蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

野生の思考ブリコラージュ 2

2020年07月16日 | 小説
(2020年7月15日)
前回15日投稿のまとめ; 1 寄せ集め思考は今の我々にも残る。 2 完成結果が予測できないまま進める。 3 魔術との類似性

続く文節は ;

>deux types de connaissance scientifique que nous avons distingues=後略<2の科学認識法がある。後の文(略)には「それらを比較する事が重要である」としている。

2の科学認識法とは前章で縷々述べていた「具体科学」と「近代科学」に他ならない。過去投稿のホームサイトでは「野生の思考を読む」4~6回(具体科学と魔術)にGooBlogでは6月21日以降、投稿を重ねている「野生の思考を読む」に詳しい。ここにかいつまみ説明すると。

1 具体科学の思考はモノの分類、形態学に立脚している。モノを通して宇宙を説明する考え方である。
2 魔術ではモノの本質を探り、起因、発生を経時、共時の因果律に特定する。一つの形而上、メタフィジックである。菅原道真の本質を「恨み」とし、共時因果(冷遇やら左遷など)を設定し、彼の死(モノ)と落雷(これもモノ)を経時因果として説明する。

日本の例を解説しているが、モノの因果にメタフィジック思考を展開して、それを律として定着させる思考は世界で共通であろう(本書に取り上げられるスーダンのAzenda族はとある男の不運を同様の思考展開で語った)

こう考えていくと具体科学、魔術、Bricolage 寄せ集め思考は一つの塊として整理できる。それを野生の思考とすると具体科学の立ち位置(それに魔術、寄せ集めも)が理解できる。
次章で「分類」を取り上げているがこれは具体科学の世界観となる(近代思考での科学技術)。「野生の思考」PenseeSauvageとは;

1 具体科学(世界観、分類学) 
2 魔術(哲学、因果律、決定論) 
3 bricolage(科学、技術論)

本書の1~2章が伝える内容の全貌が見えてくる。

<a href="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/d8/91c16960fffc78b1d5c0583d648c3d91.jpg" border="0">
日光東照宮 ブルーノ・タウトをして「建築の堕落だしかもその極致である」言わしめた装飾

Bricolageは野生の思考での創造(作業、作品)活動として位置づけられる。これを近代科学の技術論との比較を試みる。ここが>deux types de connaissance scientifique<である。

>Le bricoleur est apte a executer un grand nombre de taches diverdifiees ; mais a la difference de l’ingenieur, il ne subordonne pas chacune d’elles a l’obtention de matieres premieres et d’outils concus et procures a la mesure de son propre projet : son univers instrumental est clos , ....(後略 31頁)
訳;「寄せ集め」の従事者はあらゆる種の様々な作業に手をつける。しかし(同じく多岐の仕事に携わる)「技術者」との違いは、それら作業の遂行が(手持ちの道具のみでは)困難だからとして、より有効な素材、工具を工夫する、見つけて持ち込むなどはしない。彼の工具の世界は閉ざされているから。

注;Le bricoleur寄せ集めの従事者は単数で表されるが集合名詞として読む。あらゆる寄せ集めの作業者(民芸品の制作者、魔術師、形態で森羅万象を説明する具体科学の学者)を意味する。
彼らの「科学方法論」は解決すべき演題、あるいはやり遂げなければならない仕事が課せられたとしてもその作業の中味を分解、吟味などせず、手持ち素材と道具を駆使して解決するところにある。彼(集合名詞として寄せ集めの従事者)の道具(手作業道具に加え思考、理論、実践経験、検証手段)は狭く閉ざされている。ingenieur技術者は近代科学技術の技師であるが、これを科学者と読むのも理解につながる。

この一文を「野生の思想」と「近代思想」との対照と見なせば、bricolageの位置が明瞭になる。

魔術はモノの因果を語る「科学」である。「モノに限定」されている方法である。モノを本質に限定し、属性を退け因果世界を説明する思考である。一方、科学者は雷の発生を道真の怨恨とする説を退け、気象状況から説明する。背景には雨雲の属性を重要視する。発達の仕組み、その対地効果を雨量と落雷で説明する、これも雲と雷と落雷火災などはモノ同士の共時因果ではあるが、科学者は温度やら湿度などの系統を体系として持ち上げる。「因果causalite」と幅と深みで異なり、道具をより多く持つ「決定論determinisme」の論拠をモトに、解決をさぐる。道具が足りなければ、レーダーを設置したりスパコンを立ち上げるなど工夫を凝らす。




この門を建立するに建築道具、部材など技術の粋を集めたはずだ。facteur du Cheval(15日投稿)の建築手法とは比べものにならない。しかしどことなく同様の「魔につながる詩的mythopoetique」印象を与えるのは、未開の思考が我々にも居ついている証しなのか。(写真はネットから)

