ある企業の社内研修に出掛けてきた。受講者に経営の目的を質問したら、いろんな答えが返ってくるが、次に結果は何かと訊ねると一瞬、張り詰めた空気が漂った。
それでは受講者に働く上での自分の目的を問うた。大きく分けて己のため、他のための二通りの回答だった。もちろん前者は本音で人間として当たり前のことだが、カネはあくまでも目的ではなくその代償、つまり結果であると諭した。
答えは個々に委ねるとして、経営の目的と結果を履き違えた企業の例を数々挙げると、途端にここの会社にもある理念を思い出したようだ。結果を求めるのも大切だが、個々人の仕事の目的や使命に気付いて欲しいと付け加えた。