市バスがルートミス、昨年度に4件/川崎
2010年4月16日川崎市交通局の市バスで昨年度、運転手が路線バスのルートを間違えるミスが4件あったことが16日、分かった。運転手4人は、局長名による訓戒や文書注意の処分を受けた。
同局によると、ミスは昨年4~8月に発生。鷲ケ峰営業所(同市宮前区)に所属する男性運転手が、同区内の「蔵敷交番前」の交差点などを曲がるのを忘れ、直進した。いずれも乗客が乗っており、本来は通らないルートのバス停に停車して乗客を降ろすケースもあった。誘導を受けずにバスを方向転換させたケースも あったという。
同局によると、ルートを誤った場合、バスを停車させて、所属する営業所に報告し運行管理者の判断を仰ぐことが内規で決められている。しかし、4人のうち3人は、ミスの報告を後回しにして別ルートを走るなどしていたという。
川崎市バスまた経路ミス、2週間で計5件に「たるんでいる」/神奈川
川崎市交通局は28日、市バスがまったく別の路線を走るなどのルートミスが2件あったと発表した。ともに川崎鶴見臨港バスに管理委託している上平間営業所(同市中原区)の運転手によるもので、ルートミスはこの2週間で5件発生。同局は「同じような事案が続いており、営業所全体がたるんでいる」として、同 日、運行管理や点呼方法など現地調査を行った。
同局によると、今回のミスはともに36歳の男性運転手2人。1人目は26日午後0時50分ごろ、同営業所発江川町の路線を運行すべきところを川崎駅西口行きと勘違いし、同営業所近くで右折ではなく左折。発車から数分後、同営業所は運転手に正規ルートで運行するよう指示を出す一方、バス停で待っていた3人を同局の車で目的地まで送る処置を取った。バスは17分遅れで運行し直した。
また、2人目は24日午前8時50分ごろ、同市幸区の都町交差点で直進すべきところを左折。運転手が間違いに気付き、営業所の指示を仰いだ。
同営業所は、同局が2007年度から部分的、08年度から全面的に管理を委託。同営業所関連のルートミスは今月6、12、15日に発生しており、営業所の指示を受けずに勝手にルートを変更したり、幹線道路でバスを転回させたりするなど危険な行為が行われていた。
川崎市営バスが謝罪翌日にまた経路ミス、危機意識の欠如浮き彫り
同局によると、運転手は22日午前8時45分ごろ、登戸駅入口発中野島多摩川住宅行きを運転し、右折すべき交差点を直進した。交差点付近に駐車していた車に気を取られたことが原因という。
経路ミスは6月6日以降、10件以上発生。出庫前の点呼では声を出して行き先を確認するなどの基本動作を徹底、同局幹部が点呼に立ち会うなど再発防止策を取っているが、効果が表れていない。
21日の常任委では、委員から「危機意識が足りない」「プロ意識を持って」など厳しい意見が相次いだ。
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特別研修の直後にまた… 市バス、行き先間違える
2010年8月26日
川崎市バスの運行ミスが相次いでいるが、市交通局は二十五日、鷲ケ峰営業所(宮前区菅生ケ丘)の男性運転手(42)が同日、経路ミス防止の特別研修を受講した直後に行き先を間違えたと発表した。交通局担当者は「想定外の事例」と絶句した。
六月以降の市バスの運行ミスは二十四件目で、うち十二件が鷲ケ峰営業所管内で発生。交通局は特別研修の受講を同営業所の全運転手に課しており、この運転手は同日午前十時から十五分間、同営業所の安全指導係長からマンツーマンで、ミスが起きやすい個所などを注意された。
運転手は受講後の同十一時十分ごろ、同営業所から出庫して左折し、営業所前発の便を運行するはずだったが、聖マリアンナ医科大学前発の回送出庫と 思い違え、営業所を右折出庫した。約三百五十メートル先でミスに気付き、営業所に連絡。代行のバスが約十分遅れで運行されたが、乗客十四人に影響した。
交通局によると、運転手は「運行指示書を確認した後、考え事をしたら間違えてしまった」と話しているという。同局担当者は「特別研修直後に行き先を間違えるとは運転手の資質を疑う」と苦々しげ。運転手は当面、乗務から外れ、交通局で特別指導を受ける。 (北条香子)