前期後期制の本校はただいま秋休み中です。
昨日は進路指導部主催の研修で就労継続支援B型及び就労移行支援の施設見学へ行ってきました。本校の卒業生や実習先としてお世話になっている施設です。
平日だからこそ行ける価値ある研修機会です。
知的障害教育の目指すところは、生活に帰するという視点で、生活実態に即した生きる力の育成や社会に出て働く力の保障だと考えています。
今回の学びとして、就労継続支援B型の施設長さんや就労移行支援の理事長さんのお話を伺って思ったことは、障害者総合支援法(旧障害者自立支援法)に基づいて施設の相談支援として作成している利用者のための支援計画と、学校で教員個人が作成している個別の教育支援計画及び指導計画の連携の必要性でした。同じ相手のことを思って作成しているはずのものなのに、その一貫性が全くなされていないという現実を突きつけられました・・・。
実に危うい・・・、実に難しい問題であると・・・(校内でも小・中・高とその計画において一貫性が保たれていないし・・・)。
日本の障害児教育に対する行政上の問題(厚生労働省管轄から文部科学省管轄へと移行し、また、厚生労働省管轄へ戻るという流れの中で、情報が分断してしまっているという現状)。一教員にはどうすることもできない、政治上の話・・・。
卒業後の就労支援に携わる支援者の方々と、個人的につながって連携することはできても、それはあくまで個人的なつながりであって制度上、組織としての話ではないということ。
学校側の問題が大きいかな?と感じました。学校側が現在の時代の、社会の、要請に応じて変わらなければならないのではないかと強く思いました。一教員が個人的に個別の支援計画を作成している時代はもう終わりにして、他機関とのつながりの上に立って、複数の支援者と共に、多角的な視点から意見を取り入れて作成していく必要があるのではないかと思いました。キャリア教育の視点も教育課程上に位置づけて・・・。
学校評議員等の意見も取り入れながら、学校文化を発展させていかなければ、本当の意味で子どもたちのためにはならない存在になってしまうのではないかと・・・。知的障害教育においては、学校独自の文化が、かえって子どもたちの人生支援にとって、弊害となってしまうのではないかと・・・。
そんなことを考え、感じた、研修機会となりました。
畠山