今年の5月に、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映されていたって!全然知らなかった。
期間は延長されたらしい。へえ、好評だったんだ!
「ポールマッカートニー&ウイングス:1976年のライブ記録フィルム」
当時は81年にテアトル東京で上映された。
高校の時に友達と見に行ったよ。確かその前の年にウイングス来日の際に大麻所持でポールが
捕まっちゃって日本公演が中止になったからライブ映像は全然見れない状況だったんだよね。
外タレなんて滅多に見れない。よく各地でフィルムコンサートってのをやってたよ。
で、この「ロックショウ」なんだけど、相当昔にVHSで発売されて以来、廃盤になっていて、
全然DVD化の気配もなくファンの間では望む声が高かったんだけど、遂にDVD化されて発売に
なったわけです。日本先行販売だと。Amazonで予約して無事届きました!
ま、とは言え、この映像は当時NHKのヤングミュージックショーで一部が流れてそれをビデオ
録画していたし、VHS版も購入してDVDに焼いてあったんで、しょっちゅう観てはいたんだけどね。
ビートルズの日本公演と同じくらい、俺が一番観たライブ映像じゃないかな(笑)。
ただ画面はにじんじゃって、綺麗ではなかったから、今回、DVDでこんなに鮮明な映像になって
感激だわ!以前はカットされていた曲も入っているしね。
あたかも一つのライブ映像に見えるんだけど、実際にはいくつかの場所でのライブをつなぎ合わせて
いるらしいんだけどサウンドはどうもおんなじなんだよな。ただ、良く見ると曲の前半でデニーレインが
プレシジョンベースを弾いているんだけど、途中からジャズベースになっていたり、映像が差し替え
られている箇所はいくつかある。
ウイングス名義の最高傑作のひとつ「ビーナス&マーズ」からの曲も多くてセットリストは物凄く
充実してるよ。ビートルズの曲もやるけど、今の再現ライブより全然興奮度が違う。
ちなみにウイングス名義はやっぱり「バンド・オン・ザ・ラン」も傑作だよね。
このライブはね、当時本当に「ロックショウ」だなって凄く感心した。ポールのサービス精神が今の
俺の基準になっちゃってるんで、色んな人のステージに厳しいのかも(笑)。
どういったことかと言うと、今はさほど珍しくないかも知れないけど、まず掴みは派手でノリのいい曲を
ポールがベースを弾いてガンガン行く。で、サクっと落としてピアノで何曲か披露。そのあと、ステージ
前方に椅子を4脚用意して、ドラム以外全員でアコースティックギターのコーナー、ビートルズナンバー
もやったりして・・・またピアノに戻って派手目の曲をやったりバラードやったり、最後にまたベースに
戻ってエンディングまで一気に進む・・・と。段丘が凄いし全然飽きさせない。
まさしく「ショウ」なんだよな。ま、当然、いい音楽といい演奏がまずあってのことなんだけどさ。
前に書いた気もするんだけど、この時のポールのベースの音が凄くいいんだよなあ。
リッケンバッカーにフラットワウンド弦、多分アコースティックのアンプ、でもコントロール部分が
見えなくてあの複雑なリッケンのコントロールはどうなっているのかわからない。
ちなみにこのライブでポールのアンプはどこにあるんだろう?
あと当時新鮮だった気もするんだけど、このマイクの立て方だよね。全員この角度で立ててる。
当時はまだ珍しかったレーザー光線を最後の曲で使っていて、これも凄いと思ったなあ。
あと「007死ぬのは奴らだ」の挿入歌「ライブ・アンド・レット・ダイ」でのマグネシウムの大爆発ね。
今でも同じことやってるけど、やっぱり凄い迫力で効果的。また、ホーンセクションを迎えての
ライブで、ポップな曲には凄くいいよね。クラリネットみたいな音も使っててバラエティに富んでる。
リンダもコーラスやキーボードでかなり活躍していて、当時素人をステージに上げるなって結構
叩かれたんだけど、全然そんなこともなくしっかり機能している。むしろなくてはならない存在だと
思うけど。よくライブ中に見合って笑っているのが微笑ましい。
幻の日本公演の時はこのメンバーではなかったんだけど、出来ればこのメンバーで観たかったな。