憶えている限りの小さな頃から、とにかく乗り物酔いがひどかった。
遠足が大嫌いだったし(遠足を思い出して吐くので、かなり大人になるまでおにぎりが食べられなかった)、中学の修学旅行では1日目にあまりひどく酔ってしまったため、2日目は一日中ホテルに缶詰めにされていた。2泊3日の旅行なのに何しに行ったんだか。
そんな私が、バスに乗って酔わないことがあった。それは、バスで近くの席になった子が酔ってしまったとき。
隣の席の子が吐いちゃったりすると、つられて酔ってしまう子もいたみたいだけど、私は逆だった。夢から醒めるように、酔いが飛んだ。
何の話をしてるんだかわかんなくなっちゃった。
このところちょっと具合悪くて、リスカの癖が再発しないように手首に何か巻きつけてたり、ストレスを逃がすために爪や指をかじってたり、枕に顔をうずめて唸ってたりとか、そんな感じだった。
先週の土曜にクリニックで泣いて大騒ぎして頓服を増やしてもらったので、よほど苦しいとそれをのんでしのいでいる状態で。
それが、昨日の夕方、友達(このあいだの友達とは別の子ですが)から電話があって、その子が電話口ですごく泣いていて、しばしそれをただ聴いていて、残された希望について彼女と語っているうちに、自分の気持ちがすうっと楽になっていったのだった。
バスの中で酔ってしまった隣の席の子の介抱をしているうちに自分の酔いが飛んでってしまうように。
不思議だ。
今日はいくらか楽だ。
彼女からも、「タラさんに話せて落ち着いた。もやもやが晴れた」とメールをもらった。
私のほうが、多分、救われたのだ。
ありがとう。そう返信した。
今週末から、ようやくカウンセリングスクールが始まる。
自分を取り戻せるかも。
やっぱり、みんながいてこその私なんだ。