シングルモルトウィスキーのお話は続きます。が、ここでちょっとだけビールの話。
かねがね、ビールという酒は「不思議な酒」だと思っておりました。どこが?と申しますと。
「どうして、ビールが造られた土地で飲むのとそうでない所で飲むのと味が変わるんだろう」ということです。これは、酔漢の感覚かもしれませんが、どうしてもそう思わざるを得ません。
以前、ニューヨークの話をいたしました。ニューヨークには地ビールの工場がございましてそこでの経験がそう思う動機となりました。そのビールは「ブルックリンブルワリー」です「Brooklyn Brewaery」というところですが、なかなか旨い「Beer」です。旨いのでそこのビールを購入し、日本へ密輸入?。友人と飲もうとしましたところ
「なして、味が違うんだべ」となりました。その時には「持って来かた」に問題があるのかと考えておりました。ですが、その後似たような経験が。岩手水沢にございました「銀河高原ビール」ですが、その「バイツェン」を購入。現場で飲んだ時のあの味が忘れられなくての購入でした。家に戻ってかんぱーーい。「うん、ちぃーと味が違う」ことに気付くのでした。
そういえば・・・「沖縄のオリオンは沖縄で飲むと旨い。バドワイザーは確かにロスで飲むと旨い」って事は「ビールは栓を開けた瞬間に入り込む空気を取り込んでその味になる」のではないかという結論に達しました。要はこうです「ビールはその土地のかもし出す空気そのものをブレンドしているのではないか」と言う事です。ですから、その土地で飲む「地元のビールが一番旨いのではないか」です。
北海道千歳には「キリンビール千歳工場」がございます。そこのビールもこちらへ持ってまいりますと、やはり違います。
「出来立てだから?」
そうでもないのです。缶を買い込んでもそうですから。
「ビールは空気を読みすぎている酒」こう持論しております酔漢です。
では、シングルモルトへお話を戻します。
スコットランドスペイ川あたりはスペイサイドモルトの蒸留所が多くある地域です。ここの代表的な銘柄と言えば世界で一番多く飲まれております「グレンフィディック」です(三角形、緑色のボトルが面白い。日本では4番目に飲まれておりますシングルモルトです→サントリー資料より)この「グレンフェディック」ですが同じ敷地にお隣あわせの蒸留所がございまして「ザ・バルヴェニー」というシングルモルトを作っています。(この酒のラベルが手書きで、なんとも味があるんだなぁ)
同じ敷地内ですから、空気が同じ。しかも同じ水源を使っておるわけです。もともとは、「グレンフェディック」の二番目の蒸留所としての誕生ですから(1892年)兄弟のお酒かも知れません。(「余市」と「宮城峡」は竹鶴氏が違う水と違う空気でシングルモルトを作って、ブレンデッドを造りたいから出来た兄弟酒です。「山崎」「白州」も同様です)ですが、ほんとお隣ですから、さぞや味が似ているだろうと想像するわけです。
ところが、ところが、「グレンフェディック」も「ザ・バルヴェニー」もそれぞれ個性の強い、全く似ても似つかない味をだしておる訳でございます。たしかに、造り方も違っております。「ザ・バルヴェニー12年ダブルウッド」は、バーボン樽とシエリー樽と二つの樽を使って熟成させております。これはこれで旨い独特の香りを持つモルトですが、「15年シングルバレル」と「グレンフェディック15年ソレラリザーヴ」とを、飲みくらべますと、全くと言っていいほど、違う香りがいたします。
「うーーん。シングルモルト奥が深い」となるわけです。
極論ですが、「山崎」と「白州」とを同じ水と空気で作り出すようなものだと思うのです。
シングルモルトウィスキーは、自分自身を育てた、その土地の空気や水、そして作り手の思いや技術を全て瓶の中に封じ込めているのです。しかも、それを最後まで忘れることはありません。
どこで何をしようが「これが俺だぁ」と自己主張しておるわけでございます。
ビールとは全く違う主張をするのです。
「シングルモルトはKY(空気読めない?)」な、お酒なのでした。
酔漢二人組の会話。(毎度です)
「丹治さん好きなシングルモルトは、何すか?」
「燻製好きだからっしゃ、『アイラ』系のシングルモルトがいいんでねぇかい」
「銘柄は何っしゃ?」
「『ボウモア』だっちゃ」
「スモーキーな香りがいいべさ」
「んでも『アードベック10年』は、かなり来るっちゃ。『気の抜けたコーラにヨードチンキを混ぜあわせたような味』とか言った奴いっぺ。『アードベック』に失礼だっちゃ」
「あの感じ・あの香りがいいんだっちゃ」と丹治氏。
氏は燻製好きでして、自分で作ったりしているわけです。酒好きな酔漢ですが「燻製ビール」とやらは飲んだことがありません。丹治氏これも大得意です。
一度試してみたい酔漢でございます。先輩是非ご紹介を!
