酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

おいかわ君のおやしき 小学校の頃

2007-06-06 18:20:12 | 塩竈小学校の頃の話
 中学3年のとき、夕方NHKのローカルニュース「みやぎ640」を観ていたときです。「塩竃神社の境内で、伝統ある塩竃神楽が奉納されました。塩竃市立第三中学校(何故か住所は多賀城市にあります)の神楽保存クラブが見事な舞を見せました。部長のおいかわ君を中心とし、部員3名がその舞を奉納しました・・・」とのニュースがありました。
 塩竃神社境内に神楽舞台があります。ちょうど西側参道階段を登りきった右側にあります。
 おいかわ君は小学校6年まで塩釜第二小学校におりました。1.2年のとき、酔漢と同じクラスでした。とても仲がよく、ほとんど毎日おいかわ君の自宅で野球をしていました。そう、自宅のお庭で野球(ちょっとした)ができたのです。
 塩釜第二小学校南側の階段を降りると、(今もこの階段は使われています)おいかわ君家の塀が延々続きます。今その土地跡には、駐車場付き一戸建て住宅が5件ほど建っているのを見ますと、その広さが解ります。酔漢の自宅は小学校の目と鼻の先にありましたが、おいかわ君の家は位置的には小学校の敷地の隣にありましたが、自宅に行くには、その塀づたいをほぼ半周しなくてはならず、また最初の門(2箇所ありました)から玄関まで、倉(倉庫)と表庭(洋風庭園)を突っ切らないといけない訳ですから、その長さが解ります。ぼくらはその庭で野球の練習をしました。ちょうどセンター方向には、お父様のゴルフ練習用のネットが張られていましたので、打ったボールが外に飛び出すことはありませんでした。先ほど、表庭を紹介しましたが、中庭もありまして、そこは見事な松と池が眺められる日本庭園でした。家はちょっとした旅館の感じで、運動会のリレ-の練習を廊下を借りてやった事もありました。
 ある日、突然の雨で外で遊ぶことができなくなった時の事です。
「なんだや、雨降ってきたど」
「何して遊ぶべ」
僕らが途方にくれていたとき、おいかわ君が
「家に来たらいいっちゃ」とさそってくれました。で、おいかわ君の家であそぶ事になったのです。集まったのは、酔漢をふくめて、6名。うち女の子も2名おりました。酔漢以外はおいかわ君の家は初めてです。
「でっけぇ家だなや」みんな本当に驚いています。
「何しようか?」との提案に、おいかわ君が「家の中でかくれんぼしねぇ?」と。
じゃんけんで、おいかわ君自身が鬼になりました。
酔漢は3階建ての2階「掃除用具入れ」の中に隠れました。そこは、家を知りつくした本人が鬼ですから、みんな結構早く見つかりました。酔漢は20分くらい隠れておりましたが、「酔漢見つけた。やっぱりここさぁいだおん」
「やっぱり解ったすか?」「一階さいねぇがったから、二階のここでねぇかと思ったっちゃ」
 さて、5名が見つかりましたが、としこちゃんが見つかりません。おいかわ君をはじめ、全員で探しました。もうかくれんぼの事などどうでもよくなり、家の中を捜索しました。お母様もぼくらと一緒に探しました。でも見つかりません。
「家から出たのかや」
「この雨だおん、だれ、出られねぇっちゃ」
「んだなや」
夏間近とはいえ、だんだん暗くなってきました。帰る人も出てきました。おいかわ君のお母様も本当に探しています。もうかれこれ2時間近くたったでしょうか。「3階の物置き部屋まだ見てなかったけど」と言いながらお母様が階段を上がっていきました。「その部屋さっき見たっちゃ」「でも、中の小道具入れ見てないでしょ」(こんな部屋あったんだ)
 現場到着。部屋の扉を開けると。爆睡中のとしこちゃんがおりました。本当にみんなホットしました。
「なして、わたし寝てしまったんだべ」みんな爆笑です。
「家の人が解らねぇとこさぁ隠れるんだおんなや。見つかるわけねぇべっちゃ」
「家が広すぎんのも考えもんだなや」
「まったくだっちゃ」当のおいかわ君も笑っていいました。

 本当に広いおいかわ君の家ですが、夏の夜、庭の外灯を消して、「肝試し」もした事があります。敷地内に防空壕の跡もありました。

 帰塩しますと、必ず塩竃神社へ散歩に行きます。帰りに「おさんこ茶屋」のだんごを買うのも一つの楽しみですが。(ずんだ餅くいてぇー)神楽舞台を見ますと、「今も神楽続いているのだろうか」と「おいかわ君は何しているのかな」と2つの事が交差するのでした。

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1 コメント

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御座船 (クロンシュタット)
2008-05-31 04:38:53
神楽の指導をされていた、えーっと名前を忘れてしまいましたが、
指導をされていた方は、父の知り合いでして、しょっちゅう我が家に来てました。

港祭りの御座船のど真ん中に乗り込んで、ほんと、スターでした。

それでですね、「おいかわ」という苗字は、なんかひっかかかるんですよね。
んーなんか、よく知っているお宅のような...

我が家(吉祥寺)には2mはある、馬鹿でかい掛け軸がありまして、
15年ほど前に、新築祝いに塩釜神社の神主さんに書いていただきました。
確か、塩釜で一番大きい「笹かま会社」のAからのプレゼントです。

父は「水産加工」関係の仕事をしてまして、たいがいの会社は知り合いです。
ちなみにAの社長は、私の小学校の友人です。




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