愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

小出裕章(京大原子炉研究所)さんと斉間満さん

2011年09月27日 | 日々雑記
斉間満さん。

八幡浜、西宇和地域のローカル新聞「南海日日新聞」の社主でした。



八幡浜にはローカル新聞が「八幡浜民報」、「八幡浜新聞」、「南海日日新聞」の3紙三つ巴で、

地方都市には珍しいローカル紙の密集地帯。

それだけ、八幡浜の人が「地域情報を得たい」という潜在欲求が強いということでしょう。

現在、facebookが八幡浜地域内でひそかに?流行していることも

何か共通する素地があるように思えてなりません。



南海日日新聞ですが、私は非常にお世話になった新聞です。

20代の時から、八幡浜地方の民俗文化に関するエッセイを連載されていただき、

約100回も掲載してもらいました。

その連載のきっかけを作ってくれたのが、斉間満さんでした。



しかし、斉間さんは、2006年10月に永眠。

もう5年になるのですね。早いものです。

その後、斉間さんと一緒に南海日日新聞を支えてきた記者さんが体調不良のため、

現在、南海日日新聞は休刊したままです。



南海日日新聞は、創刊当初から原発問題を率直に取り上げるという姿勢。

斉間さんがもしお元気だったら、現在の福島原発の事故をどのように紙上で取り上げただろうか。

そんな思いは今年3月以降、思うことしばしばです。



斉間満さんが刊行した本があります。

『原発の来た町』

この本は2002年に南海日日新聞社から出た本ですが、在庫切れ。現在入手できません。

再刊の話は、いろいろ噂が聞こえてきますが、まだ実現していないと思います。

ただし、ネット上でPDFで見る事ができます。

http://www.hangenpatsu.net/files/SaimaIkataBook.pdf



実はこの斉間さんの本で、「まえがき」を執筆しているのが小出裕章さん。

小出さんは京都大学原子炉研究所助教。

原発報道で、いまよくテレビや新聞でも取り上げられている方です。



今週末に、その小出裕章さんの講演会が八幡浜で開催されるということです。

私はこの日は、関西での研究会参加のため、話を聞きにいく事はできませんが、

開催情報だけでも紹介しておきます。



【小出裕章氏愛媛講演会-「放射能」汚染の現実を超えて-】

日 時:2011年10月1日(土)14時 ~ 16時

会 場:八幡浜市民会館中ホール(愛媛県八幡浜市本町62-1)

講 師:小出裕章(京都大学原子炉実験所)

参加費(資料代):当日 ¥700

主 催:伊方原発絶対反対八西連絡協議会、原発から子どもを守る八幡浜女の会、原発さよならえひめネットワーク