調べ物をしていて,18年前の書籍「授業を変える学校が変わるー総合学習からカリキュラムの創造へ」東京大学名誉教授,佐藤学先生のご著書をここ2,3日読み返していました。
特別支援教育とは関係ないのですが,通常教育における教科学習と総合学習の質的な違いと教育課程編成上の「生きる力」の育成についての教育実践に基づく理論が展開されています。
この書籍の購入当時は,「分かって動ける授業づくり」に関する参考図書として読みましたが,今読み返すと,改訂学習指導要領の本質的な教育改革に通じる内容としても読み取れるので,とても驚いています。当時は気付かずに読んでいましたが,今読み返すと,主体的・対話的で深い学びの実現や既習の知識及び技能を活用した思考力・判断力・表現力の育成及び学びに向かう力・人間性等を涵養するための授業実践の重要性,そのための学校改革,地域に開かれた教育課程の必要性等が18年前にすでに発信されていました。
知的障害教育に関しては,インクルーシブ教育の構築に向けて学びの連続性が問われることとなりましたが,この流れのおかげで,これまでの知的障害教育で大切にされてきた合わせた指導の整合性が保たれなくなっているのも事実で,改訂学習指導要領を踏まえて,これからどうしていったらよいのだろうかと悩みどころです・・・。
(畠山)