第20回目の学習会、無事終了しました。
午前中の森嶋先生のお話、視覚障害について演習も交えてとても分かりやすく教えていただきました。教材教具や拡大教科書、検査キットなど、実際に持ってきていただいて、手にとって理解することができました。改めて視覚障害教育の奥深さを感じる学びの機会となりました。子どもにとって、一番見えやすい文字のフォントを知るための手立てや、視覚情報以外の触覚、聴覚からの情報入力の仕方をどのように身につけていくのか、そして、どのようにして出力していくことを学んでいくのかということについても学ぶことができました。同音異義語をどのように指導するのかなど、多くの質問も寄せられ、その他の質疑応答も活発に行われました。また、視覚特別支援学校の授業の様子を映像でたくさん見せていただき、中でも、音楽発表会の映像を端折ることなく最後まで見せていただいたときには、森嶋先生の子どもたちに対する愛情が十分に伝わってきました!
午後の北出先生のご講演では、ビジョントレーニングの実際について学ぶことができ、子どもたちの目の動きが生活や学習に大きく関わっていることを改めて学ぶ機会となりました。そして何よりも、眼球運動に不具合がある子どもたちへ、ビジョントレーニングを行うことで、短期間のうちに改善が見られ、さらに3ヶ月以上続けることでその能力が半永久的に維持していくということ、そして、眼球運動を活性化させることで、前頭前野が鍛えられ、行動の衝動性が抑えられるようになり、集中力も高まるということ。また、ビジョントレーニングについては熟達した人しかやってはいけないというものではなくて、垣根は低く、本を読んで理解し、やってみることができるということ。自分も、今回の研修を受けてから、実際に担任している児童に研修で学んだ、ビジョントレーニングをやってみました。その子の好きなアンパンマンのキャラクターの指人形をペン先に差して、上下左右、円を絵がくように動かしてみると、追従して眼球が動くことを確認することができました。けれども、寄り目はできていませんでした。「あっ、この子、寄り目はできないんだ~」と気づく、きっかけになりました。これから毎日、個別学習の中でビジョントレーニングを取り入れていき、寄り目ができるようになればいいな、と思っています。そして、見え方が代わることで、この子の学びがさらに促進していけばいいなぁと思っています。
今現在のベースラインの記録をとっておいて、介入手段としてのビジョントレーニングを導入し、今後の変化を記録してデータ化していければと思っています。
今回の学習会に参加していただいた先生方、本当にありがとうございました。
手軽で簡単に取り組めるビジョントレーニング、是非とも多くの子どもたちにしてみてください。
次回学習会については、企画が固まり次第、お知らせしたいと思います。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
畠山