続でしたが、


日を追うごとにコツや要領がわかってきました。



失敗の連続の苦しい3週間との引き替えに、


技術面でのわずかな進歩と あとは大きな『自信』を得ることが出来ました。



漆こしの紙トラウマ、完全克服です



この3週間、漆こしの紙の製造と並行して、


原料の楮の皮も、2月末の春の陽気ですべて乾燥が終わりました



もう干したり、取り入れたりしなくて良くなったのか~と思うと、すごい開放感です\(^o^)/



ホッと一息…といきたいところですが、


まだまだ納めれていない注文が山ほどあるので、


このまま走り続けるしかないですね



今回得た『自信』を糧に、

失敗を恐れず、これからも前向きに頑張りたいと思います