すずめ休憩室

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気の向くままにつづってみました。

着床前診断の是非

2006年06月01日 | 時事から・・・
無申請で着床前診断 根津医師 習慣流産の11例 (産経新聞) - goo ニュース
こういう記事を読むとなんだかなーと思ってしまう。

確かにフライングでしたが、私個人の考え方としては「着床前診断してどこが悪い!!」と。

日本では着床前のDNA診断は物凄い規制があってある特定の遺伝性疾患以外は認められていないのだとか、習慣性流産が認められたのはこの4月。

意外と知られていないけど、受精卵の全てが胎児に育つ訳ではないのです。それに流産してしまう胎児の多くに染色体異常があることも多いのだとか。
健康な母体でも赤ちゃんを失ってしまうと言うことは耐え難く辛いこと・・・ましてや習慣性流産や不育症の女性は自分を責め、その心の痛みはそれ以上でしょう。

着床してからの出生前診断ならいざ知らず、「着床前」ってことは体外受精が前提ですよね(普通妊娠なら着床前ということはありえない)若い頃は自然にまかせていても、ある年齢になってから不妊治療に助けを求める人には年齢という壁もある。
そういう人たちにむざむざ流産しやすい受精卵を子宮に戻して、流産させ、心も体も傷つけるメリットがはたして何処にあったのでしょうか。ならば健康な受精卵を選んで着床させる方が皆が幸せになったのでは?まして高齢で不妊治療を受けている女性には流産のため、子宮を休ませる時間すら惜しかったはず

かなり以前から行われている出生前検査には胎児の異常を調べる検査には羊水検査、絨毛検査、超音波検査などがありますが、こちらの方が異常が判った時、夫婦の選ぶ道は「中絶」か「障害児でも産む」のどちらかの決断しか無いわけで、着床する前(妊娠する前)に行える着床前診断の方が女性の心にも体にも傷は少なくて済むような気がするんですけどね。

それに遺伝的疾患がある夫婦が子供への遺伝を心配して子供を作らないという選択をしている場合、こういう夫婦にも子供が持てるかもしれない

欧米じゃずっと前からしているのに日本はようやくこの4月からですよ、認められたの、しかも認可制。産婦人科学会、対応遅すぎ

以前男女の産み分けを実践し、産婦人科学会を退会されられた大谷医師も無申請で着床前診断をされていたそうですが、「生命を産む」ということは、「生命の倫理」にも関わることで慎重にならざるを得ないのも判りますが、産婦人科学会ってもう少し新しい方向に進んでいかないんでしょうか?

少子化問題どうのって論議されてますが、「産みたくても産めない女性」がいる事をもっと真摯に考えてもらいたいものです

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6 コメント

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「生命の倫理」 (なごいく)
2006-06-01 21:54:17
っていうものを論議している方々の中に、不妊や不妊治療で実際に悩まれた方がいらっしゃるのかしら?せめてそういう方々を論議の一員として加え、片側から見るのを止めて頂きたいものです。



私は近しい友人に不妊治療で苦しんだ人はいないのだけど、とても体も苦しい、心も苦しい作業だと聞きました。不妊の原因は夫婦両方が同じ比率で原因があるけれど、治療の辛さは圧倒的に女性の方が辛い。もちろん流産の辛さも圧倒的に女性だと思う。



なんだかこういうところにも女性軽視の考え方が根強くある気がしてなりません。不妊や妊娠・出産でどれだけ女性が大変な負担がかかっているのかという事を「それが女性の役割」と一言で済まされるのだけは許せません(でもこれ多いです。特に出産経験のある年配の女性に多い)。



地雷になったら怖いのでこの辺で…(人様のブログなので)。
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倫理の追求 (たれぞ~)
2006-06-01 22:55:38
あるのが当たり前だと思うんです。なにもかにもしていいと言う訳ではないと思うので・・・。



でも科学が進み、その結果として救えるものあるのならその方がよいのではないかと思うのですね。着床前診断はともすれば「生命を振り分ける」という意味に取られるかもしれませんが、不妊治療をしているご夫婦には時間があまり残されていないというのも理解して欲しいとも思う。



医学的に見て女性は35才を過ぎると妊娠率はガクっと下がります、これは事実。

そういう人たちにとっては時間との勝負なのですよ。



本人たちも欲しくて堪らないのに、事情の知らない人はいいますからね~いろいろと。

「何で作らないんだ、うんぬん」という人に対して「欲しくても出来ない」と言い切ることがどんなに辛いことか・・・



少子化と騒ぐ割には本当の意味での問題は解決されていないように思えてなりません。

産みたいと思う人たちが安心して産める社会や医療体制を作ることが先決だと思うのだが・・・。
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同感です! (のほほん)
2006-06-02 16:55:46
私も同感です。

