今朝、目に留まったのが、代償分割の活用について。
長男(後継者)・・・医療法人持分6億円を相続し、代償分割金1億円を長女に支払った。
長女・・・・・・・・その他財産4億円を相続し、代償分割金1億円を長男から受け取った。
長男分割財産の価格・・・+6億円-1億円(代償分割金)=課税価格5億円
長女分割財産の価格・・・+4億円-1億円=課税価格5億円
上記のケースが心に残った理由。
(1)後継者は、人口減少社会で医業を承継し、代償分割金という1億円の負債を背負ったが、
大丈夫なのか???
(2)うがった見方であるが、持分の評価は、適正な評価額なのだろうか???
万が一、間違った評価額であれば、長男さんは大丈夫か???
(3)そもそも持分6億円は、時価だと思われるが、そもそもの財源の性質から考えると、
相続財産になるのだろうか???
(4)私の〇のように優しければ問題ないが、〇〇なヒトだったり、〇〇な長女だったら、
ワチャワチャするのではないか???そのワチャワチャは、かなり疲れること
ではないか???(精神的に)
そこで、私見ではあるが、上記のケースから非営利組織の持分について考えると、
(1)医療法人という法人格に帰属するものであり、その法人の純資産の部で拘束すべき
ものではないか?
(2)(1)を踏まえると、医療法人のガバナンスが重要であり、
ガバナンスの手前の、医療法人の理事長や院長の「倫理感」や「経営判断力」が重要ではないか???
(3)医業を通して、①地域住民はどうあるべきか、②地域医療はどうあるべきか、という
「問い」を持ちつつ、医療法人の経営判断をすべきではないか?
(4)(3)に含まれるが、医療法人で働く人たちを大事にすべきではないか?
上記の4点は、言葉では簡単に言えるが、1つ1つの診療行為にまで浸透させようとすれば、
かなり大変なことではないか???
何故か、真面目になってしまった・・・。ほんとに。
しかし、持分ありにしたのは、非営利組織の在り方についての考えが
なかったからだろうか???
ここ10年ぐらいの改正は、医療機関の経営者の高齢化を見据えていたということが、
ここ最近の事業承継のセミナーの新聞広告をイヤというほど目にしているので、
かなり腹落ちする・・・。
ほんとに。