両者の思索の差とは「問題」に向かう姿勢である。
寄せ集め従事者は問題を正面から認識しない。問題の本質を追求するけれど、属性にはあまり目を向けない。そして手持ち道具で解決するとしている。
寄せ集め作業従事者には「民芸」作者など土着作業者も含まれる。
彼らはどのようにして、ガラクタ土器とか古着パッチワークみたいな寄せ集め作品を製作したのか。本書の文意を探ると「土器が必要になった、そこいらの泥を適当にこねて、ぺたぺた叩いて日干しにするベイ」こうした「寄せ集め」が想像できる。作成技術に限界があるし、仕上がりの様を見据えず「適当なやり方、身近名道具」でモノを作る人々が目に浮かぶ。

この土器制作者に見る寄せ集め思考は
1 目的について本質を見る、属性を重視しない。
(土器という本質が大事、属性としては大きすぎない水漏れしない程度を規定する)
2 故に、見えるモノ(作製された土器)と概念としての必要性(こういう土器を作ろう)の対峙はアイマイである。

思考の進め方で魔術との共通性が認められないか。 続く

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野生の思考ブリコラージュ 1

2020年07月15日 | 小説
レヴィストロース著「LaPenseeSauvage野生の思考」の第一章「LaScienceduConcret具体科学」の紹介を続けます。これまでGooBlog、及び部族民通信のホームサイトで前半部の「具体と魔術」を解説しました(Blog投稿は6月22日から7月4日)。今回は「Bricolage寄せ集め」について語ります。

動詞Bricolerの意味;一義gagner sa vie en faisant toutes sortes de petites bosognes.選り好みせず些細な仕事で手間賃稼いで生活を立てる。二義arranger reparer tant bien que mal, de facon provisoireやっつけ仕事で結果が悪かろうと気にせずまとめる、直す。(辞書petit robert)。前向きの意味に用いられない。寄せ集めではなく「がらくた集め」「やっつけ仕事」が近い。「がらくた」は強すぎるので「寄せ集め」を本投稿では使う。

レヴィストロースは自身がどの意味でこの語を展開するか。数頁かけてこれを説明しているので、順に追うつもりであるが、より易しく理解するにはrobertの説明に拘泥してはならない。辞書はこの動詞を「行為、行動」と語っているが、レヴィストロースは「そうした行為を容認する、そのやり方しか方法がない」とする考え方、思考に「寄せ集め」があるとして用いている。

この思考が「野生の思考」であるし、頁が重なる中に具体科学、魔術との繋がりをも彼は指摘する。

>Une forme d’activite subsiste parmi nous qui, sur le plan technique, permet assez bien de concevoir ce que, sur le plan de speculation , peut etre une science que nous preferons appeler « premiere » plutot que primitive: c’est celle communement designee par le terme bricolage.<(30頁)

parmi nous quiのquiは直前のnousに掛からず主語のUne formeを受ける。quiのこの用い方は珍しい(普通は前にある語、le(la)の定冠詞を持つ名詞、ただしa qui、 pour quiなどでは不定冠詞をうけることも)。une science que...が続くが、queにつながる名詞は定冠詞を被せる(と習った)から、この組み合わせも同じく特殊。レヴィストロースは「とある、一種の」を強調したかった訳で、それらに文法とおりにle(la)を被せたら「今の、規範としての行動、科学」と受け止める解釈を避けてもらいたかったためと思う。これが動詞subsister(残している)の意味と重なり「かつての」モノとする効果を生み出す。

訳;私達にはとある行動の形態が今も残る。技術面においてそれは目立つし、思弁においてもある一種の「科学」を今も精神に孕んでいる。その科学を原始的と呼ぶは控え「原初」の科学としよう。その科学が「寄せあつめ」なる語に形容される「科学」なのだ。

1 寄せ集め思考は今の我々にも残る。

今も残るBricolage 作品(Facteur氏のお城)


>Dans son sens ancien, le verbe bricoler s’applique....(同)訳;元々この動詞はこのように使われていた....
これにつづいて幾例かを挙げている。ビリヤードの玉の残念な動き、馬術競技で馬がコースから外れる、狩り貧果などを挙げる。それらは>mouvement incident<予期できないが起こりうる(歓迎されない)事態が発生している。ここにも前向きではない意義が見つかる。

2 完成結果が予測できないまま進める。

>De nos jours, le bricoleur reste celui qui oeuvre de ses mains , en utilisant des moyens detournes par comparaison avec ceux de l’homme d’art<(同)

訳;今の時代にも「寄せ集め人」は歪曲した進め方手仕事に向かう人として残る。芸術家とはおおいに異なる。

手作業で寄せ集め。するとbricolageとは大衆芸、民芸なのか。

3 魔術との比較がある;
>le propre de la pensee mythique est de s’exprimer a l’aide d’un repertoire dont la composition est heteroclite et qui , bien q’etendu , reste tout de meme limite ; (同)
訳;魔術思考とは己の手持ち(の知識)を使って表現すると事にある。その知識の中身は雑多な構成となるから、その視野が広がっていようと制限された範囲に閉じこめられている。

