菊水図鍔 古金工


菊水図鍔 古金工
赤銅地高彫に色絵と象嵌を駆使した作。菊の枝葉花は高彫色絵。枝先の蕾と葉の露は点象嵌。花の中央の丸みは判断が難しい。葉の露の一部は鑚の打ち込みによるものかもしれない、これも判断が難しい。この鐔を見ると、様々な半球を造り出す技術があったことが判る。鍔のように強く叩き込んでも総体の造形が崩れない金具は理解しやすいが、目貫のように、叩き込む作業によって目貫の本体が壊れてしまう場合があるものは、鏨の打ち込みという作業だけでも、はたして可能なのであろうかと判断に苦しむ。美濃彫による秋草図目貫の、綺麗な処理になる撫子の花部分の処理などを見るにつけ、打ち込みであろうか、彫り込みであろうか、判断に迷うことがある。室町時代。77ミリ。


菊水図鍔 古金工
赤銅地高彫に色絵と象嵌を駆使した作。菊の枝葉花は高彫色絵。枝先の蕾と葉の露は点象嵌。花の中央の丸みは判断が難しい。葉の露の一部は鑚の打ち込みによるものかもしれない、これも判断が難しい。この鐔を見ると、様々な半球を造り出す技術があったことが判る。鍔のように強く叩き込んでも総体の造形が崩れない金具は理解しやすいが、目貫のように、叩き込む作業によって目貫の本体が壊れてしまう場合があるものは、鏨の打ち込みという作業だけでも、はたして可能なのであろうかと判断に苦しむ。美濃彫による秋草図目貫の、綺麗な処理になる撫子の花部分の処理などを見るにつけ、打ち込みであろうか、彫り込みであろうか、判断に迷うことがある。室町時代。77ミリ。
