お友達。

娘が、仕事から嬉しそうに帰ってきた。
職場で、お友達ができたそうだ。
アニメ好きの女の子が話しかけてきてくれて、親しくなったという。その子を通じて、職場の仲良しグループに入れてもらえて、お休みの日にカラオケにも誘ってもらったとのこと。

普通なら驚くほどのことでもないのかもしれないけど、娘、小学校低学年で不登校になってからは、ネット上でないリアルなお友達は、ずっといなかったのだ。
ネット上のお友達と、ごくたまーにイベントに一緒に行ったりすることはあっても、それっきりになることが多くて、親しい女の子というのが、高校のスクーリングでも、ずっとできなかったのだった。
高校でも、前の職場でも、ずっと一人でお昼ゴハンを食べていた娘。
それが当たり前みたいになっていたけど、「同じくらいの年頃の女の子とキャッキャうふふしたいよ」と、たまにふと漏らしたりしていたのだ。

彼氏と仲良しで、それでも十分幸せなことだと思っていたけど、かねてからの夢が叶って、女の子の仲良しグループに入れてもらえたなんて。
話を聞いて、なんだか、何とも言えない感慨がこみ上げてきた。

自分から積極的に人にかかわっていけない、内気な娘。
でも優しくて面白いところもある、とてもいい子なのよ(親バカ)。
それをわかってくれる彼氏ができて、さらにお友達ができて。私は嬉しいよ。
遅ればせながらの青春だね。
好きなだけキャッキャうふふするといいよ。
嫌なこともあるかもしれないけど、それも含めて、友達って、自分を成長させてくれるいいものだよ。

なんだかほっとしました。
オトナになったんだなぁ。
これで少し、私からまた離れていけるね。
お母さんお母さんと言ってくれるのが嬉しい時期は、もう卒業。
お母さんは離れたところから応援することにするよ。
もちろん、何かの時には駆けつけるけどね。
小さな子どもが初めてのお友達と手をつないで歩いていく後ろ姿を見るような思いだけど、もう23歳。
大丈夫だよね。
よかったね、がんばれ、娘。