「今日、新潟に帰省している、たつみが来るんだ。焼肉でもやろうぜ」
となりました。場所はしんぺい君の中山にあるアパートです。(中山のしんぺい君と言えば、有名作曲家と同じだべ!親父ギャグだっちゃ)
メンバーはいつもの連中。しぺい君、まるた氏、そして酔漢です。(「MILLSでね」と一緒)
飲みますお酒はいつもと一緒でしんぺい君お得意の「バーボン」です。
でも。まるた氏の発言。
「あいつ、この前、『新潟の酒持って来る』と言ってたっちゃ。んで、今日は『新潟の日本酒』かもしゃねぇっちゃ」
「たまには、いいよね。『寒梅』『久保田』んーーん。やっぱりいいなぁ」としんぺい君です。
焼肉の準備をしまして、すぐ彼が来ました。
「しんぺい。いるかぁ」
「おぅたつみかぁ。へぇれや。開いてっから」
「おぅ」と彼が入って来ました。
こたつに4人、足を突っ込んだところで
「こいづ持って来た。『バーボン』だ」
皆して面食らいました。
「バーボン?地酒じゃぁ・・・」
「いやね、親父にさ『俺達のゼミにはのんべぇがいて、バーボンなんか飲むんだ』なんて話したら、『これ持って行け』って渡された。でこれだ!」
話ながら彼が包みを開けました。さらに、木箱が・・
出てまいりましたお酒は、絵のないラベル。文字ばかりでした。
「なんていう銘柄だ」とまるた氏が尋ねました。が、たつみ君の答えは「銘柄?親父のキャビネットにあったやつだから、俺も知らない」
「ラベルの最初に『ブッカーズ』って書いてあっちゃ」
「酔漢、知ってるか?」
「叔父貴から一度聞いた事はあっけんどっしゃ。飲んだことはねぇっちゃ」
「まぁ、酒に理屈はいらねぇ。まずのんでみっか」
皆で乾杯!最初はストレート。
ところが
「つえぇーーー」
「確かに、強い酒だ。少し水で割るか」
「バーボンはストレート(酔漢流にはニート)に限る」と普段話しております、しんぺい君も流石に、この強さは認めらざるを得ず。氷と水を持って来ました。
まるた氏は、ラベルの英文をひたすら眺めております。
「しんぺい、辞書借りっつお」
と、そのうち
「『60』って数字があるけど、これって『60度』のことか?」
「たぶんそうだっちゃ。どうりで強いわけだ」
なんだかんだ(御茶ノ水←親父ギャグスイッチ入りっぱなし)と言いながら、焼肉喰いながら、ひたすら飲んでおりました。
「ブッカーズ」このお酒、異質なバーボンです。(この表現は酔漢の主観でございます)以前、「バーボンは10種以上の樽の原酒をブレンドしている」とお話しましたが、この「ブッカーズ」は「スモール・バッチ」なのです。いわゆる「10種の樽から厳選された原酒だけを使う」訳です。そうとうの管理技術がございませんとできない技でございます。
このお酒。全米一位のバーボン蒸留所「ジムビーム」から生まれます。創業者ジェイコブ・ビームの孫「ブッカー・ノオ」によって作られました。(プロレスラーみたいな名前でしょ。でもね、強面の顔はまさしくそんな感じ。すこしお腹も出ているしね。2002年に他界いたしました)この天才的な技を持った「ブッカー・ノオ」が蒸留所のマイスターになったのが、1960年。すぐ始めましたのが、「スモール・バッチ」の製造でした。そして、樽詰め前後、一切加水いたしません。「ターキー」が50.5度を維持する為に加水するのとは違います。(「ワイルドターキー」は、そこが大事なこだわりなのです。加水する事は風味を維持するのに大切な過程です)
加水しないのは、この「ブッカーズ」だけです。もちろん「テネシー→ジャックダニエル」のように濾過もいたしません。「ブッカー・ノオ」氏、自ら厳選した6~8年熟成の樽から作られておりました。彼が他界してから「味が変わった」とは聞きませんので、そうとう厳密なレシピを残していたのだろうと推察しております。
60度はさすがに強い度数。「ブッカーズスタイル」といった飲み方が、ございまして、「水割り」を薦めております。「バーボンはストレート」その通りなのですが、60度ですと、香りをゆっくり楽しむことは出来なかったりいたします。水を加える事で、香りが程よく蒸発し、鼻の奥に入ったとき、このお酒はほんのりと、確かに「木の香り」がいたします。このお酒は「水割り」がいいのです。
