Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

夏の研修会

2017年07月24日 20時54分01秒 | 日記

 今年もこのシーズンがやってきました。本日、その第1弾終了です。本校のスクールバス乗務員研修会でした。運転手さんや添乗員さんへ子どもたちの障害特性について話をする、というオーダーでしたが、毎日、子どもたちと接している方々に、そんな話をするのは釈迦に説法なので、一応、配布資料には、診断基準や主な特徴、対応のポイントについてスライドを作成して手渡しましたが(資料作成に2日間費やしました…。知的障害、ダウン症、自閉症、ADHD,てんかん発作等々)、研修会ではそのことにはあまり触れず、事例検討会のような演習を実施しました。「こんなことで困っています」「このような対応をしたらうまくいきました」「教員や保護者との連携・協働」等について、項立てて数名のグループで話し合ってもらい、最後に発表しあって、情報共有しました。特に添乗員さんからたくさんの意見が出され、1時間の予定が30分延長するほどでした。

 私からは、大人から見て、子どもたちの困った行動には意味があって、おおよそ、要求、拒否・回避、注意喚起、自己感覚刺激の4つが考えられる、ということをお伝えしました。主に、注意喚起の機能の行動に対して、子どもの様子をみて、先手で関わるようにしたら問題視していた行動が減った、注意するのではなく、ほめるようにしたら減った、高等部のお兄さんやお姉さんの隣に座席を変えたら減った、などの報告への解説になったかなぁと思います。それ以外にも、担任や保護者と相談して、その子の興味関心のある好きなことを把握して、本や音楽などのアイテムを用意したことで静かに過ごせる時間を増やすことができた、靴や靴下を脱いでしまう子に対しては、学校についたら履くことを約束して、運行中は脱いでいてもよいことにしている、などなど、バスの中で、たくさんの児童生徒に一人で対応されておられる添乗員さんたちのプロとしての裏技をたくさん知ることができ、自分自身にとっても実りの多い研修会となりました。

 子どもたちが特別支援学校に毎日通って来られるのは、スクールバスの運転手さんや添乗員さんのおかげです。それを税金で支えている日本の教育制度は本当に尊いです。子どもたちの利益のために多くの支援者がいる、そんなことを改めて実感することができた時間でした。

 明日からは今後控えている研修会の資料作成に追われる毎日となりそうです…。

                                    畠山


次回11月!

2017年07月18日 23時11分51秒 | 日記

今回は成績作成などの時期と重なり、こちらの予測が甘く、8年間やっていて初めての開催中止となりました。

企画と現場のニーズの感覚のずれを感じ、反省しきりです・・・。今後のチーム埼玉学習会の在り方について不安を感じつつ、とはいえ、幹部中心に岩槻に集まって、ゼミ形式で4時間、新学習指導要領や宇佐川理論について学び合いました。

発達を踏まえた教材教具の活用に関して考えると、行きつくところ、やはり宇佐川理論でした。資料等読み返し、改めて宇佐川先生の研究の深さに感服させられました。知的障害教育において個別の課題学習を推進していくためにも必要不可欠であり、今後のチーム埼玉学習会のテーマとなっていくものと思いました。

3連休最後の昨日、文部科学省主催の教育課程説明会出席のため、久里浜時代の同僚が東京に集まり、同窓会をしました。次期学習指導要領の話や今の各都道府県の現状の話など、各県を背負った指導主事が一堂に会して腹を割って日本の特別支援教育の目指すべき方向性について論議を交わしました。とても刺激的な話が盛りだくさんで、あっという間に終電近く。何年か振りに会っても、すぐに昔の空気感に戻れる仲間の存在っていいものだなぁ~って実感。

現場で頑張ることができるエネルギーを充填させてもらいました。

畠山


今週の日曜日。

2017年07月13日 00時20分06秒 | 日記

チーム埼玉学習会初めての日曜日開催です。

教材教具作りの学習会?教材教具について考える会?

どんな会になるのか、集まってみてからなのかな?そんな会です。

プロって何?教員としてのプロ意識って何?何によって判断されるの?「私たちはプロとして、」って言葉が現場で聞かれるけれども、もっと腹をくくって真剣勝負している特別支援に関わる他領域の専門職の方々と接する機会があるたびに、教員のプロ意識について考える今日この頃です…。 

もっと教員として学ぶ姿勢でいるべきではないかと…。

現場とそれ以外の世界の存在。

現場でうまくいかなくとも、だからと言って、それでだめというわけではなくて、それ以外の世界もあるということを、学校社会の中で苦戦している子ども達に伝えたい。

目の前の世界だけで生きていれば「生きたくない」かもしれないけれども、その世界だけでなくもっと他の世界もあるということを知ってほしい。どう伝えられるのか?うまく伝えることはできないのかもしれない…。実は今日の朝に経験した忸怩たる思い…。

でも伝えたい。

もっとうまく生きていけるということを。きっと。

はたけやま

 


日本DN-CAS事例検討会。

2017年07月04日 00時49分03秒 | 日記

久々に参加しました。以前参加してから6年くらい経ってしまったかな?

とても刺激的でした。

アセスメントから考えられることの大切さ、困っている児童生徒に対して、臨床として自分たちに何ができるのか、その根拠として実態把握の結果から指導方法を探るという視点。自立活動専任として、小学部から高等部までの児童生徒と接し、アセスメントする中で、誤答分析やモチベーションに関することまで学び続けていかなければいけないということ、様々な観点から考えられることを考え尽くし、おおざっぱな解釈は決してしてはいけないという厳しさを感じました。

事例報告から様々なことを考えさせられるとともに、それに対して前川久男先生の指導助言の深さと温かさに「学びの原点」を感じ、とても勉強になった学習機会でした。

明日も抽出の指導がありますが、今回の学びを生かしていければと思います。

                               畠山