元の意味の解説でincident(起こりうる不測事態)があると述べた。ここでは(作業、作品)の組み立て手段と技法に限定があるとしている。限定的かつ小規模な技術体制だから作業中に不測自体が起こる、何がまとまるか予測できないー否定的な作業形態と結果と読める。
そして>Elle(pensee mythique)apparait une sorte de bricolage intellectuel.魔術思考は寄せ集め思考の一形態である。

魔術とbricolageの相関を;
>on a souvent note le caractere mythopoetique du bricplage ...<寄せ集め作品の神話幻想的性格を人々は注目していたのだ。

Bricolageは人の心に今も残る、幾つかの神話幻想を実現しているe作品を挙げる。
villa du facteur Cheval (Cheval氏の個人製作)

上の拡大写真

Georges Meliesの映画 (映画初期の監督)

映画の一コマ、

Dickensの大いなる希望 (オムニバス作品)
Wemmick のお城 (実物は残っていない、スタイルは継承されている)

本稿のまとめ、
1 寄せ集め思考は今の我々にも残る。
2 完成結果が予測できないまま進める。
3 魔術との比較
続く
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ちはやふる♪豆腐移動販売の詐欺 下

2020年07月14日 | 小説
「電話の後、見たこともない3人連れの奥さんがやってきたんだ。豆腐もあぶらげもないっていうと、オカラがあるじゃない。タダって書いてあるわと気付いて3人揃ってごっそりもってたんだ。豆腐買わずにオカラだけは歓迎しないのだが」
「いつもなら手間がかからないって喜ぶんですけど」
「そのうちの一人、中年の眼鏡が店の出際に、あんたんとこ豆腐屋やめてオカラ屋にしたら、嫌み言うのだ。客商売だからワッハッハと堪えたが」
「カラ屋に徹する、今夕は、それでしか生きるツテがない」富雄くんだってこの先の道程の苦しさをぐっと抑えた。

虎の子のコロドーを載せて販売車は丘陵を走る。坂道は登り、そのハナで止まって「トウフ~」。豆腐がないからコロドーが売れまくった。残りはコロ3ドーが2の目玉になった。さあ、最後の丘陵中腹だ。イヤな予感を富雄くんは覚えた。「ト~」も終わらないうち、最初はやはりK、飛び出して転がるかの如く走り寄ってきた。言われたら言い返せばいいや、富雄くんは腹をくくった。

「遅かったな、でも来てくれるだけで許す。ホイ、豆腐だ、この陽気なら絹ごしだね。ヒッヤとしたヤツでいい、一丁くれ」
春先、湿気のないさわやかな一日だった。コロナを忘れてしまえばさらに良かった。
「すみません旦那、売り切れちゃったんで、陽気のセイだね」
仕込みに誤算、トンカツ誤りには最後までシラを切ると決めた。
「そんなら木綿ごしで妥協する、オレって柔軟性があるのだ」
「ジューナンだってぇ、気付かなかったなァ。そいつはさっきまでよういできたんですがね。あったんですがね、木綿最後の1丁がこのすぐの下で売れちまった。残念だったなァ、私も」
すぐの下…がしらばっくれ。「トオフ~」と拡声器で案内したからの豆腐屋はったりにもつながる。

「豆腐を持たないのか、なればアブラゲだ。ふっくらしたのを直火でパチパチ~ン、ちょいと炙ぶってショウガオロシをパラリと降らして醤油を垂らしてな、さらに追求すると山椒だ、掌においたら恥ずかしがるほどの若葉をハッシと叩いてフワッとのっける。粋なサカナだよ。おいらみたいな粋人にピッタシ合うね」
「スイジンですかい、そっちも知らなかった。
旦那さん、今日はゴソッとアブラゲを仕込んだんです。しかしこのところ大量に買う人が増えましたね、特に川原の辺り、そこいらでウナギ登りの評判が豆腐の尾張屋。アブラアゲ取り合戦で、ご老人、あなたは先駆けを取られてしまった」
「生揚げ」
「そいつが今日はバカ売れ、寄るとさわると皆みんな、ナマアゲ~って大騒ぎになっちまって」
「ガンモ」
「知ってますかい、ウチのガンモには他店には絶対にないネタが入ってるんです、なんとお不動ギンナン、こいつがよその店との味の違いを絶妙に演出する」
「そいつだ、3枚くれ」
「あなたは粋かも知れないが聞き分けがないお方だね。不動ギンナンなる営業秘密までバラした訳とは…」
「訳とは一体」
「売り切れって言ってるんです。店を出たとたん、郵便局の裏あたりで完売ですわ。あっちにもガンモ喰らいの粋なお方が多いって噂です」
「ウウムゥ…」
豆腐屋の品揃えをすっかり言ったからには、もはや言葉がでない。故に一旦、息を止めて富雄主任を見つめてKは、
「豆腐もアゲも何もない、それじゃ尾張屋よ、何を持ってきてるのだ」
問いつめ口調にはKの絶望が滲む。