「うーん、わからん」
「そりゃ、お互い酔っ払っているんだ。英語は無理だっちゃ。まるた氏、あきらめが肝心だべ」
「でも、よくみっと、これ全部手書きだべ」
「どれ、んだ。手書きだっちゃ」
全部、手書きのラベルは、この酒を作った「ブッカー・ノオ」の自信の表れなのでしょう。単なる「能書き」ではないのです。
「強いけど。うめぇなや。『ターキー』すまん。浮気した」と、しんぺい君。キャビネットの中にある「ワイルダターキー8年」の七面鳥に手を合わせておりました
ある洋酒の解説書にこうありました。
「アルコール度数が高く、量は飲める酒ではありません。食後などに、ゆったりした気分で、『たしなむ』のがおいしいお酒です」
まてよ、あの時、4人で、「一本まるまる開けた」んだよな。
「スモールバッチ」の最高級を、一晩で。
「もったいねぇーー」
と、本当の価値がわかりましたのは、それから20年も経ってからでした。
となりました。場所はしんぺい君の中山にあるアパートです。(中山のしんぺい君と言えば、有名作曲家と同じだべ!親父ギャグだっちゃ)
メンバーはいつもの連中。しぺい君、まるた氏、そして酔漢です。(「MILLSでね」と一緒)
飲みますお酒はいつもと一緒でしんぺい君お得意の「バーボン」です。
でも。まるた氏の発言。
「あいつ、この前、『新潟の酒持って来る』と言ってたっちゃ。んで、今日は『新潟の日本酒』かもしゃねぇっちゃ」
「たまには、いいよね。『寒梅』『久保田』んーーん。やっぱりいいなぁ」としんぺい君です。
焼肉の準備をしまして、すぐ彼が来ました。
「しんぺい。いるかぁ」
「おぅたつみかぁ。へぇれや。開いてっから」
「おぅ」と彼が入って来ました。
こたつに4人、足を突っ込んだところで
「こいづ持って来た。『バーボン』だ」
皆して面食らいました。
「バーボン?地酒じゃぁ・・・」
「いやね、親父にさ『俺達のゼミにはのんべぇがいて、バーボンなんか飲むんだ』なんて話したら、『これ持って行け』って渡された。でこれだ!」
話ながら彼が包みを開けました。さらに、木箱が・・
出てまいりましたお酒は、絵のないラベル。文字ばかりでした。
「なんていう銘柄だ」とまるた氏が尋ねました。が、たつみ君の答えは「銘柄?親父のキャビネットにあったやつだから、俺も知らない」
「ラベルの最初に『ブッカーズ』って書いてあっちゃ」
「酔漢、知ってるか?」
「叔父貴から一度聞いた事はあっけんどっしゃ。飲んだことはねぇっちゃ」
「まぁ、酒に理屈はいらねぇ。まずのんでみっか」
皆で乾杯!最初はストレート。
ところが
「つえぇーーー」
「確かに、強い酒だ。少し水で割るか」
「バーボンはストレート(酔漢流にはニート)に限る」と普段話しております、しんぺい君も流石に、この強さは認めらざるを得ず。氷と水を持って来ました。
まるた氏は、ラベルの英文をひたすら眺めております。
「しんぺい、辞書借りっつお」
と、そのうち
「『60』って数字があるけど、これって『60度』のことか?」
「たぶんそうだっちゃ。どうりで強いわけだ」
なんだかんだ(御茶ノ水←親父ギャグスイッチ入りっぱなし)と言いながら、焼肉喰いながら、ひたすら飲んでおりました。
「ブッカーズ」このお酒、異質なバーボンです。(この表現は酔漢の主観でございます)以前、「バーボンは10種以上の樽の原酒をブレンドしている」とお話しましたが、この「ブッカーズ」は「スモール・バッチ」なのです。いわゆる「10種の樽から厳選された原酒だけを使う」訳です。そうとうの管理技術がございませんとできない技でございます。
このお酒。全米一位のバーボン蒸留所「ジムビーム」から生まれます。創業者ジェイコブ・ビームの孫「ブッカー・ノオ」によって作られました。(プロレスラーみたいな名前でしょ。でもね、強面の顔はまさしくそんな感じ。すこしお腹も出ているしね。2002年に他界いたしました)この天才的な技を持った「ブッカー・ノオ」が蒸留所のマイスターになったのが、1960年。すぐ始めましたのが、「スモール・バッチ」の製造でした。そして、樽詰め前後、一切加水いたしません。「ターキー」が50.5度を維持する為に加水するのとは違います。(「ワイルドターキー」は、そこが大事なこだわりなのです。加水する事は風味を維持するのに大切な過程です)
