愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

シンポジウム 南予・愛媛のくらしに確かな未来がある

2011年09月15日 | 日々雑記
10月9日(日)に愛媛県歴史文化博物館を会場に「ものづくり生命文明シンポジウムin西予市」が開催されます。

【趣意】南予・愛媛のくらしに確かな未来がある

南予地域は、ヒノキの生産が日本一。鯛、ぶり、真珠、カキなど水産養殖と柑橘類の産地で知られる。関門海峡を通過する湿った風が雪として降り、雪解け水で育つ米と日本酒の産地でもある。肱川と四万十川の源流、瀬戸内海と太平洋に注ぐ魚付き林を有する。まさに、森里海のつながりと、清浄な水、食料および伝統・文化が残されている貴い地域である。シンポジウムでは、地元の中高生を聴衆に迎え、南予と県外のそれぞれで地域活性化を実践する出演者が、南予の地域資源の価値と南予の明るい未来について語り合う。


日時:平成23年10月9日(日)10時30分~16時

場所:愛媛県歴史文化博物館(西予市宇和町卯之町4丁目)

主催:国際日本文化研究センター 安田喜憲研究室

共催:NPO法人ものづくり生命文明機構、愛媛新聞社、西予市

協賛:えひめ地域づくり研究会議

後援:愛媛県、愛媛県教育委員会、西予市教育委員会


【内容】
0.歴史文化博物館見学(10:30~11:50)
   愛媛県の歴史と文化を学ぶ

1.開会あいさつ(13:15~13:20)
   三好 幹二氏(西予市長)

2.講演
演題「森・海からの日本再生:漁師は海を恨まない」(13:20~)
  畠山重篤氏(気仙沼市・牡蠣養殖業・「牡蠣の森を慕う会」会長)

3.鼎談~森里海で生きる~(13:55~14:35)
 対談者
  畠山重篤氏(気仙沼市・牡蠣養殖業・「牡蠣の森を慕う会」会長)
  安田喜憲氏(国際日本文化研究センター教授)
  若松進一氏(伊予市・人間牧場主)

4.南予の中高生と語る(14:45~15:55)多目的ホール
「南予のくらしに確かな未来がある」
  進行
   長野麻子氏(内閣府食品安全委員会)
  パネリスト
   後藤健市氏(帯広市・場所文化機構代表)
   斉藤碌氏(東温市・農業法人JWF)
   和田てつ子氏(宇和島市・真珠デザイン、農家民宿)
   高橋司氏(西予市・商工観光課課長補佐)

【募集人員】先着300人

【申し込み先】
はがき、ファクス、Eメールで住所、氏名、職業、電話番号を明記。
〒790-8511
愛媛新聞社事業部「ものづくり生命文明シンポジウム西予市」係
ファクス089(934)2471
Eメール jigyo-mono@ehime-np.co.jp

【問合せ先】
790-8511 松山市大手町1丁目12-1
愛媛新聞社地域読者局事業部
電話(089)935-2355

被災地の文化活動の助成事業 芸術文化振興基金

2011年09月15日 | 災害の歴史・伝承
東日本大震災で被災した地域の文化復興、振興に活用できるかもしれないと思い紹介しておきます。


独立行政法人日本芸術文化振興会が設置している「芸術文化振興基金」(芸文基金)という助成事業があります。

これは、地域文化の振興を目的として行う活動や、文化団体が文化振興、普及を図る活動を支援するものです。

http://www.ntj.jac.go.jp/kikin.html


毎年11月上旬に募集締め切りですが、募集要項の発表も毎年10月上旬で、約1ヶ月で書類作成、提出しないといけません。

この助成手続きの説明会は東京、大阪、北九州で9月下旬から10月上旬に行われますが、この説明会に出席しないと応募できないというわけではありません。

そして、直接、日本芸術文化振興基金に申し込み書類を提出するのではなく、各券教育委員会経由で書類を出すことになります。



助成の内容は様々ですが、被災地の文化振興に活用できそうな項目は以下の通りです、

1 地域の文化の振興を目的として行う活動
 文化会館、美術館等の地域の文化施設において行う公演、展示その他の活動
 歴史的集落・町並み、文化的景観のセミナー、資料収集・作成、普及啓発による保存・活用活動
 民俗文化財の公開、広域的交流、復活・復元伝承、記録作成による保存・活用活動

2 文化に関する団体が行う、文化の振興・普及を図るための活動
 アマチュア等の文化団体が行う公演、展示その他の文化活動
 伝統工芸技術、文化財保存技術の保存・伝承・公開・記録作成、及び伝統工芸技術の復元による保存・活用活動


被災した文化財の修理、修繕に対しての直接助成というのは、対象ではありませんが、
保存、継承のための人材育成や公演などのイベント開催、記録作成活動というハードではなくソフト面に対しての助成事業という傾向があります。


これまでの助成実績も、ホームページに紹介されています、
http://www.ntj.jac.go.jp/kikin/results.html


なお、助成の対象者は、芸術家及び、芸術・文化に係る活動を、自ら行う団体で、文化庁の補助金や請負費等が支出される活動でないことが条件です。


そして助成額ですが、これは100パーセント補助事業ではありません。申請する事業の総予算のおおむね3分の1以内です。
たとえば予算150万の事業を応募する場合には、最高50万が助成金額として決定されます。


地域の文化振興のためにイベントを開催するケースや、
被災した民俗芸能の復興のために記録作成や新たな人材育成をするケース、
そして地元博物館、美術館などで展示を開催するケース。

こういったケースは、芸術文化振興基金の活用が可能かもしれません。
この類の助成事業は、事業の内容確定や見積金額の確定等、その準備には労力、時間がかかりますが、
応募要項の発表から提出まで約1ヶ月という短い期間となっています。

応募を検討する場合には、昨年度までの要項を参考にしながら、今から準備しておいた方がいいのかもしれない。
そう思ったので、来年度の応募要項が発表されていない段階ですが、芸文基金を紹介しておきます。


http://www.ntj.jac.go.jp/kikin.html