猛虎図目貫 古金工
猛虎図目貫 古金工
竹林をのし歩く猛虎。虎の顔つきは後藤系のそれとは異なって違った意味で迫力がある。身体の文様は斑状で豹のようにも見えるが虎を意図したものと考えて良い。彫り込む鏨の直線を活かした迫力ある造り込みが魅力である。これも裏面を観察してみよう。赤銅地を強く打ち出して際端を高く仕立て、わずかに内側に絞っていることが判る。これにより立体感が更に高まる。自在鉤図目貫に比較して肉厚である。実際に拵に装着されていたものであるため、裏面に汚れが付着しているが、打ち出しの痕跡も観察は可能。笹の葉の筋に沿った裏面の筋も面白い。抜け穴の処理は単に透かし抜いているだけで、所謂バリの除去をしないのが普通だが、なぜだろうかと考えてしまう。柄糸で巻き込まれる裏面という認識からであろうか。根は陰陽の仕立て。
猛虎図目貫 古金工
竹林をのし歩く猛虎。虎の顔つきは後藤系のそれとは異なって違った意味で迫力がある。身体の文様は斑状で豹のようにも見えるが虎を意図したものと考えて良い。彫り込む鏨の直線を活かした迫力ある造り込みが魅力である。これも裏面を観察してみよう。赤銅地を強く打ち出して際端を高く仕立て、わずかに内側に絞っていることが判る。これにより立体感が更に高まる。自在鉤図目貫に比較して肉厚である。実際に拵に装着されていたものであるため、裏面に汚れが付着しているが、打ち出しの痕跡も観察は可能。笹の葉の筋に沿った裏面の筋も面白い。抜け穴の処理は単に透かし抜いているだけで、所謂バリの除去をしないのが普通だが、なぜだろうかと考えてしまう。柄糸で巻き込まれる裏面という認識からであろうか。根は陰陽の仕立て。