朝から青空が広がっていた。年末から年始にかけて日本中を襲った大寒波がようやく一息ついて、久々の穏やかな連休だ。実はその間星は撮れなかったが20センチ反射のメンテナンスをしていた。ただ、お天気のせいで星像テストをすることが出来なかったのだ。だからどうしても星が撮りたかった。
午後も遅くなって到着したみかんの丘は小春日和そのものだった。おばさんに年始の挨拶をした後竹取庵の鍵を開ける。望遠鏡を赤道儀に取り付け、観測デッキの妻を開いて光軸を調整しているうちに日が暮れた。空全体に薄いもやが掛かっているものの、雲といえるものは一つもない。東の空にオリオンが顔を出していた。このあたりは星間ガスが濃くて、あちこちで星が生まれている。オリオン座やおおいぬ座自体が元々一つの大きなガスから産まれた、言わば巨大な散開星団だ。そう考えると、このあたりに特に目立った星が多いのもうなずける。
とりあえずカメラのズームレンズを50ミリにあわせ、オリオンと全天一の輝星シリウスをあわせた構図で撮ってみた。この画像の中にも沢山のガス星雲が見える。そこに新しい星たちが生まれ、お互いの放つ光の圧力で離れてゆく。僕らの太陽もそうして生まれた星のひとつだ。
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