Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

教材教具作成

2015年06月29日 22時50分18秒 | 日記

 本日、5つ、教材を作りました。トーマスキャラクターのマッチング課題や9種類の色の分類課題、そしてニキーチン課題などなど。

 クラスでIpadを使っていて、休み時間にyoutubeでトーマスを見ていた児童からヒントを得て作ってみました。それがきっかけとなり、100円ショップで使えそうな素材を買いだめしていたものの中から、勢いで色弁別やクリップ止め、ペットボトルキャップのマッチング課題など作っちゃいました・・・。

 毎月、個別の課題学習で使用する教材をだいたい2~3個、作ることを自分に課しています。その他の授業で使用する教材教具はまた別です(宿泊学習で使用する身体洗いの手順表、布団敷きの手順表、カレーライスづくりの手順表など)。

 夜な夜な作る教材はついつい時間を忘れてしまいます。楽しくて没頭し、時間があっという間に過ぎていってしまいます。

 話は変わりますが、先日、特別支援学校長会がオリンピックセンターで開催されました。本校校長からその資料を見せてもらい、最近の特別支援教育の動向を知りました。主なものはインクルーシブ教育システムの構築に伴う法整備、そのための施策と国がかける予算、そして具体的な合理的配慮に関するもの、次の学習指導要領の改訂のポイント(教科化、21世紀型スキル、アクティブラーニングなど)、そして特総研の研究プロジェクトのサマリーなど。厚生労働省や文科省の課長や調査官が報告していました。前回の夕練でそのコピーを配り、情報交換しました。

 国の動向を把握しながら足元の日々の授業づくりをしていければと思います。      (畠山)


次回は教材教具です。

2015年06月15日 22時16分34秒 | 日記

 次回、チーム埼玉学習会は7月18日(土)13:00~17:00、浦和コミュニティーセンター13集会室(定員90名)で実施します。

 内容の詳細はまだ確定していませんが、集まったみんなで作りたい教材教具を作っちゃおうか!と考えています。

 平成15年度に短期研修で特総研に行ったときに(もう12年前! 12年前のちょうど今頃、久里浜の潮風に吹かれながら全国のおいしいお酒を飲んで、全国各地から集まった各県を代表する先生方と教育について夜通し語り合っていました・・・。話を戻しますが)、教材教具の研修があり、このようなワークショップ(演習研修)があり、3時間で9つの教材教具を作成したことがります。そんな懐かしさを思い出しながら、次回の企画を構想しています。短期研修の仲間とは、毎年持ち回り幹事で同窓会をしていて、昨年度は鹿児島で飲み明かしました。12回目を迎える今年は名古屋で集まる予定です。

 またまた話を戻しますが、午前(10:00~12:00)は、宮前先生に教科「生活」を取り入れた日常生活の指導のねらいと具体的指導内容をまとめたものの解説および日常生活の指導についての実践報告を予定しています。資料充実で、今回の話を聞けば、日々の指導の質が高まること間違いなしだと思います。

 よかったら来てください。                              畠山


チーム埼玉はやっぱ面白い。

2015年06月07日 23時47分22秒 | 日記

 子どもたちの笑顔いっぱいの運動会も無事終わり、つかの間の休日。

 探し物をしていて、本棚を整理しつつ、偶然にでてきたこれまでのチーム埼玉の資料を見つけ、久々に目を通してみました。

 それらの資料には、それぞれの学校で実践されている日々の教育活動の実践報告や生の授業の話、大東建託の特例子会社やサイゼリア等の就業先の生の話、発達やABA,感覚統合や教科学習、自立活動や事例検討などがあり、これまでの学習会は実に身になる研修を積み重ねてきているなぁ~っと思いました。振り返りながら、実に面白いことをしてきたんだと改めて実感しました。講師として来ていただいた先生方に、恐縮しつつも感謝の気持ちがあふれました。

 同じ時代を生き、共に悩みながらも前に進もうともがいている同士、助け合いながら(互助)、一緒にがんばっていければと思います。

                                                        (畠山)


明日運動会

2015年06月06日 00時13分04秒 | 日記

 本日の夕練で、先日の入間川病院での講演会でご一緒させていただいた、青い実学園の柳澤健一先生が毎月一回の発行で20年近くかけて書き上げてこられた「おやつのじかん」を取り上げさせていただきました(ご本人の承諾を得て)。この「おやつのじかん」には、障害のある子どもとその親御さん、そしてその伴走をしている支援者に向けて書かれた、園での素敵なエピソードをもとにした障害児教育・療育のエッセンスが書かれています。今回はその中で、「運動会」と「わかることとできること」を取り上げさせていただきました。

 「運動会」では、練習を経て、本番当日に実力を発揮できることの凄さ、その成長。身体の発達や心の発達、障害特性を踏まえた配慮など、「こういう視点を大事にしたいな」と思うことが①~⑩にまとめられており、長ーい目で見ていくことの大切さや、ほんの少しの成長も見逃さない繊細さを教えていただきました。明日、本校の運動会があるということもあり、「明日の意味」を考える上でも、良い機会となればと思い、題材として選びました。

 その中で、運動会は本当に必要なのか?という議論になりました。自閉症の子どもたちは環境の変化が苦手です。大きな行事があるたびに見通しが持てず不安が高まり、ストレスが生じ、パニックを起こす頻度が高まることも多いです。文化祭も同様です。

 私が以前勤めていた久里浜養護学校では、運動会や文化祭はありませんでした。その代り、授業の成果を発表する場として学年またはクラス単位で保護者に対しての発表会を教育課程上に示されている時間割の中で企画運営していました。今はどうしているかわかりませんが…。もうすでに10年近く前の話です(平成17年~19年)。

 知的障害教育のみ認められている領域・教科を合わせた指導の「生活単元学習」を中心に据えた教育課程においては、1年間を行事を通して単元化し、体験を通して学習していくという教育方法が確立していて、運動会や文化祭の時期には通常の日課を変更して、大きな環境の変化を伴いつつも、行事の成功に向けて盛り上げていくという教育がなされます。純粋に知的障害のみを対象とすれば、これらの活動を通して多くの学びの機会が設定されて体験を通して学んでいくという教育方法は有効に思われるのですが、自閉症の障害特性を考えると、その教育手法は本当に教育効果が高いのだろうか?と思うこともあったりします。今や全国的に知的障害特別支援学校に在籍している自閉症児または自閉症傾向を伴う児童生徒は6割を超えている現状です。特別活動としての行事はとても大事な教育活動だと思いますが、自閉症のある子どもたちにとってより教育効果のあるやり方、教育課程の検討についても模索していけないだろうかとも思っています。これまでずっとこうしてきたんだからこれまで通りしていくもんでしょう、という前例踏襲ではなく。

 scrap&buildという発想も時代の動向に応じて必要だと思っています。

 畠山