ある支援先に優秀な人材がいた。一つ返事で何でもこなし頼り甲斐も十分、完璧過ぎるほど非の打ちどころのない営業部長だ。考えてみると彼自身のミスを一度も見たことがない。ただ、イギリスにこんなことわざがある。
「ミスを犯さない人間には、何もできない。」
社の目標に計画を立てることなく目先のことだけをコツコツと無難にこなしていた。トップの信頼も厚かったが、このままでは社の発展や未来もないように思えた。年齢的に性格や考えを変えるのは無理と判断、適材適所の部署への配置転換を進言した。本人のためにもいいことだろう。