ここでアイラのお酒を少し紹介いたします。
「ボウモア」アイラの中ではスモーキーさはまだおとなしい方。
「アードベック」独特なスモーキーな香り。→慣れるとクセになりますぞ!
「ラガヴーリン」あのホワイトホースのブレンドには欠かすことができないシングルモルト。もっともスモーキー。潮の香りも「ボウモア」よりあるかもネ。
忘れてました「ラフロイグ」です。チャールズ皇太子お得意のお酒です。ピートの香りが極めて強く、それが味です。「プリンスオブウェールズ」を忘れてはいけませんでした。(5時間後に読み直して気付きました・・)
かねがね、ビールという酒は「不思議な酒」だと思っておりました。どこが?と申しますと。
「どうして、ビールが造られた土地で飲むのとそうでない所で飲むのと味が変わるんだろう」ということです。これは、酔漢の感覚かもしれませんが、どうしてもそう思わざるを得ません。
以前、ニューヨークの話をいたしました。ニューヨークには地ビールの工場がございましてそこでの経験がそう思う動機となりました。そのビールは「ブルックリンブルワリー」です「Brooklyn Brewaery」というところですが、なかなか旨い「Beer」です。旨いのでそこのビールを購入し、日本へ密輸入?。友人と飲もうとしましたところ
「なして、味が違うんだべ」となりました。その時には「持って来かた」に問題があるのかと考えておりました。ですが、その後似たような経験が。岩手水沢にございました「銀河高原ビール」ですが、その「バイツェン」を購入。現場で飲んだ時のあの味が忘れられなくての購入でした。家に戻ってかんぱーーい。「うん、ちぃーと味が違う」ことに気付くのでした。
そういえば・・・「沖縄のオリオンは沖縄で飲むと旨い。バドワイザーは確かにロスで飲むと旨い」って事は「ビールは栓を開けた瞬間に入り込む空気を取り込んでその味になる」のではないかという結論に達しました。要はこうです「ビールはその土地のかもし出す空気そのものをブレンドしているのではないか」と言う事です。ですから、その土地で飲む「地元のビールが一番旨いのではないか」です。
北海道千歳には「キリンビール千歳工場」がございます。そこのビールもこちらへ持ってまいりますと、やはり違います。
「出来立てだから?」
そうでもないのです。缶を買い込んでもそうですから。
「ビールは空気を読みすぎている酒」こう持論しております酔漢です。
では、シングルモルトへお話を戻します。
スコットランドスペイ川あたりはスペイサイドモルトの蒸留所が多くある地域です。ここの代表的な銘柄と言えば世界で一番多く飲まれております「グレンフィディック」です(三角形、緑色のボトルが面白い。日本では4番目に飲まれておりますシングルモルトです→サントリー資料より)この「グレンフェディック」ですが同じ敷地にお隣あわせの蒸留所がございまして「ザ・バルヴェニー」というシングルモルトを作っています。(この酒のラベルが手書きで、なんとも味があるんだなぁ)
同じ敷地内ですから、空気が同じ。しかも同じ水源を使っておるわけです。もともとは、「グレンフェディック」の二番目の蒸留所としての誕生ですから(1892年)兄弟のお酒かも知れません。(「余市」と「宮城峡」は竹鶴氏が違う水と違う空気でシングルモルトを作って、ブレンデッドを造りたいから出来た兄弟酒です。「山崎」「白州」も同様です)ですが、ほんとお隣ですから、さぞや味が似ているだろうと想像するわけです。
ところが、ところが、「グレンフェディック」も「ザ・バルヴェニー」もそれぞれ個性の強い、全く似ても似つかない味をだしておる訳でございます。たしかに、造り方も違っております。「ザ・バルヴェニー12年ダブルウッド」は、バーボン樽とシエリー樽と二つの樽を使って熟成させております。これはこれで旨い独特の香りを持つモルトですが、「15年シングルバレル」と「グレンフェディック15年ソレラリザーヴ」とを、飲みくらべますと、全くと言っていいほど、違う香りがいたします。
「うーーん。シングルモルト奥が深い」となるわけです。