「旦那さんにぴったりの逸品、豆腐界で注目の的、尾張屋シニセのチョー傑作」
「いいからそれを出せ」
「これですわ」ガラスの蓋を開けた。豆腐とは全く違った焦げ茶の揚げ物がそこにあった。
「なんだいこれは」
「コロとドー」

コロとはオカラコロッケ、ドーがオカラドーナツと説明をKが受けた。しかしコロドーはこの場では全くもって理不尽だ。
「豆腐屋がトーフもアブラゲも用意せず、タダのオカラを売るとは、詐欺だー」
「詐欺でも今日は、この夕は、このオッツアンの前ではカラ屋に徹するのだ」
口には出さず、しかし富雄くんは、詐欺呼ばわりに歯を食いしばって耐えた。

一方K、おカンムリの極みだが、何かを買わなければ食い物がない。気を取り戻し確かめ口調の言い振りは、
「コロはカラコロだと、それはカラ国のコロナ、カラコロナでは無いのだな、オカラを高温の油で揚げて内に含まれているコロナを絶滅させたのだな。カラコロナにあらず、オカラコロッケであれば所望いたすぞ」

残った3枚から2枚が買えた。ドーはツマミに向かないから買わずオカラを一勺貰った。
Kは奥さんと2コロッケと一皿オカラを分け合う晩餐となったとさ。

竜田川のモミジ(写真は奈良県サイトから)

♪千早ふる神代も聞かず龍田川カラくれないに水くくるとは♪(在原業平、古今集)

正統な解釈は岩波古典全集とかネットとかで調べてください。部族民蕃神の心に残る異端ながらとっても斬新な解釈は、

岩波など権威ある書房から発行される書はモミジ風景の句とする例が多い。

龍田川は関取、このところ負けが込み苦しい。チハヤ(常磐津師匠)に振られた、カミヨ(割烹仲居)に言い寄ったが聞いてくれない。食うに困って豆腐屋に飛び込んで、カラをくれと乞う。主人は「豆腐を買う人にはタダで分ける、お前は豆腐を買わないからやれない」カラくれない空腹から水に飛び込んだ。
昔からカラはタダだった。しかしこのタダを規制するとは豆腐を求めた客のみにタダ。この近代的経済原則が古今集の昔、平安時代からあったと業平が教えている。

小さん師匠(先代)の十八番だった。 了

お知らせ)部族民の香港脱出について。脱出するのはサイトのドメインです。
13日の深夜からtribesman.asiaにはIndex頁のみを入れております。Googleの動きを測ると2のクローンサイトを検索することはなく、優位サイトのみを検索結果に出す(ようです)。昨日の「お知らせ」でtribesman.netが同.asia(DSNサーバーが香港に置かれる)を訪問者数で凌駕したので、Google上は.netを優先している。よって今後は.netにのみ記事を投稿します。
サイト訪問者数が急激に伸びました。ドメイン名に安心感がある強みかと思います(記事の中身の絶賛高評価があったかどうかは今のところ不明)。
.netをGoogle検索なさる方には>人類学哲学フランス語修辞、レヴィストロース紹介<の冠語をtribesman.netに置くと確実かと思われます。
よろしくホームサイトにもご訪問を。 蕃神

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ちはやふる♪豆腐移動販売は詐欺だ 上

2020年07月13日 | 小説
4月の半ば、日本にては新型コロナの国民的蔓延、パンデミックが危ぶまれていた日々、ある庶民の失敗譚である。

ゴメンよ」と同時に「ワンワワーン」。
K氏がチャビ公を連れ、散歩途中、陋屋(借り家なので持ち主には失礼だが)に立ち寄った。半年ぶりはコロナ蟄居のため。マスク越しに「豆腐移動販売の詐欺」を告発してくれた。以下はKから聞いた詐欺の手口を綴った。

晩酌のサカナには豆腐、Kはことさらこれを好む。
冬は湯にくぐらせた「湯豆腐」でぬる燗に温まり、春先からは「ヤッコ」に決めてコップのヒヤをぐいと呑む。丁寧に角取りされた純白のサイコロが2振り盛られる小皿を見るだけで、ちびりちびりの舐め呑み、グイの喉越しの始めには生醤油を垂らして一舐め二囓りをたしなむ。これが日課、Kの言い分では夕べから夜のとば口、通過の儀礼である。ならば、一日を終え独酌に勤しむ己の存在理由が湯豆腐なりヤッコなりに安堵されたのだ。
肌の白さに慰めすら覚えてしまう。

