Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

さくらあんぱん

2019年02月26日 21時36分01秒 | 日記

埼玉県立特別支援学校さいたま桜高等学園がコンビニのLAWSONと共同開発した菓子パンもっちりとした さくらあんぱんが本日から関東近県?埼玉県内??全国???で発売されました。

自分も今日,食べてみましたが求肥がこしあんを包み込んでいてとってももっちりとしておいしかったです!

この企画に参加した生徒たちは,とても誇らしいでしょうね。

作業学習を通して働く意義を学ぶ際に,産業界とも連携して,社会に参画していること,貢献していることを実感をもって学ぶことができる学習機会,とても大切な学びだと思います。

この取組(win-winプロジェクト)を先駆けとして,これからもどんどん増えていくことを願うばかりです。

是非,食べてみてくださいね。

          (畠山)

 


一貫性と系統性

2019年02月20日 18時55分55秒 | 日記

 学年末は,この一年間の学習面や生活面における児童生徒の成長と教師としての指導・支援の成果及び課題についてまとめをし,これらの情報を次年度に引き継ぐ準備をする大切な時期です。今回は,この「引継ぎ」についてお話ししたいと思います。

 特別支援学校の目的(学校教育法第72条)は,幼稚園,小学校,中学校,高校と同等の教育を施すこと,そして障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることです。小学部入学から高等部卒業までの12年間をかけてこれらの目的を達成するための教育計画が教育課程であり,毎日の授業となります(小学部・中学部・高等部における発達の時期の特徴を踏まえ,この時期に身につけたい力を考え,児童生徒一人一人の自立と社会参加を目指しています)。これらの教育活動を行う上で大切なことは「一貫性と系統性」であると考えています。一貫性とは指導方針や指導方法がブレないこと。系統性とは指導課題が適切に積み重なっていくことです。特に自立活動に関しては,一年間で達成可能な指導目標ばかりではないので,「一貫性と系統性」に基づく指導が重要となります。特別支援教育においては,数年間というスパンで取り組むことが児童生徒の発達をより効果的に促すこととなります。しかし残念なことに「引継ぎ」の際にこの「一貫性と系統性」が軽視されリセットされてしまうことが散見されます。

 そこで「一貫性と系統性」を重要視して確実に引継ぎが行われるようにするために,「個別の指導計画」が平成11年の学習指導要領の改訂の際に示され,本県においても平成15年に「個別の指導計画作成の手引き」が発刊されました。そして平成21年の学習指導要領改訂において,小・中学校の特別支援学級や通級による指導も含め,特別支援教育を受けるすべての児童生徒に作成・活用されることとなりました。障害特性を含め個々の児童生徒の実態は異なります。その一人一人の自立と社会参加を考えた指導計画が「教育支援プランA・B(個別の教育支援計画・個別の指導計画)」となります。

 できれば,福祉課や放課後等デイサービス(障害児通所支援事業所)で作成される「個別支援計画」とも連携・協働して一人一人の児童生徒の実態や目標,指導・支援の方法など,共通理解のもと,取り組むことが望ましく,そうすることにより効率的で効果的な計画となると思います。

 個別の教育支援計画及び個別の指導計画,個別支援計画の活用については,時間的経過を伴う「縦のつながり」と,関係機関同士の連携を促進させる「横のつながり」を意識しながら,指導方針や指導手続きを統一し(一貫性),一年間かけて積み上げてきた力がその次の年に更に積み上がるように(系統性),学習を積み重ねていくことがとても大切だと考えます。  (畠山)

 

 

 

 

 


知的障害ならではのアクティブ・ラーニング

2019年02月12日 20時50分10秒 | 日記

月刊「実践障害児教育」2月号にチーム埼玉学習会スタッフの荒井先生の実践報告が掲載されています。

「カード整理法による教師間の協議をとおした体育科の授業改善」

小学部低学年の「体つくり運動遊び」「器械・器具を使っての遊び」の内容を取り扱った授業です。

運動能力に関するアセスメントを実施して40名の児童を実態に応じたグループ編成をし,「カード整理法」を用いて題材目標及び学習内容,評価規準を示した題材指導計画を立案し,更に課題ごとの評価表を作成してPDCAサイクルに基づいて授業改善し,主体的な学びや対話的な学び,深い学びを教員間で共通理解して授業づくりに取り組んだという実践です。

チーム・ティーチングをする上で,教員間で授業の研究協議をすること,単元計画・題材計画を共通理解して,その時間と内容のまとまりの中で,どのような力をつけたいのかを共有して一緒に授業を作っていくことは,大変有効であり重要であると,この実践を読んで改めて思いました。

しかし,多忙感極まる日々においては,授業についての振り返りの時間や,単元計画・題材計画の作成など,相当負担感のあることだと思います。負担はあるものの,コストをかけてまでやるのは何故か?それは費用対効果を考えてもそれ以上の効果があるからだと考えます。

教師にとってその効果とは何か?

