トンリョウ(TongLiao)ワークブーツ/バイクブーツ

ちょっと作りが違うワークブーツです。

ワークブーツの糸作り。

2014-02-07 17:51:02 | Boots
サンプル用の短靴作成を続けています。


今回紹介するのは『糸作り』です。

糸作りとは、麻糸の加工なんですが、私が作っているワークブーツ達はアッパーと中底を固定するために
糸を使っています。

安価なものは接着剤のみで固定しているんですが、長く履くためには接着剤だけだと強度やリペアの際に
問題がでてしまいます。

私のワークブーツ作りは『長く履けること』を前提に作っているので手間はかかりますが、糸での固定に
こだわって作っています。


ただ、麻糸はそのままだと強度.対応年数にも問題があるため加工が必要になるんです。






それでは、糸作りを始めます。



まずは、使用する糸を必要な長さに切ります。

切った状態だと切り口はこんな感じです。

使用する麻糸は『9本撚(よ)り』といって9本の細い麻糸を撚ってあるものです。

このままだと糸先が太く、針で刺した穴につっかえてしまうので、9本の糸先をバラバラの長さにします。


バラバラにするためには9本すべての糸を撚ってある方向とは逆に回し、糸先が細くなるようにちぎります。
(『ちぎる』という表現しか思い浮かばないので。)



そうすると、こんな感じになります。

写真は作業が終わって撚り直した状態です。

糸先が細くなってるでしょ!?



糸先が細くなった麻糸に『チャン』と言われる松脂と油を混ぜたものを付けます。



チャンはとてもベタベタしているので直接手で持てません。
そのため、革にチャンを乗せて、その革の間に麻糸を挟みチャンを付けるんです。


できた状態がこちら。

糸先が黄色くなっているんですが、写真だとよくわからないな~。(悲)

糸先はチャンが付いているのでベタベタしてます。




次は、麻糸を巻きつけるための “針” です。

針といっても金属の針ではなく、太い釣り糸を使います。

こちらの針にもチャンを付けます。



麻糸.針共にチャンが付いたら針に麻糸を巻き付けて行きます。

チャンが付いているのですべる事なく巻きついていきます。
(『すべらない話』ならぬ『すべらない作業』ですね。【笑】)




そして、完成した状態がこちら。

巻きつけた麻糸との境い目が段になっていなければOKです。

境い目に段があると、縫っている最中に麻糸だけ抜けてしまいます。

それだけ “小さな穴に通す” という事なんですよ。


穴を大きくすればこんなに手間はかからないんですが、穴を大きくすると強度が落ちてしまったり、
ひどい場合は穴が裂けてしまう事もあります。


その為、穴は極力小さくする必要があるんです。


ワークブーツが完成した状態では見えない部分になってしまうんですが、ここが既製品のワークブーツとの
『履き心地の違い』 に大きく影響します。


なので、手間をかける必要があるんですね。




















トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 20,000(税込¥21,000) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代    ¥105,000(税込¥110,250)~

詳しくはホームページをご覧ください。


 
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