和紙を作る家に嫁いだ嫁のブログ

親子五代に渡り受け継がれた和紙作りの伝統を守るべく今日も奮闘する『和紙を作る家』に嫁いだ嫁のブログ

大切なお客さま

2020-11-28 08:48:00 | 仕事風景
雨降りの今日は、一日、和紙の封筒貼り。


外が雨だと、

中の仕事が落ち着いて出来ます。



楮の栽培に始まり、

紙漉き、

そのあとの製品に至るまで、

和紙屋さん、

良いお天気の日には、良いお天気の日なりの、

雨の降る日には、雨の降る日なりの、

その日その日の天候に合わせた、様々な仕事があります。



良いお天気だった昨日、
大切なお客さまがありました。

長年、うちの和紙をお使い頂いている表具師さんの御一行さんです。

主に文化財の修復などに使って頂いており、

今回、和紙作りの工程を記録映像として残される為の撮影におみえになっていました。

いつも、表具師さん方とのやりとりは主人がさせてもらっているので、

私は、今回初めてお出会いさせて頂きました。

色々なお話を直接お伺いする事が出来たことで、

『田中さんところの紙じゃないと…』

と、おっしゃって下さる言葉に、

責任感とやりがいを更に感じました。


こだわりの工程も大切なことではありますが、

それ以上に、作る人、使う人の信頼関係がもっとも重要だということをまた強く思わせてもらえた、心の満たされる一日でした。











いい夫婦の日

2020-11-23 14:30:00 | みゆきの日記
昨日、11月22日 いい夫婦の日は、主人の59歳の誕生日でした。

仕事の合間に、娘が買ってきてくれたケーキとコメダの肉バーガーでお祝い。








急ぎの仕事、もうちょっとで完成です!!

なんとか間に合いそう





コレはなんですか?と質問がありました。

はい!

コレ、

『エコ袋入れ』


中には、ナイロン袋が入っていて、ティッシュのように一枚ずつ引き出せます。


なくなったら、うしろから補充。




私たち、おばちゃんのかばんの中には、ナイロン袋が必ず一枚は入っています。

が!いつもかばんの底の方でクチャクチャになってるんですよね~~?(私だけ?)

コレをかばんにひとつ入れておけば、

袋がシャッ!と出てきます。便利です。


あ、話はまた誕生日に戻りますが、

昨日は、主人の他に、私の弟と、亡くなった父親の誕生日でもありました。

三人も誕生日が一緒なんて。

弟と父親と同じ誕生日の
主人のところに嫁いできた私。

なんか不思議です。

今日、11月23日は『いい夫妻』の日だそうですね。

今日、荷物が無事発送出来るまでは、ケンカせず いい夫妻を演じようと思います。












三連休の過ごし方

2020-11-21 13:49:29 | 仕事風景
和紙屋さんの大きな行事のひとつ、
『トロロアオイ』の漬け込み作業が無事終わり、ホッとしていたら、

急ぎの注文を頂き、小物作り

ありがたいです。




実家の母が作ってくれていた和紙の小物、

引き継いで、自分でも作ってみて、
『こんな細かい作業してくれてたんや~~』

と、あらためて思います。

私は、母のように器用ではないけど、

々と作業していると、

あの頃の母と自分が重なるような…
(  ̄- ̄)トオイメ…

三連休も頑張りま~~す

トロロアオイの漬け込み作業

2020-11-20 14:03:56 | 仕事風景
なかなか更新出来ずにいました。

母に面会が出来るようになり、4ヶ月ぶりに施設に会いに行ってきたのですが………

はぁ……
認知症……
ほんと憎たらしい病気です。

母の認知症も、確実に進んでいました…

父と母の介護が始まってから、その時その時、精一杯 自分の出来ることをしてきたつもりですが、

あの時、ああしてたら…
こうしてたら…

あとになれば、後悔や反省ばかりです。


さてさて、

今年もまた収穫の時期になり、

和紙作りには、無くてはならないトロロアオイが入ってきました。





注文していた数量よりは少なめでしたが、
良いトロロアオイが入ってきました。

まずは、泥を一本一本丁寧に洗い流し、








後日、地中に埋けたツボに漬け込みました。

例年なら、寒い寒いと思いながらの作業ですが、

ここのところの、この暖かさ、

水を触るのも まったく苦ではなく、

気持ちよく作業することが出来ました。





漬け込んだトロロアオイは、一年かけて少しずつ大切に使っていきます。

また、

今年は、地元の障害者福祉施設さんからも、

『トロロアオイの栽培を始めてみたい』

と、春にお話があり、

立派に成長したトロロアオイを収穫して 届けて頂きました。

今後、栽培の量も増やして下さるそうで、

これからは、地元産のトロロアオイも使って、安心して紙漉きが出来そうです。

ちなみに、トロロアオイは木槌で叩いて、水に浸けておくと強い粘りが出てきます。

紙を漉く時に、この粘液を入れる事で、

漉き舟の中の原料を沈殿させず、水の中で原料を均等に分散させる事が出来ます。

また、

楮の繊維と繊維を絡め合わせ紙状にしてくれる役割もあります。

漉いて積み上げていった和紙が一枚一枚キレイにはがれるのは、このトロロアオイの特性のお陰です。

手仕事の世界ゆえ、
楮の栽培に始まり、何から何まで、自分達のチカラだけでは、とうてい追いつきません。

色んな方のチカラを借りながら、私たちは安心して和紙作りに励ませてもらっています。
















おばちゃんの納骨

2020-11-11 23:37:46 | みゆきの日記
亡くなられてから四十九日目の一昨日、

9月に亡くなられたおばちゃんの忌明け法要と納骨が行われました。









おばちゃんが突然亡くなられたあの日が、

つい、こないだのことのような…

いや、ずっと昔のことのような…

不思議な感覚です。

一週間ごとの閻魔さんの判決を受けながら、

おばちゃんは無事天国へ辿り着かれたでしょうか。

一週間ごとのお参りの度、
遺られたおっちゃんから、色んな話を聞かせてもらい、

私たちのように、子供が繋いでくれている夫婦とは、また違って、

子供さんが居られないご夫婦には、子供さんが居られないご夫婦なりの絆や繋がりがあることを感じました。

亡くなられたおばちゃんの為に、煮物やお味噌汁を毎日作り、欠かさずお供えされていたおっちゃん、
本当に頭が下がります。


そのうえ、

仕事を終えてからお参りに行く私たちにまで、うどんやお鍋をご馳走して下さいました。





父の時にも経験しましたが、人を送る…という事は、本当に大変なことですね。

それだけ人の命が尊いということだと思います。

この四十九日間、
私たち夫婦も、本当に貴重な時間を過ごさせてもらえました。


おばちゃんが天国でゆっくり休まれますように…

そして、

おっちゃんがこれからも元気に過ごされることを、

この節目に心からお祈りします。