第52回特殊教育学会高知大会に参加してきました。
ポスター発表では、ありがたいことに聞きに来てくださる方が途切れることなく、時間延長して意見交換することができました。個人研究レベルですが、多くの方々が関心を持ってくださって、発表したことで私自身、多くの学びを得ることができました。たくさんの実践家と意見交換して、改めて特別支援教育の奥深さを実感し、教師として学び続けていかなければいけないのだと思いました。
今回は知的障害教育における教育課程(本当にこれでよいのか)、学力問題(学力とは何かを考える)、学習評価の在り方(現状の知的障害教育で一番欠けている問題)について最新の情報を収集することを意識しました。次の学習指導要領の改訂の動向も含め、課題山積の日本の知的障害教育について、いろいろと考える機会となりました。中でもインスパイアされたのが、筑波大学名誉教授の前川久男先生が指定討論された「ロマンティックサイエンス」のシンポジウムでした。前川先生の特別支援教育における支援者の在り方について、私たち教師が子どもたちの人生に与える影響は大きい(人格形成に大いにかかわる存在)。だからこそ、私たち教師の人間性の質が大いに問われる。人間とは何かを考え、その人のありのままの人生を(自分自身の人生を)、共に生きていく(共生社会)ことを踏まえて一緒にbecomingを成し遂げていくことを目指すことの大切さ。
生きていればこそ。死にたいくらい辛いことがあるとしても、いつか未来に良いこと、幸せを感じられることがあることを、希望的観測かもしれないけれど、心底信じることができるからこそ、人は前向きに生きていけるのだと、そんなことを感じることができた今回の学びの機会でした。
畠山