昼行灯(だった)トキの大雑把なひとりごと

クレヨンしんちゃんよりもユルく生きていた(当面過去系)私の備忘録と、大雑把なひとりごと。時々細かく語ることも。

プライドが高すぎるんじゃなかろうか。

2007-12-01 15:53:53 | ものおもい
いつもの「事象の地平線」から「演示実験ではわからない」より。まいまいさんのコメントを引用。

実験と言えば、知り合いは学生からの評価が一部から過激に悪かったです。
医学部の生物学実験を担当していたからですが、理由は以下のようなもの。

基本を講義し、簡単な課題を解明する実験をやらせると失敗する学生が出て来る。するとその学生たち、受験科目は物理・化学なせいか、講義したはずの生物現象も忘れてトンデモ学説を作り上げてレポートにするそうです。

「このような学説は無い」と言って落とすと、「先生は私の理論が理解出来ないから、インネンを付けて潰そうとしているんだ」と泣くのだそうです。
「ではその理論を説明してみたまえ」と機会を与えると、
「すべてレポートに書いてあるだろう」と逆ギレしたり説明が支離滅裂(根拠・参考文献もちろんナシ)。
「君がどんなことをいっても、それでは説明になっていない。説明とはコレコレのように展開して、根拠を示すものだ」と言い渡すと、「私の理論(や才能)に嫉妬してるんだな、落とせるもんなら落としてみろ」と出てゆく。

もちろん落第にするので、学生評価では「パワハラするあいつをクビにしろ」などとやられるとのこと(笑)。
決して特定の学生の話ではなく、毎年一定数こういう学生はいるそうです。もちろん病気や障害という訳でもない。
経済学部の教授と情報交換すると、「経済分野でもいる、彼らには良い経験だろうから学生評価にダメを出されるのは教えるものの勲章だな(哄笑)」という結論になるそうで。

知識でも、考える力でも無く、
説明してわかってもらえるかどうか経験がなくてわからない
意思疎通がうまくいかない時に、辛抱してわかるまでやり取りした経験がないからその方法が身に付いていない
という、二元論では全く説明出来ない教育と言うか学生生活のポイントがそこにはあると思います。


つまり、こういう学生は、自分が実験に「失敗」したことをすら認められない。
だから妙な理屈を持ち出すが、無論一蹴され、そして、キレる。
これは、つまるところ「自分が失敗などするはずがない」という前提があるので、そんな行動をしてしまうのではないか。
そう、私は疑う。
こういう学生は、それまでの人生、あまり挫折などしないで大学まで進んできたのではないかと推測する。
だから自分に自信がある。それが揺らぐ事など認められない。

また自分語りになるが、私は昼行灯なので、小・中時代はほとんど勉強はしなかった。そんな面倒なことは嫌いだった。
ただ、高校進学を決めてからは、私立に入ると金がかかるので、公立に入ろうとそれなりに受験勉強もした。(宮城県では、総じて公立のほうが私立よりも上位校である)
高校は何とか志望校に入学できた。そこでは、昼行灯を少しだけ返上し、定期試験の前だけはそれなりに勉強した。
無論、落第しないためだ。落第したら1年余計に学費がかかる。むろん、恥ずかしいという思いもある。
大学は初年度芸術系を狙って玉砕し、翌年は親との約束で地元狙いとなった。
ここでも当然、学費の安い国公立に入るほかはない。地元であれば結局、東北大学しかない。(当時、まだ宮城大学はなく、宮城教育大学では教育実習が必須であろうから、引きこもり体質の私には生徒らの揶揄に耐えられないだろうと考え、卒業がままらなないと思い敬遠したからだ。)
次善策としては、隣県の山形大学となろうが、兄に続き自分も一人暮らしをしては、親の負担がまた大きくなる。
負担を最小限度に留めるためには、東北大学の一点突破がどうしても必要だった。
結果は、ほんとうに偶然が重なり、かろうじて合格できた。
予備校の直前模試までC判定(当落線上)だったのだから、まさにギリギリのタイミングであった。一言で言うと「運」である。
ここからが本題なのだが、昼行灯の私も、大学では腹を括って、必死に勉強した。
また、出席だけはなんとしても欠かさないようにした。
単位認定を貰うのに、学力と無関係にポイントを稼げるのは、そこしかなかったからだ。
大学に入り、コンパだバイトだサークルだ、と(多分)青春を謳歌していたであろう同級生を横目に、私はひたすら大学に通い、空きコマの時間には図書館や自習室で予習・復習に努めた。
当時、わが家では母が祖母の介護で郷里の山形に帰省しており、私が家事の多くと家業の店番などをしていたから、大学に居る時間は極力少なくしなければならない。そのため、とにかく早く課題を終わらせるよう、予習復習も集中して取り組み、空き時間などで終わらせるようにしていた。
なぜそんなに頑張ったのか。無論これまでと同じ理由だ。経済的な理由から、落第はしたくなかったからだ。
そして、間違って運良く、自分のレベルより高い大学に受かってしまったからだ。
必死で勉強したうえに、出席日数だけでもとにかく確保しないと、他の同級生のレベルに追いつけない。そう信じていたからだ。
コンパやバイトやサークルをやりながら勉強しても卒業できるであろう他の連中ほど、私は頭が良くない。そのことをよく分かっていたからだ。

私にとって大学とは、必死に食らいついていかなければ振り落とされる場所、にほかならなかった。
当然、そこでダメ出しをされることは想定の範囲内だ。
そう考える私のような学生は、たぶん、ここで言われているような反応はしない。
そうではなく「大学なんて楽勝でクリアできる」と思っている学生が、こういう反応をするのだろう、と想像する次第である。





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