宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

自ら撒いた種

2013年09月25日 22時13分10秒 | Weblog

三連休の中日は仕事。それもかなり夜が遅かった。そのせいと言う訳でも無いが、最後の休みの23日に丘に上がった時にはすでに午後2時半になっていた。これからどこまで出来るかな。
この天文台は最初ブロックを積んで作るはずだった。それも簡単な観測施設だけ。休憩や食事は車の中でするつもりで、当時の設計図には天文台とワゴン車の横の出入り口を繋ぐ渡り廊下まで描いてある。しかしおじさんが古い電柱を指さして言った「これを使うたらええ」という一言で、天文台は掘立柱のログハウスへと方針転換した。いや、おじさんはそこまでのつもりは無く、余った電柱を使えば材料代が安くつくだろうという提案だったそうだ。

あれから13年。そのおじさんは肺がんで帰らぬ人となり、僕もリウマチを患って一時は再起不能だと思われた。そんな悲しみや災難を刻み込みながら、天文台は少しずつ少しずつ出来上がっていった。竹取庵の名前を思いついたのは月明りに照らされたこの丘の上だったことを思い出す。そして今、寝室を作るために新たな工事が始まった。あの時の様な古い電柱はもう無い。やむなく松や桧の角材を使っているが、元がログハウスだけに増築部分も出来るだけデザインを合わせたい。そんな思いが柱を複雑な形にした。
本職の大工が見たら噴飯ものだ。こんな柱で梁を支えられるのか。そう笑われるだろう。もちろん僕もそう思う。まあ、だからこそいろいろな工夫を僕なりに組み込んでいるつもりなのだが。それにしてもこの加工には本当に手間が掛かる。それも使えるアイテムは中型の丸鋸とノミと金槌だけ。1本作るのにほぼ3時間掛かる。ここまで凝らなくてもと人には言われるが、仕方が無い自ら撒いた種だ。ただ始めたからには出来上がりだけを夢見て進む事にした。

今日もこの柱を土台のほぞ穴に差し込み、倒れないように壁板を2枚取り付けている間に日がとっぷり暮れてしまった。クレオソートを塗って写真を撮る頃には頭の上で星が瞬いている。これで5本目が立った。体を包む幸福感。こうしてものを作っていくのは本当に楽しい。いつもそう思う。

コメント
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