休み明けで、留守番電話に「見積もりまだか?」とメッセージが入っていたり、FAXがいっぱい届いていたり、お問い合わせメールも数件届いてたりと、バタバタしております。
で、昨日のうちにいただいたお問い合わせメールの中でこんな内容の依頼がありました。
ちょっとご紹介させていただきます。
住所不定のT様からのご依頼メール。
オメガ
1週間ほど前に腕時計をズボンのポケットに入れたまま洗濯機で洗濯してしまい、動かなくなってしまいました。
直してもらえますか?
直せる場合いくらぐらいかかりますか??
年に数回ですが、衣服のポケットに入れたまま洗濯してしまった、と持って来られる方がいらっしゃいます。
私も買い物のレシートをズボンのポケットに入れたまま洗濯カゴに入れていて、後で妻から大目玉を食らったことが何度かあります(笑)
洗濯に関わらず、時計内部に水気や湿気が入った場合は、とにかく一刻も早くケース内を乾燥させなければいけませんので、時間との勝負になります。
放っておくとサビる可能性もありますし、文字盤や針が変色する恐れもあります。
T様の場合、1週間前ということなので、内部機械がサビでボロボロになっているとは考えにくいですが、このまま放っておくと取り返しのつかないことになる可能性が非常に高いです。
「直してもらえますか?」
と言うことですが、もちろん喜んで!
そして、次の問が、今日一番言いたかったところ。
「直せる場合いくらぐらいかかりますか??」
ここです。
“オメガ”と“水没”。
この2ワードだけではおおよそのザックリした金額もはじき出せません。
機械乾燥だけで直る場合もありますし、本格的に分解掃除(オーバーホール)が必要な場合もあります。
もうちょっとヒントをいただけたら更に絞り込んだ修理金額をお伝えできます。
例えば、オメガであれば大きく分けて4種類、スピードマスター、シーマスター、コンステレーション、デ・ヴィルというモデルがあります。(レイルマスターなんかもありますが)
そして機械の種類。
自動巻きなのか手巻きなのかクォーツ(電池式)なのか。
そして時計のタイプ。
時針・分針・秒針の3針モデル(もしくは秒針なしの2針)なのか、クロノグラフ(ストップウォッチ機能)などの多針モデルなのか。
よく、「ワシの時計は金で、ダイヤが入ってるやつや!」と自慢げに仰られるご年配の方もいらっしゃるが、金属の素材はOHには関係ありません。
18金無垢であろうが、ステンレスであろうが、ダイヤが散りばめられてあろうが。
モデル名が分からなくても、機械の種類と時計のタイプさえお伝えいただければおおよその修理金額をお知らせできます。
「シーマスターで針が3本だけの電池式」とか「自動巻きのスピードマスター」とか「2針の手巻きタイプ」など。
であれば、パーツ交換がなければおおよそ2万円くらいかかる、とか、おおよそ4万円くらいみてくださいとか...
パーツ交換の必要がある場合は、プラスアルファかかります。
アルファが幾らなのかは現物をお預かりさせていただかないと判りません。
見積もりは無料で取らせていただいておりますのでご安心を。
今朝、上記の長文をお返事させていただきました。
メールアドレスから察すると、恐らくスマホから送っていただいたメールだと思います。
こんな長い文章を最後まで読んでいただいたかは定かではないですが、ヒントが多ければ恐らく5行くらいの返信文で済んだと思います(笑)
ま、とにかく一分一秒の争いと言っても過言ではないので、水没した際は修理はお早めに。
では、修理品のご紹介。
こちら↓
パネライ ルミノールベース Ref.OP6568 300m防水 手巻き
大阪市東淀川区在住のO様所有。
分解掃除、ゼンマイ交換、テンプ調整、パッキン交換、防水検査を行いました。
リュウズガードがお馴染みのパネライの手巻きモデル、ルミノールベースです。
白い文字盤にアラビア数字のインデックスが映えます。
ケース裏ぶたがスケルトン仕様。
O様大事にお使いくださいませ。
洗濯物を洗濯かごに入れる前にはポケットの中を全部チェックすることをここに誓う腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
誓いを忘れることもあります。
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