風の記憶

the answer is blowin' in the wind

蓮の華

2005-07-27 | 


庄内では今、蓮の花が咲いています。
蓮の花を見ると、その美しさにいつも『清浄』という言葉が思い浮かぶのですが、実は蓮の花は汚い泥の中でほど美しい花を咲かせるのだそうです。泥の中からこんなにきれいな花が・・・、その不思議を考えるとき、私が頭に思い浮かぶのは、あの!!宮崎駿さんの「風の谷のナウシカ」なのです。(^^)

「風の谷のナウシカ」は映画化されて、テレビ放送も何回かされていますが、私が好きなのは原作コミックス7巻の方です。映画化されたものも素晴らしいのですが、原作コミックスはその何倍もストーリーが深くて壮大なのです。
思い浮かぶのは最後のクライマックスシーン。
絶望の時代に科学者たちによって創り出された、墓所の「浄化の神」が、人間を清浄で穏やかなものに創り変えようとしたことに対して、ナウシカが「否」を唱えるのです。
「(浄化の神を創った人類の英知たちは)何故気づかなかったのだろう、清浄と汚濁こそが生命だ言うことを。苦しみや悲劇や愚かさは清浄な世界でも無くなりはしない。それは人間の一部だからだ。だからこそ苦界にあっても喜びや輝きもまたあるのに。」
浄化の神が「生命は光なのだ」と言うと、ナウシカは言い放ちます「ちがう、いのちは闇の中のまたたく光だ」と。

世界は常に相反するものの中でバランスをとっているように思えます。
本当の慈しみが悲しみの中からしか生まれないように。
人を傷つけてはじめて本当のやさしさがわかるように。
大きな喜びの裏には同じくらい大きな苦悩があるように。
・・・。

泥の中に、まるで奇跡のようなきれいな花を咲かせる蓮は、そんなこの世界の成り立ち・真理を象徴具現化しているように思えるのです。

「清きもの、泥より出たり・・・」日蓮
翌朝、この蕾の蓮華はきれいに花ひらきました。


※蓮の花の素敵な写真をアップされているサイトをご紹介します。
 → 
http://www.fitweb.or.jp/~noji/
福井市の野路さんのサイト Syu's Box です。

 

コメント (2)
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