山形県遊佐町直世箕輪□□
前回エントリーした「牛渡川」のすぐそば、川がまさに山に分け入らんとする森中に「丸池様(まるいけさま)」と呼ばれる湧水の池があります。
この池は、県内唯一といわれる湧水のみを水源とした直径20m、水深3.5mの池で、豊富な湧き水が樹木の間から差し込む光を捉え、エメラルドグリーンに輝き、美しくも神秘的なたたずまいを見せてくれます。
白い大蛇伝説や、丸池様に棲む生物はすべて片目である、といった伝説や、魚を捕ったり池を荒らしたりすると目が潰れる、といった言い伝えがあり、目の神様として古代よりの地域住民の信仰の対象でもあるのです。
実際、エメラルドグリーンの池底には倒木が朽ち果てずにまるで龍の如くうずくまっているようで、まさに神秘的です。池を囲む木々は原始林で遊佐町指定の天然記念物として保護されており、池の畔の苔むした木々の合間には、この丸池を御神体とする大物忌神社摂社、丸池神社があります。
撮影にあたっては、まずは神社にお参りしてからの撮影となります。
時折、チャポンと湖面を揺らすものがあったり、撮影している足下を白っぽいヘビがスルスルと通りすぎたり・・・。人間が侵してはいけない聖域を見ている気分になります。
子供の頃、牛渡川の周辺ではよく遊びましたが、この「丸池様」は近寄りがたい場所として訪れたことはありませんでした。
「丸池様さなの行ぐなよ。罰当だて、眼が潰っでしまうがらの。遊び行ぐなよっ!」
と、お祖母ちゃんに言われた記憶があります。
丸池様で溺れると二度と浮かび上がってこない、という言い伝えもあるのです。
古の紀行文によると「この池は稲倉(いなくら)岳の御本尊の御手洗で、瑠璃ノ玉(るりのたま)という宝物がある。神様の機嫌がいいときはこの宝玉が水に浮かぶことがあるという。池を汚したりすると東風が吹いて田畑を荒らす」とあるのだそうです。
丸池様の限りなく透明(ブルー)で美しい水は、決して人が侵してはならない、神様の水なのです。
参考リンク
→ 丸池様_2013
湖畔浅瀬の水草に光が射して、とてもきれいです。
まさに原始林といった風景です。
遊佐町指定の天然記念物として保護されています。
近くにはノリウツギがきれいに咲いていました。
神様の湧き水には清浄な白い花が似合います。
静かな場所 相原 正明 ピエ・ブックス このアイテムの詳細を見る |
自然体で生きておられるのがそのまま写真に出ているのでしょうか。
時々寄らせていただきます。
写真気に入っていただけて嬉しいです。
自分が良いなと思うものだけ自由気ままに撮っております。
是非これからもよろしくお願いします。
(^^)/
ブログに入った瞬間、この写真が目に入ってきて
思わず、引き込まれそうになりました。
それぐらい、と~っても澄んでいて綺麗な色の池ですね☆
こんな綺麗な色の池があるなんて、うらやましいです。
伝説を抜きにしても、侵してはならない雰囲気が確かにありますよね。
4枚目の水草の写真は水中写真かと思いました。
鳥海山の懐の深さや地元の方々の自然に対する姿勢を伺い知る事ができるような気がしました。
以前行った、福島の五色沼を思い出しました。
池に伝わる伝承も神秘的で、あぁ、神様がここには居るんだね、と思っちゃいました。この池が末永くこの姿であることを祈らずにはいられません。
この池が、侵し難い“神域”であることがヒシヒシと伝わってきます。
また、浅瀬の水草のお写真からは
陽光を受け池水に揺らめく水草の生命力が感じられて素晴らしいですね。
今回もまた、素晴らしいお写真を堪能させて頂きました(^O^)/
実際の池を見ると写真以上にきれいで、いつも本当に見入ってしまいます。
大切にしないといけない地域の宝物のような風景ですね。
(^^)/
牛渡川はきれいな水の風景に懐かしさがこみ上げてくる風景で癒されますが、丸池様は、水の色もきれいですが、それにも増して厳かな雰囲気というか空気感というか、とにかく人間が侵してはならない空間を見ているような気分になります。
自然に対する畏れは無くしてはならないものだと痛感しますね。
(^^)/
福島の五色沼は写真でよく見ていて、いつか行ってみたいと思っているんです。
ここの丸池様も本当に水がきれいで、ただきれいなだけじゃなくて人間の自然に対する「畏れ」という感情を自然と引き出されるような空間があります。
まさに、これは人間が侵してはいけない空間なように思いますね。
いつまでも変わらないでほしい風景です。
(^^)/
本当に遊佐は素晴らしいところだと思いますね。
このような極めつけの自然や、神が宿っているのではないかと思われる場所が、未だに厳として残っています。
いつまでも無くしてはならないものだと痛感します。
知り合いの、月光川の魚出版会の鈴木康之さん(遊佐町在住の魚の先生でラーメン屋)がおっしゃってました「川はそこに住む住民の意識の表れです」
地元に住む者としてこのようなきれいな自然を残す努力をしていかないといけないなぁ、といつも思っています。
(^^)/