すずめ休憩室

日々のこと、好きなこと、飼っていたペットのことなどなど・・・。
気の向くままにつづってみました。

「リョウ」

2006年04月11日 | 漫画・本
さて漫画ばかり読んでた土日でしたが、その中でに1つご紹介を
「リョウ」上田倫子さんの作品で全13巻

女子高生・遠山リョウの前に突然、弁慶と名乗る大男が現れる。彼はリョウを源氏の御曹司・牛若丸だと信じ、リョウの家来になりたいという。そんなある日遠山家を訪れた客の言葉からリョウは本物のリョウは幼い頃に死んでおり、自分が「遠山リョウ」ではないことを知り・・・

一応、読む前から「義経が実は女だった」という設定の漫画だという事は知っていたので、てっきり女子高生リョウがタイムスリップし、過去で義経と入れ替わるお話かと思いきや、一ひねりしてましたね。実はリョウこそ、本物の義経で、過去から現代にタイムスリップしていたという設定。
なのでリョウ達が元の世界(平安末期)に戻っても義経=女性という設定が重要な意味を持ってます。女性であるが故に平氏側から政略結婚の駒にされそうになるのです。いわゆる結婚による源氏勢力の封じ込めを目論まれていたのです。
もちろん義経(=リョウ)は源氏ですから平氏に対し源氏の御曹司(象徴)として巨大な勢力に立ち向かっていきます。

時代は異なりますが日本を舞台にしていて女でありながら巨大な敵に立ち向かっていくというコンセプトは名作「BASARA」に通じるものがありますが、大きな違いは更紗がタタラとして戦う場合は性別を捨て戦っているのに対し、リョウはいつの時も女の子なんですね。女の格好をしていても義経と呼ばれる。だから好きな人への恋心は隠さないし、泣き虫で一生懸命な普通の女の子。そこが可愛いっていうか

歴史モノといいつつ、義経が女だったというとんでもな設定のせいで、史実から大きくかけ離れてしまってますが、それを差し置いてもハラハラどきどきと涙も絡めつつ歴史を舞台にした恋愛ロマンとすればかなり楽しめます
まぁラストにはタイムパラドックスの感があるし、ハッピーエンドとは言いがたいので賛否両論に分かれる部分なんだろうけど・・・こういうラストもあるんだなって感じです。

それにしてもイイ男性キャラが多かったですね(笑)
私は弁慶みたいな正統派ヒーローには全然なんとも思わないのですが、維盛にかなーりやられました(爆)でも頼朝兄ちゃんにもマゾ心をくすぐられるんだよなぁ。

本当だったら美人の妻と子供もいたはずなのに・・・
なので揚羽、ユージィンに続く「耐える男同好会」に維盛も入れてやってください(爆)