すずめ休憩室

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気の向くままにつづってみました。

胸部レントゲンの謎

2005年11月30日 | 日常の謎&ウンチク話
いや~アスベスト問題、凄いことになってますね・・・
特に中皮腫に関しては労災の適用または同等の扱いになってきています。
中皮腫は石綿と因果関係が最も濃い疾病なので、発病された人が何処の職場で石綿に触れたか判らなくても労働基準監督署に相談すれば調査もしてくれるとか・・・。

この間、衛生管理の講習会に出席してきましたが、今まで労働疾病の発生というのは、

・低濃度で長期間(または長時間)有害物質にさらされている(例えば「じん肺」など)
・高濃度で短期間(または短時間)有害物質にさらされている(「例えば「有機溶剤中毒」など)

って事が常識だったのですが、このアスベスト(石綿)ってのは
「低濃度で短期間」でも発症するって事で、今までの常識が通用しないんだとか。欧州では早くからその毒性が取りざたされていたのにも関わらず、日本は事後措置が遅れたってことで国の責任もあるみたいですし、労働監督署も色々悩んでいるようです。

アスベストに接触しないことが一番ですが、使用する建物に吹きつけされていたら自衛ってのも限度がありますよね。また意外と知られていないけど、配管などの断熱シールや溶接時の防火シートにも使われていたりもするし・・・。
ウチの職場でも念のため、健康診断時の胸部レントゲン撮影を間接撮影から直接撮影にしようかという話が出ています。

さて問題です。

X線被爆量を考えると、直接撮影と間接撮影、どちらがX線被爆が少なくて済むと思いますか?





Ans 直接撮影の方が少ない

ちょっとびっくりしませんか?
私はてっきり直接当たるんだから直接の方が多いのだと思い込んでました(←私だけ?)

直接と間接、どう違うのかというと
直接撮影はX線を人体にあて、そのまま直接フィルムに写すのですが、間接の方はX線が人体を通過後、蛍光版→平面反射鏡→補正レンズと経由してからフィルムに写すんだそうです。レンズや鏡を経由することによってフィルムに縮小して写すことが出来るんだとか。
なので直接で写すと原寸大フィルム、間接で写すと10cm程度のフィルムになり、フィルム代のこともあってか間接の方がお値段が安くなるんだそうです。
ということで被爆量も間接撮影は反射させる分、ロスも考えてX線照射量が多いんでしょうね・・・。

つまり直接間・間接って表記は人間ではなく、写し取るフィルム主体の表現ってみたいです(苦笑)