このところ職場でも良く聞かれる。「夜に良く見えるあの星は何ですか。」
この夏以降、日が暮れると最初に輝きだす星、木星。イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが手製の望遠鏡をこの星に向け、その周囲にある4つの衛星を発見した話はあまりにも有名だ。彼は衛星が木星を回る様を観察して地動説を確信した。それを公けにしたために宗教裁判に掛けられる。「それでも地球は回っている。」とつぶやいた逸話はウソらしい。もし本当なら彼は生きてはいられなかっただろう。
その木星と4人の子供たちをこの丘で写したいという気持ちは7月頃からずっと持っていた。忙しくてなかなか丘に上がれなかったけれども、シルバーウィークに至ってようやくそれが実現した。
撮影機材はガイド鏡として赤道儀に取り付けた口径8センチの屈折望遠鏡。それに5ミリのアイピースを取り付けて、カメラの前で拡大する撮り方を選んだ。もちろん、明るさの違う木星本体と衛星は別に撮って後から精密合成する。
出来上がった写真。多分、望遠鏡でのぞいた時そのままの光景だ。