酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

復活の味  かまぼこ佐々直

2011-07-29 09:10:33 | ああ宮城県な話

先だって故郷から届きました。
「なんだや!佐々直の笹かまだっちゃ!」
でした。
もう、家族で大騒ぎでした。
「笹かまだ!佐々直だ。ひさしぶりだなぁ」と年下君。
「この前仙台に行ったけど『笹かま』は老舗で食べたいよね」とシティラピッド君。
「工場、無事だったのかなぁ」と家内。
こんな感じでございました。

宮城の蒲鉾は全国的に有名ですが、蒲鉾工場だけに沿岸部へ集中しております。
塩竈でも例外ではございません。
五月。帰省した際、北浜にございます「水野蒲鉾」です。
「こまっつぁき(小松崎)」から北浜保育所の階段を降り、丁度本塩釜駅の中間にお店がございます。
シャッターが開いていて、後片付けをしている社員の方がおられました。
思わず、声をかけた酔漢です。
「おらほの会社さぁ世話になって・・・再開はいつごろすか?」
「なんで、まんず横浜からすか?うれしぃごだぁ。来月(4月)初めには、限定で商品送られっと思うのっしゃ」
と明るい声で答えて下さいました。
販売する側の酔漢です。弊社の担当からはお見舞いがあったと話されておられました。
北浜の工場兼店舗も津波が押し寄せ、かなりの被害があったようでした。

お中元の季節。その準備が始まろうとしていた矢先。
会社のやはり主管部から1通のメール。
「石巻『白兼』は笹かまぼこのギフトのみ販売」
「揚げかまぼこが食いてぇ」とは思うものの、「笹かまだけでも、復活しだんだっちゃ」と嬉しくなりました。

宮城の蒲鉾が少しずつではありますが、商品が増えている。手ごたえを感じました。

【3.11大震災】名取市閖上/佐々直・佐々木悠輔さん


上記、映像は、我が家がいただきました佐々直の様子です。
「佐々直 佐々木悠輔さん」の3月23日の映像です。
この状況です。
こんなに早く復活を見るとは思いませんでした。
店主「佐々木 直哉」さんからのメッセージが中に入っておりました。
ご紹介いたします。

(略)弊社は、この度の震災で閖上本店工場が全壊し、一時的に休業を余儀なくされました。そのような中で皆様より心からのお見舞い、励ましを賜りました。将来は、必ず閖上名産の笹かまぼこを復活させると言う強い目標を持ち、まずは、中田バイパス店の製造ラインを改修し4月25日より営業を再開致しました。
(中略)皆様から頂きました数々のエールを励みに、新たなる100年に向けて歩みを開始いたします。今後とも、「かまぼこの佐々直」を宜しくお願い申し上げます。
平成23年6月吉日。

「親父!佐々直だぜ!こんなに早く食べられるとは思わなかった!」年下君。
「歯ごたえは独特だな。これが『佐々直さ』なんだろうな」シティラピッド君。

甚大な被害の中での復活。故郷の味を堪能いたしました。
贈ってくれました叔母にも感謝でございます。

さて、そぞろに頭の中は「くいしんぼう」となった酔漢です。
「他の笹かまは、どうなってんだべ!」と思ってしまいました。
仕事柄、塩竈ですと「阿部善」さん。「ヤマトモ」さん。は情報が入るのですが、「阿部平」さん、北浜「直江」さんはどうしているのかな。となります。
先、鮨でもないのですが、それぞれ、独自の味がございまして、「どれが旨い」というものでもございません。
「この店の、この味」と言う具合です。
もし「利き笹かまぼこ」というのがあれば、酔漢出てもいいかな・・・って思います(ん?)
藤倉の「小島」港町の「笹の浦」野田の「カネコ」偵山の「高浜」などなど・・・。
塩竈を出まして。
石巻「粟野」仙台「鐘崎」「阿部」なども。
それこそ、やはり懐かしい故郷の味なのでした。

幼いころの思い出です。
塩竈に「伊丹」という蒲鉾がございまして、父はこの蒲鉾が好きでした。
よく、自転車で買いに走りました。
お駄賃をいただきます。
その場で焼いている「出来立ての笹かまぼこ」です。まだ熱い感じです。
これを口に頬張りますと、なんとも言えない風味が口の中に広がってまいります。

鮨ともども「おらいはなんて素晴らし故郷を持ってんだべ!」
これは、今の年になって改めて思う事なのでした。

塩竈人なら・・・一人一人に自分の得意な「笹かま」があるはずです。
皆様のこだわりは?
少しばかり知りたくなった酔漢でもございます。

最後になりましたが。
「佐々直さん。早くの復活!大変嬉しく思いました。故郷の味復活!ありがとう!」

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21 コメント

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笹カマといえば・・・ (丹治)
2011-07-29 11:16:13
酔漢さん、尾島町の「増友」もお忘れなく!
津波で一階が水をかぶりましたが、最近営業を再開しました。

