注文住宅会社として、
ぶっちゃけ年間20棟くらいまでは、
しくみやマニュアルなど無くとも、
それから数値でいろんなデータを管理しなくとも、
それなりに経営は回っていきます。
そして経営判断に関しても、
トップの勘であったり感覚で
それなりにうまくいくのです。
ところが年間30棟、40棟、50棟と
業績が伸びていく中で、
スタッフの数が増えていくと
一人当たりの生産性が一気に下がったり、
あり得ないミスが続出したりしてきます。
更に小規模だと当たっていたトップの勘が、
会社が大きくなっていくと、外れがちになるのです。
結果、スタッフ個々は優秀なのに、
何故か組織としてかみ合わなくなっていき、
生産性が下がり、雰囲気がイマイチになり、
優秀な人が去っていき、また組織が小さくなる。
トップがそれなりに優秀で、
センスがあるにも関わらず、
20棟前後を行ったり来たりしている住宅会社に
よくある典型的なパターンです。
昨日、お伺いしていたクライアント様も、
ここ2年、本当に業績が順調で、
来期の受注残も着実に積み上がっている、
理想的な展開ができています。
業績の向上に比例して、スタッフも増えているのですが、
トップ自らとにかくプレーヤーとして
猛烈に仕事をされてきたため、
現状を数値で捉えるとか、データを分析するとか、
こういう部分が苦手というか、
これまでやってこなかったのです。
ところが、優秀なスタッフさんも入社されてきて、
実務を優秀なスタッフさんに任せていき、
現状を数字でおさえ、問題点を見出し、対策を打つとか、
スタッフの評価制度を構築するとか、
しくみやマニュアルをつくるとか、
こういうことをやらなくてはいけない段階に入られました。
住宅会社は多くのスタッフや協力業者様たちと
一緒に仕事をしていく必要があるため、
誰かが病気やケガで長期入院したり、
突然の退職者が出たとしても
業務が回るしくみをつくっておく必要があります。
再現性が重要になってくるのです。
再現性を組織として身につけるためには、
トップが実務から離れ、しくみやマニュアルをつくること。
そしてデータで会社の現状をおさえられるようになること。
これらが欠かせません。
こうした経営者として理解しておかなくてはならないことを
今年は特にいろんな方面でお伝えしていこうと思っています。