風の記憶

the answer is blowin' in the wind

啓蟄の頃~庄内の暦風景_3

2015-03-06 | 二十四節気

遊佐町を流れる「月光川」の岸辺ではネコヤナギが花穂を膨らませる頃です。

 

 「啓蟄」の意味については、毎年毎年テレビなどでもよく解説されますので、今更説明の必要は無いとは
思いますが、「啓」は『ひらく』、「蟄」は『土中で冬ごもりしている虫』と言う意味で、つまり、冬ごもりしてい
た虫たちが春の到来を感じて目覚める頃、ということです。
ただしこの「虫」とは、いわゆる昆虫というだけにとどまらず、冬ごもりしている全ての生き物という意味で、
トカゲやカエルや蛇など全てを指すようです。
目を覚ますのは動物だけではなく、早春の山菜なども芽吹く時期です。早春の山菜は“ほろ苦い”味が
良いのですが、この山菜の苦みは冬の間に体にたまった老廃物を流し出し、やがて訪れる夏を乗り切る
ための元気な体へと変化させてくれるのだそうです。実際、冬眠から目覚めた熊が真っ先に食べるのが、
雨水の頃に芽生えたフキノトウだと言われています。

この時期の庄内と言えば、山間部ではまだ雪がたくさん残っていますが、さすがに市内部では雪の姿は
ほとんど消えて、日陰にひっそりと消え入るのを待っているのを見かける程度となります。白鳥たちは
すでに北帰行を開始し、川辺ではネコヤナギが穂を膨らませ、晴れる時が多くなった野では福寿草が
咲き始める頃です。

ただし、油断は禁物!! 突然大雪がブリ返すのも、実はこの頃なのです・・・。

 


「 啓蟄 」 七十二候
 ●第七候 ~ 蟄虫啓戸 (すごもりむしとをひらく) 冬ごもりの虫が出てくる頃 [3月6~10日頃]
 ●第八候 ~ 桃始笑 (ももはじめてわらう(さく) 桃の花が咲き始める頃 [3月11~15日頃]
 ●第九項 ~ 菜虫化蝶 (なむしちょうとなる) 青虫が羽化して紋白蝶になる頃 [3月16~20日頃]

 






早春の光をまとってネコヤナギは春を告げます







庄内では「ふきのとう」を『ばんけ』と言います。
この時期、無性に「ばんけの天ぷら」や「ばんけ味噌」の苦みが欲しくなるのは
やはり人間も熊同様に自然の摂理に従った生き物だからでしょうか。
何か、体が欲する苦みといおうか・・・・・・。







野では福寿草が、春の日射しをかき集めるパラボラアンテナのような花を咲かせます。












庄内平野の南南東には「月山」が聳え、
ふり返り、北の空を見ると「鳥海山」が聳えています
(旧藤島町付近より)














すでに北帰行を始めた白鳥たち、この白鳥はまるで名残を惜しんでいるように佇んでいました
















遊佐町「月光川」の岸辺ではネコヤナギの群生が花穂を膨らませています。

↓「月光川河川公園」です。googleストリートビューでご覧いただけます♪↓
(左クリックしたまま左右に動かしていくと360°回転したり、移動も出来ますよ)



撮影DATA
Nikon D300s
TAMRON SP 90mm MACRO F2.8
Tokina AT-X 124 PRO DX F4
Nikkor AF-S DX 17-55mm F2.8G



にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 庄内情報へ にほんブログ村 写真ブログ 東北風景写真へ 
  

 

きょうの料理 七十二候
クリエーター情報なし
講談社

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雨水の頃~庄内の暦風景_2 | トップ | 春分の頃~庄内の暦風景_4 »
最新の画像もっと見る

二十四節気」カテゴリの最新記事