それを知らなかった,できなかった子どもたちが,分かるようになり,できるようになること。子どもたちと「できた喜び」を共有できること。子どもたちが「できた」を積み重ね,自尊感情も高まっていくこと。資質・能力の三つの柱(知識及び技能,思考力,判断力,表現等,学びに向かう力,人間性等)を育む授業づくりができること。教師として教えることの達成感や充実感を味わえる瞬間,とかなのかなぁ。

「教師は授業で勝負する」と先輩の先生方から教わってきました。そのためには単元計画や題材計画など,ある程度大きな時間と内容のまとまりをとらえて指導計画を立てる力が必要であると考えています(計画・準備・実施・反省・再計画という一連のまとまりを計画した授業づくり)。

この1年で,或いは3年間を見通して,この時期に「身に付けたい力」を考え,学習指導要領を踏まえて各学年における各教科等の年間指導計画を作成し,年間指導計画を構成する単元計画や題材計画において更に具体的な単元(題材)目標・学習内容・評価規準を設けて必要な授業時間数を用意する,その中の一単位時間が本時の授業であるということ。その本時の目標・学習活動・評価基準に基づいて授業が行われていくことが望ましいと考えます。目標が達成されていてもまだまだ何時間も同じ活動が続いていたり,できるための工夫がなされないままできない時間が過ぎていくことがないようにするためにも望ましいと考えます。

授業に関する話し合いや指導計画の作成を負担と思わずに,授業のために効果的で効率的なこととしてワクワクしながら取り組める,そんないいチームで,いい授業を目指していきたいですね。

(畠山) 

 

 

 

 

 


専門性の向上を目指して

2019年02月09日 01時11分11秒 | 日記

次回,チーム埼玉学習会

10周年記念大会です。

日時と会場が決まりました。

平成31年5月11日(平成ではないのですがとりあえず・・・)土曜日,9:30受付開始10:00スタート,17:00終了。その後,懇親会で22:00終了予定(12時間ぶっとーしの稀有な研修会です)。

場所はJR浦和駅東口徒歩1分,浦和コミュニティーセンター第15集会室(定員132名)。

内容は改訂学習指導要領における授業づくり・教員の専門性の向上です(育成を目指す資質・能力を確実に身に付けるための授業づくり,その指導方法としての主体的・対話的で深い学び,それを支える学習指導案,単元計画,年間指導計画等,知的障害特別支援学校におけるカリキュラム・マネジメント,そして何よりも知的障害教育における自立活動・個別指導の基礎基本等々)。

障害特性を抱えつつ日々努力し続けている子どもたちのために,そしてその子どもたちの将来を考え,悩みながらも頑張っておられる保護者のために,少しでも力になれるよう,私たち教員は研修を受け,学び続けていかなければなりません。

その修行を怠ってはならないと考えています。

この10年,チーム埼玉学習会はかなり良質な研修を追及してきたつもりです。参加していただいた先生方にとっては「まだまだ」という評価をされるかもしれませんが・・・。10年の区切りを経て,これからますます質の向上を目指して研修を企画・運営していこうと考えています。

研修の重要性を考えて実践していきたいと思います。

今後ともお付き合いのほど宜しくお願いいたします。

(畠山)


知的障害と性教育、そして生教育

2019年02月06日 20時31分07秒 | 日記

遅くなりましたが

先日1/26(土)に知的障害のある子ども達への性教育について学習会が行われました。

今回は午後のみの企画でしたが、実践発表から始まり、講師として招いた宮崎県の特別支援学校の先生であり、現在休職して早稲田大学の大学院に在籍している門下先生による講義でした。

今回は先生だけでなく色々な方に参加していただけ、性教育についての世間の興味の高さが伺えました。

門下さんの話を聞いていて、やっぱりまだ「寝ている子を起こすな」という思想が強く残っていたり「この子たちは純粋だからそんなものとは無縁」と考える人が多くいるのだな・・・と思いました。

性教育と聞くと純粋に「性に関する指導」と考えますが、生についての教育なんですね。

ただでさえ様々な事情で経験不足がある子ども達の経験や学習機会をどのように保障してあげられるかはとても大切な考え方であり、忘れてはいけないものだと思っています。

 

質疑応答が絶えなく、とても盛んな学習会でした!

門下さんとは昨年度の久里浜の専門研修で一緒で、その時からパワーあふれる先生でした!門下さんのパワーとしてはもっともっと出していけそうなので、今後さらにパワーアップするであろう門下さんに期待です。

また、今回の話をもとに埼玉県内のある特別支援学校で早速講師として呼んで有志の学習会を2月末にやるみたいです。

もし、この記事を読んで「うちも呼びたい!」とお思いの方がいましたらぜひ連絡ください!

 

次回学習会は場所は追っての連絡になりますが5/11(土)に開催予定です。

詳細に関してはまたお知らせしますのでよろしくお願いします。

 

村浦

 


高等部学習指導要領告示!

2019年02月04日 23時23分33秒 | 日記

文部科学省のHPに高等部学習指導要領が告示されました。

いよいよこれから先10年の方針が出揃いましたね。

詳細はこちらから。http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/1386427.htm

自分もこれからじっくりと時間をかけて目を通そうと思います。

日常の本務とは別に現在取り組んでいることとして,県の教育課程編成要領の原稿執筆に関して,学校教育法施行規則の改正をチェックして内容に間違いの無いように確認する作業に頭を悩ましています・・・(畠山)。