ヤッコの小皿

ヒヤにヤッコをはむこの習慣は、毎夕には持てない。
豆腐の移動販売車の「毎度お騒がせ….」でKの住む一角を訪れるのは木曜の夕刻。その夕にはしかと卓に乗るし、金曜にもおいしく頂ける。しかし土曜を越すと味は僅かにも落ちる。その僅かが持ち前の甘さとなめらかさを消す。すると豆腐はみそ汁行きの哀れ。さらに日がたつと煎り豆腐となる。
これらはこれで美味しいけれど。

Kをして木曜夕べを待ち遠しくさしめる豆腐販売車はどこから来るか。

七生丘陵とは地理院の5万分の1地図にも載らないから、地元土着者の呼称だろう。その丘を一つ越すと高幡、そこは私鉄の特急停車駅を抱え、名刹不動尊の伽藍の立ち並びと裏山紅葉など観光名所と評判が高い。山門から少し外れる横、店先は常に客でにぎわう豆腐屋とそのマスコット常滑狸が見物者の目を引く。

「豆腐の尾張屋」である。

不動尊御用達を標榜するからには味に自信があるのだろう。移動販売すれば商圏が広まる。売り上げも伸びる。店主の作戦は大当たり。上がりと儲けは外部に不明ながら、丘陵の居住民に「トウフ~」が待ち望まれるまでに定着した。

その日、販売車は早々と豆腐、あぶらげ、生揚げなど積み込んで定刻14時のかなりの前に出発した。

この時期、人々は家庭内に逼塞していた。ニュースが「食生活の動向に変化」があったと報道した。外食が減って家庭内で手作り料理が増えたらしい。それなら豆腐は売れるはずと親方は一瞬喜んだが、すぐに楽観と思い直し、仕込みを制した。なぜなら、感染に震える主婦が「生もの豆腐を敬遠し、トンカツに走る」との見解が多方面で吹聴されたとも聞いたからだ。コロナに豆腐は細菌を寒天で培養すると同じ。見えないけれどウイルスが、豆腐表面に巣くっている筈だとのうがった見方である。
トンカツなら油で揚げる。ということは病原コロナをカラ揚げで全滅させてしまう。食うことで感染防止どころかウイルス消却に貢献できる。ならばやっぱりみんながトンカツに走る。こんな推理をこのころは、仕込み準備の度に、あちこちの店主が推理を巡らせていたのだ。

尾張屋の移動販売員主任は富雄くん。本日の出発の前、その頭には楽観と悲観が、すなわち豆腐とトンカツがぶつかるかに駆けめぐった。両論の接点として「幾分の多め」に豆腐あぶらげを仕込んだ。

「幾分の多め」は大失敗だった。

これをK氏が食い損ねた

高幡店を出て南山1丁目に入る。街道から脇にはいると道幅も狭いくねくね曲がった通りが続く。「ここいらは人口はそれほど多くはない」それは富雄くんの勘違い、理由は住民多くがマンション住まい、若い夫婦が多い。昼間に豆腐を買わない人達だ。今日は違った、共働きではなく共引きこもり夫婦だらけだ。「トウフ~」の拡声器案内が始まったら続々と人が集まりだした。これまで見たこともない奥さん、それに旦那さん。

豆腐一丁では終わらない、あぶらげ生揚げがんもどきを買い求める。1丁目が過ぎて2丁目では公園脇に止めて「トウフ~」とやったらとたん「待ってました」。若い勤め人、婦人風の行列。幼い子の手を引くご夫人も多数。
移動販売業界では売れ残りは失敗と評価が低い。しかし売れすぎて道の半ばで在庫を切らす無様はより怖い。後続する地域、お客さんに欠礼をはたらく。これは「討ち死に」と揶揄される。翌週に立ち寄っても客数はたちどころに減る。

富雄くんは作戦を練った。豆腐あぶらげの見せかけ数を減らし、「お一人様1丁」を演出した。見せかけ技術は年季のなせるワザだけれど、それをしのぐほどに客の数が多かった。最終地の丘陵住宅地に向かう前に豆腐、あぶらげ…全てが売り切れた。親方に電話入れた。

「こっちから電話しようとしていたのだ、お前の軽トラ棚に残っていたら、引き返してもらおうと」店にも品物は無くなったとの言い分だ。トンカツや天ぷらに狂った兆候は人々に見られなかった。
「売るモノが何もない、丘陵地には行けない」
「バッカやろー、行かないと売れない」
「行っても売るモノがない」「カラ荷軽トラの前でカンカンノーを踊って笑いをとるのだ、それが商売」
行け、行けない。掛け合いの間に店主がフト思いついた。
「桶カラが残っている、それでコロとドーを作るから、売るのだ」

