Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

応用行動分析

2014年08月28日 20時36分36秒 | 日記

 本日、和光南で2時間話してきました。お題は応用行動分析だったのですが、ABAの話を始める前に、特別支援教育の現状及び国の動向の話で40分以上使ってしまい、相変わらず用意した資料の半分もいかず、「後は読んでおいてください」をしてしまいました…(ここまで来ると確信犯かもしれない)。

 指導中の映像を何度も繰り返し見ながら、「子どもの行動の意味」「あなたならどうする?」という演習を、3ケースしました。先生方から活発に多種の意見が出て自分も本当に勉強になりました。思わず板書したホワイトボードの写真を撮って記録してしまいました…。

 自分が伝えたかった意図が伝わったか計り知れませんが、現在の自分のできる精一杯の努力をしてきたつもりです…。

 悪気はなくても(良かれと思ってしていることで)、結果として子どもの誤学習を形成していることもあるので、そうならないために、どのように子どもの行動の意味を理解し(独りよがりの解釈ではなく、信頼性・妥当性のある理解)、どのような指導手順を踏んでいくか(プロンプト&フェーディング等)について、応用行動分析で使用されている技法をお伝えしながら、理解していただけるように話したつもりです。機会があれば、チーム埼玉学習会の午前の部で同じ資料でお伝えできればと思います。

 さて、第13回学習会まで1W近くになってきました。今回は国語、算数・数学という教科の系統性と自立活動との関連づけした実践報告と、秋の大相談会(事例検討)を企画しています。毎回毎回、新しい試みを続け、企画運営している側の自分たちもドキドキワクワクしながら、楽しみながら学んでいます。できれば多くの先生方とこの楽しく学びの多い時間を一緒に共有できればと思っています。

 夏休みを終え、明日から子どもたちが学校に来ます。みんな楽しみに登校してくるんだろうなぁ。自分もみんなに会えることを待ち遠しく思っていたので、とっても楽しみです!今日は早く寝て明日に備えようと思います。

 畠山


研修報告

2014年08月07日 22時00分19秒 | 日記

 先日、淑徳大学発達臨床研究センターセミナーへ行ってきました。

 横田先生、池端先生、浜田寿美男先生のお話、大変勉強になりました。集団活動のメリット、デメリット、集団活動をする際の留意点、ポイント等等、自分自身の考えを整理することができ、9月以降、実践に生かしていける情報をたくさん入手することができました。また、浜田先生のお話から、人間の発達とは何か、現在の子どもたちが置かれている社会状況の異常さ、これから先、どのような社会となり、その現状の中で生き、育っていく子どもたちがどのような発達をしていくのだろうかと、少々暗い未来を想像しつつ、いろいろと考える機会となりました。キャリア教育の必然性について、現状の社会だからこそだと、納得させられたお話でした。

 また、先日、県のセンターで研修講師をさせていただいたのですが、自分自身、資料作りの際に、参考にした資料で、有用だったものを以下に示します。

文部科学省特別支援教育資料(H26.5) http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1348283.htm
文部科学省教育支援資料(H25.10)  http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1340250.htm
日本精神神経学会DSM5用語翻訳ガイドライン(H26.5) https://www.jspn.or.jp/activity/opinion/dsm-5/index.html
 
 文科省の特別支援教育資料では、毎年、10万人以上児童生徒数が減少しており、数字の上からも少子化が本当に進んでいることを否応なく突きつけられます。そんな中、特別支援教育対象の在籍数(学校、学級、通級)は2万人程度増加していることが示されています。
 
 教育支援資料では、国連総会の「障害者の権利に関する条約」に日本が批准するまでの国内の法整備の流れや今後の学校現場における合理的配慮の在り方など、インクルーシブ教育システム構築について、とても分かりやすく示されています(この資料は、本邦の特別支援教育の現状を知る上で教師として必読だと思います)。
 
 用語翻訳ガイドラインは、ガイドラインのまえがきが重要かと考えています。「症」なのか「障害」なのかについて、用語検討委員の先生方がどのように考え、定義づけているかが示されています。5年後、10年後には、法改正に伴い、制度として正式に使われているのでしょうね(例えば、アスペルガー障害という用語はなくなり、自閉スペクトラム症/障害となり、LDは学習症となるなど…)。
 
 畠山