宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

星は死して殻を残す

2011年02月26日 23時49分33秒 | 宇宙

最後に星を撮影してもう1カ月が経ってしまった。ようやく訪れた撮影日和。この天気、夕方まで持つかなと半信半疑で上がったみかんの丘はもう春の匂いがしていた。日が落ちるまで大工仕事をして、天気はどうかなと外に出てみると薄もやながら久々の星空だ。これはいけるかなと竹取庵の屋根を開ける。まだ明るさの残る空に冬の星座が鮮やかだった。
東の空には早くも春の星々が顔をのぞけている。これはまずい。実はこの冬こそ撮ろうと思っていた星雲があった。雄牛の右の角の先、メシエカタログの1番「カニ星雲」だ。今まで何度も狙いながら思うような画像が撮れず、ずっと宿題となっていたのだが、このままではまた撮れず終いになってしまう。望遠鏡にカメラを取り付けて感度を2500にセット。この星雲は結構明るい。この感度で撮れるはずだ。ただ20センチでどこまで出るのだろうか。露出を2分、3分、5分と撮っていく。その3枚を画像処理して重ね合わせたのがこれ。大望遠鏡のようにフィラメントと呼ばれる光の筋をそれほどはっきり写し取ることは無理だったが、まあ何とか良い事にしよう。望遠鏡の改造が功を奏したようだ。

この星雲は今から1000年近く前に大きな星が大爆発を起こした名残りだ。超新星爆発という名は、何も無い様に思われていた場所に、いきなり明るい星が現れるということからきている。この星は地球から7000光年とかなり離れてはいたが、爆発の輝きは夜の地上を煌々と照らしたという。見てみたい。どんな情景なのだろうか。ほとんどの星は最後を迎える時大なり小なり爆発を起こす。それは大きい星になればなるほど激しい。爆発のシステム自体が小さい星と異なるのだ。星は死して爆発の名残りの殻を残す。そしてその殻は今でも膨らみ続けている。

コメント
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