桶カラとは「ご自由にお取り下さい」と無料に給するオカラである。コロはオカラコロッケ、ドーとはオカラドーナツ。どれも丸めて揚げるだけだからすぐにできる。待つことしばし本店から緊急補充の輜重軽トラがやってきた。銃弾となるオカラコロッケ満載、討ち死には防げる。期待した富雄くんはその数を見てすっかり気落ちした。コロ10枚、ドーは13輪、それにオカラが僅かばかり。これだけで食欲旺盛な敵、イヤ違う、お客さんと交戦するのだ。

ご連絡)部族民通信のホームサイトについて
現在 tribesman.asia と tribesman.net をクローンサイト(全く同じ内容です)にしてサイバー上に公開しています。Googleはクローンと見なすと一方側、おそらくブラウザ数の多い側を素早くアップデートするようです。先週までは.asiaが多かったのですが、週末と本日の訪問数は.netが多い(らしい)ので、そちらのアップデートが速い。本投稿「ちはやふる...上」は.netで(明日投稿する下も含めて)閲覧できます。.asiaではまだ(12時現在)でていません。
クローンの運営は特に必要がないので、7月末をめどに.asiaを廃し、.netに一本化する予定です。

重要)tribesman.netへの入り方。>人類学哲学、フランス語修辞、レヴィストロースの紹介<をtribesman.netに加えて検索を入れてください。tribesman.netのみではGooBlog本頁が出ます。.netのブックマークもよろしく。
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時代はクラウドですよ!

2020年07月11日 | 小説
主題内容は6日から10日に4回投稿したブログです。大幅に書き換えて部族民通信ホームサイトに投稿した(7月11日)

ホームサイトは従来からのtribesman.asiaが健在です。
このたび同.netを開設した。
中身は同じ、こうした場合Googleはクローンと見て.netを検索に上げない(ようです)。故に、
WWW.tribesman.netのみで検索してもたどりかない。左のアドレスにページタイトルの

> 人類学哲学フランス語修辞、レヴィストロースの紹介 <

を追加すると.netに入ります。今のところ中身に替わりはありません。
様子を見て、.netに全部切り換えると計画しています。
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時代はクラウド!ホームサイト転居まとめ(最終)

2020年07月10日 | 小説
今週、月曜から計画していたホームサイトのアドレス変更、別名「香港脱出」、これが計画通りには行かずWWW.tribesman.asiaでしばらく運用する事になりました。かいつまんで「断念」までの状況を...

香港国家安全法による官憲のサーバー介入とか人民解放軍に蕃神が拘束されたとかではありません。.asiaはしっかり動いています。それに蕃神は日野市南平の焼き鳥店バイトしているから、香港には行ったことがない。

契約しているレンタルサーバー(前の紹介ではプロバイダーとしたが、この語はネットインフラを提供する、例えば光フレッツなどを今は表すので訂正)のサーバーアーキテクチャーが変更になって、メインサーバーの下に「サブサーバー」なるアドレスをつけてドメインはそこに収納される。これはクラウドへの転換かも知れない(インターXXX、Xは伏せ字、はその語を使っていない)。この考え方はクライアントが増えても接続を高速化するには正しい。新規の.netはサブサーバーにぶら下がったのだが、ここで若干の不協和が出てきた。WWW.tribesman.jpで検索エンジンにかけると、レンタルサーバーのウエルカム頁にはいる。それをクリックすればtribesman.jpにブラウザできるのだが、レンタルサーバー屋のサイトなどを部族民通信の訪問者は探してないから、クリックするわけがない。いわば浮遊ドメインの扱いと同じになってしまった。固定アドレス(.jp)をネット環境に解放してくれと幾度か交渉したが無理だった。購入した.jpは諦めたという次第です。

一方でドメイン名.netを調べたらtribesmanが解放されていたからさっそく購入。(ネットでの評判もよろしい)別のレンタルサーバー(MixhXXX)と契約してドメインホルダーも作成して、昨夜中にホームサイトデータを転送した。レンタルサーバー経由でtribesman.netを見ると確かにホームサイトの様相は見える。Googleなどの検索エンジンに、部族民通信のキーワードで検索をかけるGooBlogの投稿と入り交じり.asiaの各頁が出てくる。新顔のtribesman.netは認識されていない。Googleが認識するのは数時間~数日かかると注意書きにあるから日数はかかるだろう。

