良く行く喫茶店が

気兼ねなく本を読んで過ごせる喫茶店が突然閉店した。
事前に閉店は知らされてなく吃驚してしまった。
少し前ママが突然ケーキをご馳走してくれたのはお別れの挨拶だったのか。
閉店の理由は言いたくないことだったのかもしれない。

前を通る度覗き込んでいたが先日来人影がありネパールレストランが、
開店すると店頭に張り出されていた。

昨日ドアを開けてみると「ん」外人さんがいっぱいや。
テーブルは以前のものをそのまま使っているがテーブルクロスや、
内装はネパールの布をふんだんに使いすっかり様変わりして見えた。

いつもの席に座りメニューを見ればほとんどインド料理と変わらない。
と言うか見分けが付かないナンがありカレーがありタンドリーチキンがある。

値段もそれほど高くなかったがカレーにナンを付けて食べると甘い。
ナンではなくカレーが甘くスパイシーな味が後から来る。

片言のウエイター君が「忘れていました」とスープを持ってきてくれた。
未だ慣れないのかぎこちないが「美味しいですか」と各テーブルで聞いている。

席には馴染んでいるが違う雰囲気の中長居は憚られ食事が済むと、
すぐ席を立ったがオーナーシェフが厨房から出てきて挨拶をしてくれた。

ネパールのＢＧＭが流れネパール語？や英語？が飛び交う、
異空間と綯ってしまったがたまにはいつもの席に座ってみようかと思った。
店を出た私をシェフが何時までも見送ってくれていた。