今年もこのシーズンがやってきました。本日、その第1弾終了です。本校のスクールバス乗務員研修会でした。運転手さんや添乗員さんへ子どもたちの障害特性について話をする、というオーダーでしたが、毎日、子どもたちと接している方々に、そんな話をするのは釈迦に説法なので、一応、配布資料には、診断基準や主な特徴、対応のポイントについてスライドを作成して手渡しましたが(資料作成に2日間費やしました…。知的障害、ダウン症、自閉症、ADHD,てんかん発作等々)、研修会ではそのことにはあまり触れず、事例検討会のような演習を実施しました。「こんなことで困っています」「このような対応をしたらうまくいきました」「教員や保護者との連携・協働」等について、項立てて数名のグループで話し合ってもらい、最後に発表しあって、情報共有しました。特に添乗員さんからたくさんの意見が出され、1時間の予定が30分延長するほどでした。
私からは、大人から見て、子どもたちの困った行動には意味があって、おおよそ、要求、拒否・回避、注意喚起、自己感覚刺激の4つが考えられる、ということをお伝えしました。主に、注意喚起の機能の行動に対して、子どもの様子をみて、先手で関わるようにしたら問題視していた行動が減った、注意するのではなく、ほめるようにしたら減った、高等部のお兄さんやお姉さんの隣に座席を変えたら減った、などの報告への解説になったかなぁと思います。それ以外にも、担任や保護者と相談して、その子の興味関心のある好きなことを把握して、本や音楽などのアイテムを用意したことで静かに過ごせる時間を増やすことができた、靴や靴下を脱いでしまう子に対しては、学校についたら履くことを約束して、運行中は脱いでいてもよいことにしている、などなど、バスの中で、たくさんの児童生徒に一人で対応されておられる添乗員さんたちのプロとしての裏技をたくさん知ることができ、自分自身にとっても実りの多い研修会となりました。
子どもたちが特別支援学校に毎日通って来られるのは、スクールバスの運転手さんや添乗員さんのおかげです。それを税金で支えている日本の教育制度は本当に尊いです。子どもたちの利益のために多くの支援者がいる、そんなことを改めて実感することができた時間でした。
明日からは今後控えている研修会の資料作成に追われる毎日となりそうです…。
畠山