バラの名は、プリンセスミチコ。下は拡大。




今回の経緯で勉強した点。
1 レンタルサーバー屋さんもクラウド対応で色々と対策している。「時代はクラウドですよ!=国会委員会での指摘」
2 ホームサイトの運用者はサーバー側の考え方、アーキテクチャーをしっかり検討しないといけない。当サイトのIT管理者(大したことしてないが)渡来部の知識は10年前のものだが、当初は時代について行けなかった。しかしケチャップ喰った、オット間違いキャッチアップした。
3 Googleなどのエンジンもかなりサイトイメージにキャッシュ(一旦取り込んだサイト情報)を使っている。サイバー空間の広まり、深まりせめぎ合いに対応するにはキャッシュを使い回しするしかないだろう。それはまた新規サイトの認識が遅れる事をも意味する。例えば検索ワード、あるいはドメインアドレスを検索窓に入れてクリックすると、エンジンがサイバー空間でそれを探しだすのかと信じていたが違う。エンジンがキャッシュとして持つイメージを提示する。するとドメインのアップデートとキャッシュの時間差が結構出てくる。それが今回の騒動で目立った。

4 クラウドと5Gがサイバー快適化の対策となる。するとサイト仕掛けも考え直さないと陳腐化しそうだ。今考えているのは動画のサブサイトを作成したい、しかし渡来部に可能だろうか。
5 移行作戦中には.asiaにも(作成中)など不便をおかけして申し訳ありません。.netが安定したらまた連絡します。了


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ホームサイト転居の顛末4

2020年07月09日 | 小説
WWW.tribesman.asia
を同.jpに移管する計画を進めているが、契約のレンタルサーバーのサーバーアーキテクチャーが変更になって上手くいかない。理由はレンタルメインサーバーの下にサブサーバーなるものを取り付けた。するとtribesman.jpドメインをGoogleなどのエンジンが読んでくれない。そこで.jpは忘れて、次の脱香港を計画中です。脱香港とは.asiaのサーバーは香港にある(らしい)。うかうかしていると人民解放軍に乗っ取られるかも知れない。7月中に移管をネット管理人(渡来部)にお願いしている。しばらく.ホームサイトの環境が安定しない。
皆様にはお騒がせでした。
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永寿総合病院を励まそう(読み切り)

2020年07月08日 | 小説
渡来部須万男からの投稿です。

新型コロナ騒動のなかで永寿総合病院(東京台東区)では東京で最も多くクラスター感染(214人)が発生し、死者43人を数えた。新聞テレビ等で盛んに、ある意味ネガティブに東京では報道されていた。私(渡来部)もこうした報道に接し「病院の不手際か」との疑いを強めていた。

こうした直接的、あるいは無判判断な反応がいかに危険かを思い知った。

院長(湯浅医師)の説明は正確で、感染の広がりの中でも冷静に事態を読み、対策を練って指揮していた様が理解できる。(会見の模様はYouTubeにて拝覧できる)
私なりにまとめると、

地元有志がかかげた横断幕


感染が広まった背景を;
1 初期は、新型コロナの感染力について危険性を理解していなかった。
2 PCR検査体制の(3月末)当時の不備、無症状でも感染力があるから対応しきれなかった。
病院、スタッフの対応;
3 感染が判明したスタッフの登院停止処置をとるも、感染の広がりにあわせ処置と看病の工数の急増が、残ったスタッフへの加重となり多くが自宅に帰れずホテルから通院した。「懸命に働いていた」「彼らにこれほどの任務を負わせたことに院長として申し訳なく(涙…)」(湯浅氏)
病院へのサポート;
4 地元の激励横断幕、野菜などの差し入れ、寄付など多くが支えている。
5 しかし病院経営は危機を迎えている。


経時的に捉えると、
未知の危険性に病院全体として挑戦し、スタッフは個人の献身をもって対処した。しかし彼らにその葛藤と労苦への報償はない。病院は経営の危機を迎えている。懸命に働いたけれど、経済的には(嫌がらせの散発で精神的にも)報われていなかった。

同院の防護体制 写真は同院へのクラウドドネーションサイトから

現在、同病院への寄付クラウドドネーションのサイトが開かれている。

https://readyfor.jp/projects/eiju

この事を知ったのはWeb「楽韓さん」のブログhttp://rakukan.net/article/からである。私渡来部がそのスレにカキコした内容が下に;

「楽韓さまの本スレにて永寿総合病院にクラウド寄付ができると知りました。私もささやかな額ながら寄付するつもりです。都民の一人として同病院から多くの発症者、そして死者が出ているニュースに接し気をもんでいた。しかし院長さまの発言から、院内体制あるいは従事者の気の緩みなどでは無かったと知り、新型コロナ蔓延に医療従事者が真剣に対処してくれていた実情を確認しました。同院を批判していた番組を垂れ流していたオールドメディアに較べ、楽韓さまの行動の何ともスガスガしい事でしょうか」

