書いている本人も忘れかけていた、極々一部の方に絶大な支持をいただいている人気のコーナー、映画と腕時計が昨年9月5日以来、実に5ヶ月と22日ぶりに戻ってまいりました。
日本アカデミー賞の発表に合わせてみました(←うそ)
今日ご紹介する映画は巨匠マーティン・スコセッシ製作総指揮、『レオン』、『トランスポーター』シリーズでお馴染みのリュック・ベッソン監督の『マラヴィータ』(2013年11月日本公開)です。
アメリカ/フランス合作。
こちら↓

主役は名優ロバート・デ・ニーロ。
スコセッシ氏とは1970年代からのお付き合い。
ご存じ『タクシー・ドライバー』や『ニューヨーク・ニューヨーク』、『レイジング・ブル』『キング・オブ・コメディ』、『グッドフェローズ』、『ケープ・フィアー』、『カジノ』などなど2人で作り上げた名画はいっぱい。
今回の『マラヴィータ』は当初リュック・ベッソンはプロデューサー兼キャスティングだったそうだが、主役がデ・ニーロ、脇を固めるのがミシェル・ファイファーにトミー・リー・ジョーンズとくれば自らがメガホンを取らざるを得なかった(取りたかった)と述べています。
あらすじは...(まだ本作を観ていない人はスルーしてください)
フレッド・ブレイク(ロバート・デ・ニーロ)は泣く子も黙る元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、偽名を名乗って世界各地の隠れ家を転々としていた。
そんなワケあり一家はノルマンディーのコミュニティに溶け込もうとするが、かんしゃく持ちのフレッドは事あるごとに昔の血が騒ぎトラブルを引き起こしてしまい、妻のマギー(ミシェル・ファイファー)と二人の子供も行く先々でトラブルを起こしてしまう。
やがてフレッドに積年の恨みを抱くマフィアのドンが、彼の居場所を突き止めて恐怖の殺し屋軍団を現地に派遣。
かくしてファミリー(家族)VSファミリー(マフィア)の仁義なき壮絶バトルの火蓋が切られる!
流石、デ・ニーロはマフィア役が板についています。
所々にニヤリとさせられるユーモアを交え、リュック・ベッソン特有のスピーディーな展開があっという間の111分。
痛快エンターテイメントに仕上がっています。
で、肝心の腕時計は映画後半の91分49秒にスクリーンに大写しになります。
町の住民らが集まる映画鑑賞会に参加していたフレッド(デ・ニーロ)が昼間に仕掛けた爆弾が夜中の12時にドカン!と破裂した際、チラリと自分の腕時計を見るシーン。
こちら↓

出ました!
ジャガー・ルクルトのメモボックスです。
1960年代~70年代の代物と思われます。
デ・ニーロの私物なのか、美術小道具さんが用意したものなのか、相当センスが良いと言わざるを得ません。
ケースや文字盤、針の状態を見る限り、中々のコンディションだと思われます。
ケースの4時位置側に付いているのがリュウズで、2時位置はアラーム操作を行うリュウズになっています。
4時位置のリュウズは他の時計と同じ操作方法で日付と時刻を合わせます。
アラーム操作方法は2時位置のリュウズを巻きあげ、リュウズを引き出して回すと文字盤内側が回転して矢印が回りますので、セットしたい時刻に矢印を合わせます。
(上写真では2時を指していますので2時にアラームが鳴るようセットされています)
そのままリュウズを引き出していたら、2時にジジジジジジジジジジジジジとコオロギの羽音のような音が鳴ります。
押し込んだらアラーム解除。
お洒落です。
ちなみに『マラヴィータ』とはイタリア語で“裏社会”を意味し、主人公フレッドの忠実なる愛犬の名前でもあります。
『ゴッド・ファーザー』や『アンタッチャブル』、『グッドフェローズ』などを観ていたら時々ロバート・デ・ニーロは元々は本当にあっち側の人だったんじゃないかと思ってしまう腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
| Trackback ( 0 )
|
|