確かに加工屋さんは海の近くが多いですね。

三小への通学路、国道四十五号線沿いの新富町にも二~三軒ぐらいあったように思います。
子供の頃、あの笹カマを焼く機械が動くのが面白くて
ずーーーーーーーーーーーーっと見てたもんです。
見てると小母ちゃんが、ちょっと形の悪いのをくれたりして・・・・
あれ、うまかったなぁ。

笹カマはプレーンのを軽くあぶってワサビ醤油で食べるのが好きです。
チーズ入り、牛タン入り、カルパスソーセージ入りもあるけど、
やっぱりプレーンのが一番飽きがこないですね。

太鼓橋のたもとにあった加工屋さんのお嬢さんは、みやざきばっぱのクラスの同級生でした。
元気のいい(ちょっときかない)女の子でした。
成人して、きっと気っ風のいい姐御肌の女性になったことでしょう。

その子が「うちではチーズ入りのを作ってる」って言ってたのを覚えてます。
四十年前の話ですが、あの頃が変り笹カマの走りだったんですかね。
返信する
丹治様へ (酔漢です)
2011-07-29 11:32:41
酔漢が大学の授業で使った「笹かま」ですよね。大変お世話になったのです。
会社が無くなってさみしい思いをしました。
「増友」さん。忘れてました。
申し訳なし!
近所のかまぼこ屋さんがあるのも塩竈。
小田原は大きいところばかりですから。
そこはそこで味はあるのですが、「焼き立て笹かま」を食べられるのは塩竈人の特権だとおもうのでした。
返信する
これは地元民対決になるネタですよ(笑) (すず)
2011-07-29 13:17:44
 石巻の「白謙」と「粟野」と「高重」。女川の「高政」も是非!よそよりも肉厚で旨み十分と思います、ふふふ。
返信する
Unknown (丹治)
2011-07-29 15:14:32
すずさん、確かに地元民対決ネタですね。
少々つけ足せば、酔漢さんと中学同期の友人が確か「鐘崎」に勤めていたはずです。
先に書いた新富町45号線沿いの加工屋さんのうち一軒のお嬢さんは、小学校の同級生。
やはり元気のいい子でした。
あともう一軒の奥さんとは、とあるスナックで飲み友達だったことがあります。

すずさんが名前を挙げたお店では、「白謙」のものを食べたことがあります。
今度、食べてみなくてはいけませんね。
「かまぼこは塩竈だが、石巻の白謙にだけはかなわない」
とは、行きつけだったスナックのマスターの弁です。
「高政」は残念ながら名前を聞いたことがあるだけです。

石巻も女川も、津波の被害がひどかったとこですね。
それぞれのお店、無事だったのでしょうか。
不幸にして被害に遭っているとしたら、
一日も早い営業再開を祈ります。


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編集の誤り(追伸) (丹治)
2011-07-29 15:17:13
「今度云々」は本来、
「~聞いたことがあるだけです」の後に来るべきなのです。
切り取り貼り付けを間違えました。
まだまだIT革命精神が足りません。
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寿司と一緒で… (ゴエモン)
2011-07-29 19:54:18
寿司と一緒で「うちはここのコレ」がありますよね。
我が家はずっと「渡幸」でしたがお店を辞めてからは「小島」です。大のお気に入りは正月用なると。もちろん、笹かまも美味しいです。
今、震災前の品揃えになっています。ちなみに、「金富士」のチャーハンに入っているかまぼこは「小島」のです。

宣伝ですが…仙台の卸町交差点近くに「仙台場外市場 杜の市場「」
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Unknown (ゴエモン)
2011-07-29 19:59:13
中途半端なコメント、すみません。

「杜の市場」にある女川のウニとホヤの専門店のカラ付ウニが絶品です。たまたま口にしたのですが、復興の応援になれば、とたまに購入しています。
塩竈に帰省したら寄ってみて下さい。

長くなりすみません。
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すず様へ (酔漢です)
2011-07-31 09:40:29
女川「高政」は知りませんでした。
おいしいのでしょうね。
今度チェックしておきます。が、お店、工場の被害が気になるところです。
部下一名。女川出身者。
先月、お身内のご葬儀に参加いたしております。内規より二日多い休暇を与えました。
気丈にふるまう彼女ですが、心中察して余りある酔漢でございます。
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ゴエモン様へ (酔漢です)
2011-07-31 09:44:45
「金富士」ですよね!「チャーハン」と「カニ玉」だぁぁ!
藤倉は「小島」でしたか。それは知りませんでした。
小学校の頃、小島の傍に友達がおりまして、かまぼこの匂いがあたりに充満してました。
先月、塩竈から買ったものと言いますと「十字屋」の「塩から」でした。
「杜の市場」今度寄ってみます。
先ほど、アップした記事ですが。
藤沢に「面白い店」がオープンしますよ。
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もう一つエピソードを。 (酔漢です)
2011-07-31 09:48:07
父が亡くなるニ週間前。何故か「笹かま」が、入院している部屋にありました。
あまり食が進まなくなった父でしたが「粟野」の笹かまが気に入っていたようです。
父が最後に口にした笹かまは「粟野」だったかもしれません。
今、ふと思い出しました。
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