「永寿総合病院へのクラウドドネーションの頁に「この街に必要です」との標語を見た。これは間違い、この病院の存続は「日本に必要です」が正しい。頁を読むと医師、看護師は家に帰る時間もなくホテルで仮寝して早朝に戻る生活を繰り返していた。しかし病院は経営が悪化して超過勤務手当が出せない。新型コロナの蔓延を防ぐ最前線の従事者が、命を賭して懸命に働いて、報酬もうけない。そして病院は閉鎖する、こんな事態が発生したら、来冬のコロナの第二波で、誰が患者を救うのか。楽韓様は10万円でした、3000円から始まるから、私のような貧者にも寄付できた。日本を愛していないボロタレント以外にはぜひご検討」

「さっそく寄付を実行しました。病院様の目標が2000万円、しかるにすでに4000人の参加、4000万円近くがクラウド寄付されています。23日残るなか、同院への寄付は多いほど喜ばしいと感じ入る次第です」

追;オールドメディア、ボロタレントとは同院の努力を無視して「発生させる側は悪い」をくりかえすテレビメディア、タレントを指す。
追2;本サイトは部族民の思考を紹介する。故に「直接的、あるいは無判判断な反応」は思考としてがらくた集め(=ブリコラージュ、野生の思考から)にすぎない。ボロタレントの頭の中はブリコラージュで固まっているのか。
なお野生の思考の解説は13日から(蕃神が)再開すると聞く。ブリコラージュを批判するとしている。了
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ホームサイト転居の顛末3

2020年07月07日 | 小説
昨日(7月6日)部族民通信のホームサイト(WWW.tribesman.asia)がサイバー空間から消えたと報告いたしました。本日朝には無事回復し、ご訪問が適うまでに復帰しました。あわせて新サイト(tribesman.jp)の検索ロボット認識を待つのみですが、通常2~3日はかかるとのこと。それを待って.JPに移管します。
皆様にはせっかく本頁を開けてくれたので少々為になる話しを。題して

「個人が固定ホームページでホームサイトを開設するには」

部族民通信の例を紹介します。固定ホームページとはドメイン名を持つサイトです。それを持たないサイトは開設は簡単ですが、まずプロバイダーのホームページに入ってから検索するので面白くない。

アジサイ、今が盛りです

それでは;
0光フレッツなどの高速ケーブルのインフラ環境を用意する。
1ホームページ作成ソフトを買う。部族民通信は最も手軽な「ホームページビルダー」でサイトを作成しています。易しい分、手の込んだ頁はできないから、本職(IT技術者)にはヤヤ、バカにされる。でもEコマースをヤル訳ではないので十分。
2ドメイン名を購入する。「ゴンベイ」サイトで希望の名を入れると検索してくれる。憶えやすい名はおおよそ買い取られているから少し捻った名にするしかない。tribesman(トライブスマン=部族民)を購入したのは10年近く以前だが、その時は.com、.co.jpなどは買い取られていたので、やむなく.asiaを購入した。
3プロバイダーと契約する。大手プロバイダーは企業内にIT専門家を抱えている大企業がお得意さんなので、部族民通信には敷居が高い。勢い中小となるが、当時は数が限られていた。インターリン...(最後の字のクは伏せた)社を選んだ、部族民通信の素人運営(渡来部老人がメンテしている)でも相手にしてくれるから、乗り換えられない。
4コストで年間4~5万円(ドメインHPの管理、メール転送を含む)。光フレッツの料金は別。


5利点。自身の主張の原地点を持つことで精神的余裕が生まれる。メールアドレスにドメイン名を使える。@tribesman.asiaが後ろに来るが、こうした簡素なメールを私用に持つ人は限られる。会社なら、おそらく@toyota.com、sony.comみたいなアドレスでしょうが。欠点としてドメインのメンテは「モノを書く」とか「構想を練る」という活動とは違う脳座標を用いるから、なかなか両立できない。渡来部老人がしくじったのもこのあたりの不手際かと推察する。
6スマホで頁作成も、プロバイダー入力もできるらしい。以上、皆さんには挑戦してください。
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部族民通信ホームサイトの転居 2

2020年07月06日 | 小説


7月7日、
サイトの引っ越しの状況をUpdateします。現状ではホームサイトが消えている。移管作業中に渡来部がミスしたに他ならない。が、そもそも部族民通信のサイトには訪問者が少ない。故に宇宙論的拡大では人類に及ぼす影響は全くと言えるまでに僅少である。それでも微か、稀少な、天然記念物的訪問者に絶望を与えたくはなく、まして彼らを憤怒に導かせたら部族民通信、痛恨の不手際であると知る。ここにワレには反省ありき。10日はホームサイトは開かないと数少ないホームサイト訪問者は諦めて、別のサイトを渉猟してください。
ブログは平常に投稿いたします。


写真はオオアラセイトウ、この植物の名はムラサキナナナ、ショカッサイなど5の俗名を持つ。しかるに「マキノがオオアラ...とするならそれで和名を決めたらどうか」(昭和天皇)。聖断で名が決まった。しかるにハナダイコンなる、いかんとも無粋な名を用いる不届きな輩が増えている。
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