ただでさえ体外受精は肉体的にも精神的にも辛いことだとおもうから、少しでも心の負担が軽くなるんだったら着床前診断は必要だと思います。着床したあと検査しても万が一染色体異常や流産したらって考えるとおそいよね。



私も今体外受精を考えていて

ひとごとではないので・・。



それと昨日から出生率が下がったってニュースしてるけど、私みたいな子供を産んでいない人が悪いような言い方されてるようでちょっと辛いですね・・・。まったく、女性だけのせいではないとおもうんだけど・・。
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不妊治療 (富良野の姉)
2006-06-02 17:46:45
私は無排卵月経で、ホルモン剤を飲んで排卵をおこしました。妊娠するまで上の時は2ヶ月位だったけど、下は1年半かかりました。

義姉は注射で4~5年治療しました。途中、うちの上のが生まれたので、さらにプレッシャーがかかってしまったようです…。



上の時は、陣痛が始まっているのを点滴で押さえながら、生まれてからのリスク(早産で未熟児なのは分っているから)の準備をするために羊水検査もしました。羊水検査ってお腹に針を刺すわけですから、その刺激で陣痛はさらに進みます。また、それがきっかけでお腹が張って、陣痛をおこすこともあります。だから、胎児がけっこう育ってからか出そうになってからじゃないと、そうそうやらないと思います。

また、染色体異常なども高齢出産になると確率があがります。ただでさえ、妊娠率が低いうえに、リスクの確率もあがる…。

だとすれば…少しでもリスクをおさえるために、着床前診断してもいいのではないか…と思います。

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私も同感! (ちょみ)
2006-06-03 18:36:39
わたしも子供のいない夫婦なので、少子化のことを取り上げられると自分が責められているような罪悪感さえ覚えたりします。



着床前診断もそうですが、多胎妊娠のための減数手術や代理人母出産など不妊治療には倫理を問われることが多いですよね。



不妊治療は、暗いトンネルを手探りで進むようなものだとよく言われます。出口が見えず行き着いた先に何が待っているのかもわかりません。そんな暗闇に少しでも希望の光がさされるような医療体制になって欲しいですね。

精神的、肉体的、そして多額の医療費の負担も軽くなればいいのにって思います。
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そうなんですよね~ (たれぞ~)
2006-06-04 20:14:32
>のほほんさん

例えば、両側卵管が詰まっていたりすると自然妊娠は無理なわけで、体外受精をするしか子供を持つ可能性がないことになりますが、着床率が2~3割といわれている体外受精なら、せめていい受精卵を戻して欲しいですよね。



普通に妊娠して流産した人を見ててもその落ち込みようったらもの凄いのに・・・

ほんとせめて全ての妊婦さんになりたい人の心的負担が少なくなればと思います



>富良野のお姉さん

そうだったんですか~

お姉さんが以前「生理痛が酷い」って言っていて症状も腺筋症に似ている割には子宮がそれほど大きくなかったのは無排卵だったのが逆に幸いしたのかもしれませんね



それはともかく、やはり排卵誘発剤を服用するというだけで心的負担は大きくなりますよね。「ほんとうにこれで妊娠するんだろうか」とか妊娠するまでいろいろ考えてしまう・・。

ましてや双子だと早産の危険は通常より高いものだし・・・



ダウン症の有無とかでも出生前診断は行われているようですが、これらも全て着床前に行えればと思ってしまうんですよね。

漫画の話で恐縮ですが「ブラックジャックによろしく」という漫画で不妊治療の末にダウン症の子を産んだ夫婦の苦悩が描かれてましたが、絵空事ではなく、実際にあることだと思うので。



お姉さんのおっしゃるように年齢が上がれば、染色体異常の確率も増えるので、せめて妊婦さんの心の安心の為にもどんな体外受精もこれが出来るようになるといいなと思います



>ちょみさん

少子化と言われる割には肝心なことがね・・・と思いますよね。

私のように結婚をしていない人(出来ない人かも・爆)もいるし、出来ない夫婦もいる

反面、子供を産んではまるで人形のように虐待して殺してしまったり、捨ててしまう夫婦もいる。

出生率どうのって問題だけではないと思います。



それにいつも思うのだけど、不妊治療に保険が効かないため、高額な医療費を考え、不妊治療をあきらめてしまうご夫婦もいる。

欲しくてもそれにチャレンジすらできないんですよね、今の日本の医療体制では。



妊娠はたしかに「病気」ではないけれど、「子供が出来ない」事は病気でない言い切るのも変な感じ。肉体的不具合を克服するのに何故医療保険が効かないんでしょう。



自治体によっては30万とか、一年間とか補助するところがあるようですが、雀の涙ほどでしょうし・・・きっとこの「着床前診断」だってバカ高いお金も掛かっていることでしょう。

せめて金額的なことだけでも負担が少なくなってくれればと思います。



ちょみさんのおっしゃる様に真っ暗の中進む不安に少しでも希望の光が見える社会になってくれるといいですよね
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