蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

親族の基本構造 限定交換L’echange restraint 4

2021年05月05日 | 小説
本日2021年5月5日、親族構造と交換の原理を図にて説明します。「親族の基本構造」の序章(introduction)、第一部の初章(規則の宇宙)をまとめました。



本図は4月26日に紹介しています。再生産での自然の原理(子は親から生まれる、子は親に似る)の世代(共時性)における意義を説明し、文化が自然原理から抜け出した起動因をも説明しています。


第2図。系統を確立した文化の婚姻の構造。


第3図。一の系統(族外婚集団)がいかにして女(嫁)を手に入れるか。規則を定めなければ効率が悪い。娘の一人に1000人の若者が嫁取りに勤しみ、若者一人に1000の娘が殺到する可能性だって生まれる。そこで嫁ぎ先(婿入り先)をあらかじめ決めておく。一人の娘に特定の若者が優先権を持つ仕組みです。ここに2の系統が婚姻同盟を結び、族内婚の集団を形成する。限定交換を基盤とした社会の始まりです。

本書は「規則...」に続けて相互性、族外婚族内婚、古代の幻想など続きます。限定交換5以降にて紹介します。なお7日(金曜日)には共産主義と歴史(課題)を取り上げます。

本日5日は春の連休最終日です。4月30日に休暇を取られた方には7日の休暇でした。日差しも豊かな春らしい気候を満喫したかと喜び申します。引き続き部族民通信をご贔屓に。
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