もう一日 読書の話にお付き合いください。宮部みゆき「希望荘」です。「誰か」「名もなき毒」「ペテロの葬列」に続く杉村三郎シリーズの第4弾。40歳手前にして、妻子と別れ 探偵として新たな道を歩んでいく主人公を描いています。
これまでの長篇と違い 4篇の短篇から成っています。「聖域」「希望荘」「砂男」「二重身」の4篇。いずれも、事件の陰に隠れた真実をあぶり出していくものですが、登場人物が脇役に至るまで、イキイキとしている彼女の真骨頂が現れた作品ばかりです。
今回 新米探偵の杉村に依頼を持ち込んでくる人たちは、隣人のこと 長年生き別れだった父親のこと 母親の交際相手などについて調査を求めてきます。もちろん 知らない方が幸せということは、世間に一杯あると思います。が、自分の愛する人 信頼する人の真実を知りたいという人間の気持ちに嘘はないでしょう。杉村が、探偵としても一歩一歩成長しつつ、依頼に答えを出していく。その先に、依頼人たちの「希望」を見ることができるいい作品だと思います。
これまでの長篇と違い 4篇の短篇から成っています。「聖域」「希望荘」「砂男」「二重身」の4篇。いずれも、事件の陰に隠れた真実をあぶり出していくものですが、登場人物が脇役に至るまで、イキイキとしている彼女の真骨頂が現れた作品ばかりです。
今回 新米探偵の杉村に依頼を持ち込んでくる人たちは、隣人のこと 長年生き別れだった父親のこと 母親の交際相手などについて調査を求めてきます。もちろん 知らない方が幸せということは、世間に一杯あると思います。が、自分の愛する人 信頼する人の真実を知りたいという人間の気持ちに嘘はないでしょう。杉村が、探偵としても一歩一歩成長しつつ、依頼に答えを出していく。その先に、依頼人たちの「希望」を見ることができるいい作品だと思います。