韋駄天図目貫 鍔の歴史
韋駄天図目貫 無銘後藤徳乗
裏側を鑑賞して欲しい。際端を絞って丸みのある状態と立体感を強めている。古い時代の目貫の構造を皿に発展させているようにも感じられる。この処方によって表はふっくらと量感があり、異様なまでに迫りくるものがある。普通、この種類の同図の目貫は高さが18ミリぐらい。ところが本作は21ミリもある。これをたかが3ミリの違いではないかと評価するのは愚か。横幅だけではない、総体の造り込みも尋常ではない。殊に目貫という、拵の上での存在理由からも、この大きさは尋常ではない。桃山時代という世情が生み出したものであろう。金無垢地容彫。□
韋駄天図目貫 無銘後藤徳乗
裏側を鑑賞して欲しい。際端を絞って丸みのある状態と立体感を強めている。古い時代の目貫の構造を皿に発展させているようにも感じられる。この処方によって表はふっくらと量感があり、異様なまでに迫りくるものがある。普通、この種類の同図の目貫は高さが18ミリぐらい。ところが本作は21ミリもある。これをたかが3ミリの違いではないかと評価するのは愚か。横幅だけではない、総体の造り込みも尋常ではない。殊に目貫という、拵の上での存在理由からも、この大きさは尋常ではない。桃山時代という世情が生み出したものであろう。金無垢地容彫。□