Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

ありがとうございました。

2016年07月21日 23時24分57秒 | 日記

第20回目の学習会、無事終了しました。

 午前中の森嶋先生のお話、視覚障害について演習も交えてとても分かりやすく教えていただきました。教材教具や拡大教科書、検査キットなど、実際に持ってきていただいて、手にとって理解することができました。改めて視覚障害教育の奥深さを感じる学びの機会となりました。子どもにとって、一番見えやすい文字のフォントを知るための手立てや、視覚情報以外の触覚、聴覚からの情報入力の仕方をどのように身につけていくのか、そして、どのようにして出力していくことを学んでいくのかということについても学ぶことができました。同音異義語をどのように指導するのかなど、多くの質問も寄せられ、その他の質疑応答も活発に行われました。また、視覚特別支援学校の授業の様子を映像でたくさん見せていただき、中でも、音楽発表会の映像を端折ることなく最後まで見せていただいたときには、森嶋先生の子どもたちに対する愛情が十分に伝わってきました!

 午後の北出先生のご講演では、ビジョントレーニングの実際について学ぶことができ、子どもたちの目の動きが生活や学習に大きく関わっていることを改めて学ぶ機会となりました。そして何よりも、眼球運動に不具合がある子どもたちへ、ビジョントレーニングを行うことで、短期間のうちに改善が見られ、さらに3ヶ月以上続けることでその能力が半永久的に維持していくということ、そして、眼球運動を活性化させることで、前頭前野が鍛えられ、行動の衝動性が抑えられるようになり、集中力も高まるということ。また、ビジョントレーニングについては熟達した人しかやってはいけないというものではなくて、垣根は低く、本を読んで理解し、やってみることができるということ。自分も、今回の研修を受けてから、実際に担任している児童に研修で学んだ、ビジョントレーニングをやってみました。その子の好きなアンパンマンのキャラクターの指人形をペン先に差して、上下左右、円を絵がくように動かしてみると、追従して眼球が動くことを確認することができました。けれども、寄り目はできていませんでした。「あっ、この子、寄り目はできないんだ~」と気づく、きっかけになりました。これから毎日、個別学習の中でビジョントレーニングを取り入れていき、寄り目ができるようになればいいな、と思っています。そして、見え方が代わることで、この子の学びがさらに促進していけばいいなぁと思っています。

今現在のベースラインの記録をとっておいて、介入手段としてのビジョントレーニングを導入し、今後の変化を記録してデータ化していければと思っています。

今回の学習会に参加していただいた先生方、本当にありがとうございました。

手軽で簡単に取り組めるビジョントレーニング、是非とも多くの子どもたちにしてみてください。

次回学習会については、企画が固まり次第、お知らせしたいと思います。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

                                   畠山


見ることは理解すること

2016年07月15日 00時52分09秒 | 日記

7,8年前に日本特殊教育学会に参加した際に、休み時間に書籍販売を見ていたところ、たまたま目に入った書籍の題名でした。まさに目から鱗でした。

目は見えているのに、見えていないということ。

見えていることと、理解することは別物。その間に脳のメカニズムとして、認知の情報処理が行われていて、そこでの不具合が生じているということ。情報入力のための眼球運動も大いに関係しているし、入力された情報をどのように処理しているかということも関係しているということ。でも、努力次第でいかようにも成長することができるという事実。知らないで何もしない教員ではなく、そのことを知って、活用している教員との違い。必要性を感じて、情報を入手し、取り組める先生は本当にすごいと思います。

平成15年度に、特総妍の短期研修に参加した際、神山忠先生と出会い、ディスレクシア(読字障害)ということを知り、そのために必要な指導・支援について考えるようになりました。

そしてビジョントレーニングやDAISYなどを知った次第です。

いよいよ明日。

午前・午後、そして夜の部、とっても楽しみです!!

                                畠山


あと2日!

2016年07月14日 00時49分06秒 | 日記

第20回、チーム埼玉学習会まであと2日となりました。

なんと、午後の講師の北出勝也先生、午前からの参加とのこと!神戸から駆けつけていただきます!!

恐縮するとともに、午前の内容の意味を真摯に受け止めていただいていることを実感し、感謝しても仕切れない気持ちでいっぱいです!

ここ数日、宿泊学習の準備及び日々の授業準備や学部研究、全校研修会、国際心理学会の発表準備などで疲労困憊しておりましたが、一気にその疲れが吹き飛びました!!

やっぱりチーム埼玉学習会はおもしろい。

これまで、毎回、飛び込み参加が数名ありましたが、今回に限り、飛び込み参加は座席数の関係で受け入れることができないかもしれません・・・。お手数をおかけしますが、参加申し込み希望があれば、15日中にHPにて申し込み手続きをしてください。それでも午後の部 sold out の場合はご容赦ください。ちなみに、北出先生は夜の部もご参加くださいます。午前の部と夜の部はまだ席にゆとりがあります。ご検討ください。

 畠山


てんかん発作について

2016年07月07日 20時47分22秒 | 日記

本日のEテレ、ハートネットTVで、チエノバ(月1回のインターネット連動の生放送)において、てんかんが特集されておりました。ほんの30分間の番組でしたが、当事者の方のお話や、書き込みされる方々の生の意見など、内容が濃くて、いろいろなことを考えさせられました(無理解による偏見や社会的な不利益、当事者の方々が晒されているカミングアウトすべきかどうかの葛藤など)。チーム埼玉学習会の4時間にも匹敵するくらいの学びでした(ちょっといいすぎかな?さすがに30分間では短すぎますが、この内容で4時間、みっちり参加した先生方で討議すれば、大きな学びの場、知恵の場になると思いました)。

特別支援学校に在籍する児童生徒の場合、てんかんを合わせ有することがとても多いので、特別支援教育に携わる者として、てんかんについての知識と適切に対応する行動力が求められているのも事実です。先月、自分も、担任している児童のてんかんの主治医と連絡を取り合ったところです。

発作が起こったときに、どのように対応するのか、救急搬送の判断基準はどうなっているのか、優先する病院は?などなど、常に把握できていることが求められ、学校だけでなく、放課後デイサービスで起きたときを想定したり、スクールバス乗車時に起きたときも想定して、具体的にだれが、何を、どのように対応するのかについてまで、事前に周知しておくことが望ましいと考えています。さらに、重積発作の場合は脳へ酸素を供給することが求められます。教員の判断一つで、その後の後遺障害にもつながり得るということも事実です。責任は重いです。

今日の再放送が、来週、7月14日(木)午後1時5分~35分にあります。指導中と思いますので、録画して見てみてください。放送の中で、参考VTRとして専門医によるてんかん発作の例が示されていました。この映像は、書籍「てんかん」入門シリーズ1 てんかん発作はこうすればだいじょうぶー発作と介助ー【改訂版】からの出典ということです。よかったらチェックしてみてください。

次回、チーム埼玉学習会まで、あと1週間となりました。あと、15,6名で sold out  となりますので、まだ申し込みされていない方は、お急ぎください。今回は、午前の部がお勧めです。視覚障害は、日本における障害児教育のさきがけで、歴史的にも一番古く、ここから特殊教育が始まったと言っても過言ではありません。視覚障害について知ることのできる貴重な学びの機会です。是非!!

畠山