極論ですが、「山崎」と「白州」とを同じ水と空気で作り出すようなものだと思うのです。
シングルモルトウィスキーは、自分自身を育てた、その土地の空気や水、そして作り手の思いや技術を全て瓶の中に封じ込めているのです。しかも、それを最後まで忘れることはありません。
どこで何をしようが「これが俺だぁ」と自己主張しておるわけでございます。
ビールとは全く違う主張をするのです。
「シングルモルトはKY(空気読めない?)」な、お酒なのでした。
酔漢二人組の会話。(毎度です)
「丹治さん好きなシングルモルトは、何すか?」
「燻製好きだからっしゃ、『アイラ』系のシングルモルトがいいんでねぇかい」
「銘柄は何っしゃ?」
「『ボウモア』だっちゃ」
「スモーキーな香りがいいべさ」
「んでも『アードベック10年』は、かなり来るっちゃ。『気の抜けたコーラにヨードチンキを混ぜあわせたような味』とか言った奴いっぺ。『アードベック』に失礼だっちゃ」
「あの感じ・あの香りがいいんだっちゃ」と丹治氏。
氏は燻製好きでして、自分で作ったりしているわけです。酒好きな酔漢ですが「燻製ビール」とやらは飲んだことがありません。丹治氏これも大得意です。
一度試してみたい酔漢でございます。先輩是非ご紹介を!
ここでアイラのお酒を少し紹介いたします。
「ボウモア」アイラの中ではスモーキーさはまだおとなしい方。
「アードベック」独特なスモーキーな香り。→慣れるとクセになりますぞ!
「ラガヴーリン」あのホワイトホースのブレンドには欠かすことができないシングルモルト。もっともスモーキー。潮の香りも「ボウモア」よりあるかもネ。
忘れてました「ラフロイグ」です。チャールズ皇太子お得意のお酒です。ピートの香りが極めて強く、それが味です。「プリンスオブウェールズ」を忘れてはいけませんでした。(5時間後に読み直して気付きました・・)
小生がたまに行くスコッチバーでは、何だかボウモアよりも高かったような気がします。だから飲んでなかったような気がします。ボウモアよりも高いのは単に(店に置いてあるヤツの)仕込み年数が違うから?それとも潮の香りが強いから?
それにしてもアイラモルトの味を「気が抜けたコカコーラにヨードチンキを混ぜたような」ですって?天下の美禄に罰当りなことを言うロクデナシはどこにでもいるものですネ。
ボックビールというビールがあります。季節限定で普通のビールよりも強いビールです。小生が飲んだのはマイボック(五月のボック)。黒ビールの一種で、ほのかな甘い香りがします。そのマイボックを「何だか醤油みたいな味がする」などとぬかした人民、いや、ノンべの敵がいます。
なおこのボックビールがどれだけ強いかといえば、「マースジョッキ(1ℓジョッキ)で六つも飲みゃあ、金は悪魔の所に行って二度と戻ってこない」などという学生歌がどいつにあります。酔漢さん、燻製ビールだけでなくて、ボックビールも機会があったら是非試してみて下さい。
酔漢一度紙コップ?で飲みました。
「ポートエレン」です。スモーキーさは差ほどでもないのですが、(これはあくまでも酔漢の主観です。個人差はあると思います)日本酒で言えば、辛口の部類でしょうか。しっかりとした味です。ブレンディッドとして使われる機会が少ないことから蒸留所が閉鎖となりました。が、この味は「アイラ臭くそしてアイラ臭くない」味です。今ストックが如何程あるのか不明です。お探しになってみればよろしいかと思います。
アイラを見直すことの出来る逸品です。
仙台にはあるかもしれません。(信じてます)あれば
ボトルキープを是非!懇願!
推察です。
世界中のどこかでひっそり楽しんでおる輩がきっといるはずです。
宮城に来たらこらしめてやりませう。
申し訳ありません本当に推察です。
サントリー元ブレンダー氏がそう申しておりました。
ここで整理させていただきます
「ブナハーブン」
「カリラ」
「アードベック」
「ラガヴーリン」
「ラフロイグ」
「ポートエレン」(閉鎖中)
「ボウモア」
「ブルイックラディ」
以上。島を北から時計回りでご紹介いたしました。
そして、改めましてお詫びならびに訂正させていただきます。