第14回チーム埼玉学習会まであと2週間となりました。
先日、文科省の中央説明会があり、各県の指導主事が東京に集まりました。その中に久里浜の元同僚もおり、西川元校長先生を囲み、北海道、秋田県、千葉県、鹿児島県でそれぞれ活躍している懐かしいメンバーで久々に飲みました。国としての自閉症教育の研究開発のミッションを受け、久里浜の実践研究を全国に発信してきた6年間を、たすきをつなぎながら築き上げてきた中心メンバーです。言わずもがな、その6年間の成果は現行の学習指導要領に大いに反映されました。そして各県へ戻り、この理論と実践を現場でスタンダードなものへとしていく努力をそれぞれの立場でし続けています。もちろん、今回の学習会で実践報告をしてくれる横田先生もその一人です。
自閉症児への指導でうまくいかないのは、自閉症教育が徹底していないからかもしれない。中途半端よりかは、学校で教師としてできることは徹底してみること。構造化も。視覚支援も。コミュニケーション指導も。余暇の指導も。保護者支援も。その子の持ついいところに視点をあて、その強さを伸ばす指導を。そして必要がなくなり次第、はずしていく。「分かって動ける授業づくり」もエッセンスは同じです。自閉症の子どもたちが分かるためにはどのような支援が必要なのかを徹底すること。「待ち」時間を無くし、試行数を限りなく増やしスキルを形成していくこと。形成されたスキルが本人の自信となり、さらに高度化していくことで生活そのものが豊かになっていくこと。
先の飲み会では、今一度、研究開発を受けていた頃の久里浜が築き上げてきた自閉症教育のスタンダードを発信していけたらいいなぁという話になり、今回集まったメンバーを中心として、どこかの学会でシンポジウムでも開こうか、という話が出るまでに盛り上がりました。本当に楽しかった!
というわけで、今回の横田先生のお話は、まさにそのスタンダードを基盤とした、当時の久里浜の小学部1年生の実践報告です。自分も今回の資料を読ませていただいて、当時の久里浜の理論と実践を改めて自分の中で整理することができました。同僚で自閉症の子どもたちへの指導で悩んでいる方がおられましたら、是非この会の情報をお知らせして、一緒にご参加していただければと思います。
畠山