加水しないのは、この「ブッカーズ」だけです。もちろん「テネシー→ジャックダニエル」のように濾過もいたしません。「ブッカー・ノオ」氏、自ら厳選した6~8年熟成の樽から作られておりました。彼が他界してから「味が変わった」とは聞きませんので、そうとう厳密なレシピを残していたのだろうと推察しております。
60度はさすがに強い度数。「ブッカーズスタイル」といった飲み方が、ございまして、「水割り」を薦めております。「バーボンはストレート」その通りなのですが、60度ですと、香りをゆっくり楽しむことは出来なかったりいたします。水を加える事で、香りが程よく蒸発し、鼻の奥に入ったとき、このお酒はほんのりと、確かに「木の香り」がいたします。このお酒は「水割り」がいいのです。
「うーん、わからん」
「そりゃ、お互い酔っ払っているんだ。英語は無理だっちゃ。まるた氏、あきらめが肝心だべ」
「でも、よくみっと、これ全部手書きだべ」
「どれ、んだ。手書きだっちゃ」
全部、手書きのラベルは、この酒を作った「ブッカー・ノオ」の自信の表れなのでしょう。単なる「能書き」ではないのです。
「強いけど。うめぇなや。『ターキー』すまん。浮気した」と、しんぺい君。キャビネットの中にある「ワイルダターキー8年」の七面鳥に手を合わせておりました
ある洋酒の解説書にこうありました。
「アルコール度数が高く、量は飲める酒ではありません。食後などに、ゆったりした気分で、『たしなむ』のがおいしいお酒です」
まてよ、あの時、4人で、「一本まるまる開けた」んだよな。
「スモールバッチ」の最高級を、一晩で。
「もったいねぇーー」
と、本当の価値がわかりましたのは、それから20年も経ってからでした。
妹「あれ?あのワインどこ?」
父「酔漢、この前持ってでかけたど」
妹「なんで!一本4万よ。お兄ちゃん知ってた?」
酔漢「そんなにするんだ。あの酒」
妹「・・・・・・・・」
洋酒は飲まない親父ですので、学生時代は帰省のたびに数本を梱包し、私のアパートへへ送っていました。
その中の1本のブランデーがやたらとうまくて、それこそあっという間に空けてしまいました。
後日、デパートの洋酒売り場を歩いていたら、ガラスケースの中に、見覚えがある瓶が、そう例のブランデーでした。
ん?65,000円?? え! ぐえっっ...
当時の風呂なしアパートの家賃よりも、かなり上を行く値段でした。
教訓「男なら値段を見ずに飲め」
追伸
尚絅とか常盤木とかの文字に対すると、親父になっても、なぜ冷や汗が出るのだろうか。
若い頃は、正直、安いも高いも、まずいも旨いも、わからなく飲んでおりました。
ですが、この経験があったから、お酒の興味がわいたのは本当です。ですが、仙台という土地柄が大きく影響しているのは、こちら(藤沢)に来てなお更思います。
最近は、それ程酒に執着が無くなってしまいました。
外で飲む機会が減ったからでしょうか?
いや、家でもさっさと飯を食ってしまう今日この頃です。
いずれにせよ、楽しく酒を語り、たしなみたいと思います。たまには、いい酒飲まないと、人生もったいない。
さて、「ブッカーズ」ですが、ストレートはあまり美味しくないと思うのです。水を加える事で、香りがやたらとよくなるのです。
一度お試し下さい。勝手に思うのですが、途中加水されない分だけ、このお酒、水を恋しがっているのかもしれません。
旨い酒はみんなで飲むのが決り。そしてちびちび味わうのがいいですね。
死んだ親父はウィスキーと言うと水割りを大量に飲んでましたが、安いやつでした。その親父にして「ブレンドでもモルトでも、いいやつや少しずつ味わって飲むものだ」。
小生も全く同感です。まあ、たとえショットででもバーに行ってシングルモルトを頼めるぐらい稼げるようになったから言えることですけどネ。寿司屋のカウンターでお好みで註文するのと同様、定職に就いてからのささやかな贅沢です。
男ならストレート!!!!
ところで、まるたさんには拙宅にも来ていただきましたね。おげんきなのでしょうか。